世界遺産

妻への愛を現代に伝える!白の霊廟タージ・マハル!

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インドの観光地といわれて真っ先にタージ・マハルを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?アラビアンナイトの世界を思わせる白く荘厳な姿はインドの観光産業を支える重要な文化遺産です。

タージ・マハルはインドの首都デリーから車で4時間の都市アーグラにある巨大な大理石の霊廟です。赤砂岩でできた正門をくぐると正方形の庭園が広がっており、その向こうには左右対称に建てられた4本のミナレットとドーム型の霊廟が荘厳な姿で建てられています。

タージ・マハルは1983年にユネスコ世界遺産に登録されましたが、その登録された基準は「人類の創造的才能を表現する傑作」ただ一点という、まさに人類史上でも傑作中の傑作といえる建造物です。

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皇帝の悲しみが壮大な記念碑を建設

タージ・マハルはムガル帝国5代皇帝シャー・ジャハーンが亡くなった愛妃ムムターズ・マハルのため莫大な費用をかけて建設した「お墓」です。シャー・ジャハーンはムムターズ・マハルを非常に愛し、たとえ戦場であっても片時もそばから離れることはありませんでした。

しかし愛妃は14番目の子どもを出産した後この世を去ります。悲しみに暮れる皇帝は妻の遺言のもと、その愛を恒久に伝える巨大な記念碑の建設に着手します。

タージ・マハルの建設にはイスラム世界から2万人もの職人が集められました。装飾に用いられた翡翠や水晶は中国から、珊瑚や真珠はアラビアから、カンラン石はエジプトから、サファイアはスリランカから集められ、建材はインド中から約1000頭の象によって運ばれたとされています。

世界各地からありとあらゆる_財宝が集められて建造されたこの霊廟は「人類の創造的才能を示す傑作」として世界遺産に登録されるほど偉大で美しい建造物となりました。それだけシャー・ジャハーンがムムターズ・マハルを非常に愛していたことがわかります。歴史を紐解きながら観光すると、皇帝の妻への愛情と悲しみが伝わってくることでしょう。

タージ・マハル建設の背景

タージ・マハルの着工は1632年、竣工は1653年とされています。この21年間の間にこのような巨大な霊廟を建設することができた背景に、当時のムガル帝国の繁栄があります。当時のムガル帝国は安定した政治のもとで様々な産業が発達していました。特に木綿作業は当時の世界の最先端を行き、ムガル帝国の木綿を求めて世界中の人が訪れました。

17世紀に最盛期を迎えていたムガル帝国ですが、それでもタージ・マハルの建設は国家財政を脅かすほどの大事業でした。この浪費によって皇帝シャー・ジャハーンを皮肉な運命をたどるようになります。

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シャー・ジャハーンの皮肉な運命

タージ・マハルの完成後、シャー・ジャハーンの息子たちは皇位継承権をめぐって争いを起こします。シャー・ジャハーンは第一皇子ダーラー・シコーに皇位を継がせようと考えますが、第三皇子アウラングセーブの反乱によって兄の軍は破れます。結果としてアウラングセーブが皇位を継承することとなり、父シャー・ジャハーンをアーグラ城に幽閉します。彼の晩年はアーグラ城から白く輝くタージ・マハルを眺めながら愛妃のことを想い続けていたことでしょう。

シャー・ジャハーンはヤムナー川を挟んでタージ・マハルの対岸に自身の霊廟を建てる野望がありましたが、それは叶うことがなく彼はタージ・マハルの妻の脇に葬られました。イスラム建築は対称性を重要視しますが、負債の墓碑の並びはこれに反することからアウラングセーブはいかに父を憎んでいたかがわかります。

レリーフと象嵌細工

タージ・マハルは大理石の白さが印象的ですが、近くで見てみるとまた違った印象を私たちに与えます。壁面は象嵌(ぞうがん)細工と呼ばれる細やかな唐草模様や幾何学模様に貴石や黒曜石をはめ込んだ装飾が施されています。また、イスラム教の聖典であるコーランが刻まれています。

建設当時のタージ・マハルは現在よりも多くの宝石で装飾されていたと考えられますが、ムガル帝国の滅亡後にイギリスによって多くが持ちさらわれたといわれています。

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タージ・マハルを観光する際の予備知識

タージ・マハルは大理石の白い色を保護するために、観光する際は靴を脱ぐか靴にカバーをかけて歩くことになります。またセキュリティチェックが厳しく、入場前にはボディチェックがされます。カメラは無料で持ち込みすることができますが、ビデオカメラを持ち込む場合は20ルピー(約35円)を支払う必要があります。また落書き防止のため、ペンや鉛筆といった筆記用具の持ち込みは禁止されています。ツアーで観光する場合は、車内に荷物を置いていくのがいいでしょう。

暑さ対策のためミネラルウォーターと、靴に被せるビニールソックスを貰って入場します。

タージ・マハルの敷地内は日を遮るものがなく、特に5月、6月はものすごい暑さとなります。暑い季節の場合は朝か夕方に訪れると良いでしょう。

敷地内はガイド役を買って出る人や撮影ポイントで撮影をしてくれる人がいますが、必ずチップを要求されます。必要がないと思ったら断るのがベターでしょう。

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