仏像

悟る為の必須能力、智慧

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何事にも必要なことはある物です。カレーを作るにはルーが欠かせませんし、ギターを引くにはギターだけでなく相応の技術がいります。
そう、物があるだけではなくそれなりの技量、能力も要求される物なのです。
仏教での究極目標、悟りに必要な力、それは智慧です。

「知恵」との違い

「知恵ではないのか」と言われれば、違います。
知恵は物事を正しく判断し、論理的に系統立て処理する能力。つまりは頭の良さです。
対して智慧は全ての出来事、物をあるがまま受け止め、真理を明らかにしようとの能力になります。サンスクリット名はプラジュニャー(パーリ語ではパンニャー)です。

またの名を般若、「六波羅蜜」の最終段階

般若と言ったら鬼の面を想像しますが、本来は智慧の別名のことを言います。菩薩が行う、悟りを開く為の修行六波羅蜜の最終段階であり、最重要部分です。

【布施】
欲を持たず、他者に施すこと。

【持戒】
戒律を守ること。

【忍辱】
何があろうと我慢すること。

【精進】
努力を怠らないこと。

【禅定】
集中、反省すること。

【智慧】
真理を得ること。

上記が六波羅蜜の概略になります。
布施と持戒も一般人が留意するに越したことはありませんが、仏道修行以外でも十分以上に通用しますね。
ミュージシャンになるにしても、「人を感動させる曲を届けたい」から始まり、仏道以外にもある決まり事を守り、苦難や誹謗中傷にも耐え、努力をします。メンバーと喧嘩をしても、「あいつの考えは正しかった」と考え直すことで新たな道が見え、ヒットを飛ばせるようになる、かもしれません。
何事も、努力や反省を続けると何かしらの真実が見えると言います。それが仏道でなくとも一つの悟りであり、智慧の力なのです。

智慧を引き出す「方便」

嘘も方便と言われますが、元は仏教用語でした。悟らせる為の導きです。有名なのが、子を失くした母のお話。
この母親の心は悲しみでいっぱいで、「しょうがない」「諦めなさい」と言う声は入りません。そんな時、お釈迦様は言いました。
「子供を生き返らせたいの?ならね。カラシの実をもらって来なさい。死者を出したことのない家からだよ」とカラシの実を集めに行かせます。
その母が悟ったのは、「死者を出した家がない」つまり「誰だって死ぬし、それで悲しむのは自分だけではない」と言うことです。
その母親はお釈迦様に弟子入りしたと言うお話です。
「死者だしたいえなんかないじゃないの!」と逆切れをしない所が知恵の力になります。
禅問答などで、こうした方便が沢山見られます。「風呂のお湯を産めるのに水を捨てるな。その辺に気や草に撒いてやりなさい(誰にだって成すべきことがある)」ちょっとした生活の中に心理を悟るヒントが隠されているのです。

まとめ

悟りを得るための智慧ですが、では悟ったらどうすればよいのか?
布教をするのもいいでしょうし、全国行脚をするのもいいでしょう。
何にせよ、真理を知った人はもう苦しむことはありません。あらゆる世界が輝いて見える、それが智慧により見える真理なのです。

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