盆栽

盆栽づくりに慣れてきたら“ちょっと”触れてみる水石と盆栽の関係

2017-12-04

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初心者が盆栽づくりに慣れてきたら、盆栽の添配として使われる水石を学んだり、石付き盆栽作りを楽しんだりすると、盆栽の世界と楽しさが広がります。

水石と盆栽の関係

盆栽展などに行くと水石(すいせき)が展示されていますが、水石とはどのような石でしょうか。また、盆栽と水石はどのような関係があるのでしょうか。

*盆栽と石の関係
盆栽を楽しむ場合、盆栽と水石は深い関係があります。盆栽を陳列する際、水石は盆栽の「添えもの」として使われています。また、複数の水石と一緒に樹草も組み合わせて盆栽と一緒に陳列すると、自然の景観を表現することができるので、盆栽の持っている美しさや魅力が引き立ちます。

*盆栽と石の組み合わせ方
盆栽と水石の組み合わせポイントは、両方に極端の隔たりがないことです。あくまで盆栽が主役で石は脇役的存在ですが、どちらか一方があまりにも目立つと、両方の関係に極端な隔たりができるので、総合美が失われてしまいます。

盆栽に使われる水石の三要素

初心者が初めて水石を見る際、水石の三要素である「形」、「色」、「質」にポイントをおいて水石を観賞すると、水石が持っている無限の美しさが理解しやすくなります。

水石の質は、固いことが大切なポイントなので、軽石、富士山麓にある溶岩、大谷石など、もろい石は避けます。

また、水石の色は、白っぽい砂石などより、色に深みや濃さがあり、落ち着き感のある色の石が好まれます。

水石の形は、自然で造作されたことです。人の手によって加工された水石は、好まれないです。但し、盆栽の石付け用の石は、ある程度の加工は大丈夫です。

覚えておくと役立つ水石9種

水石は、自然の造形によって出来た海岸断崖絶壁、狐島、深山幽谷などの風景を連想させる山水景石を総称して呼ばれている自然の石です。初心者が覚えておくと役立つ水石は、分類された7種の基本形と石の表面に紋様がある2種の紋様石です。

*7種の基本形
7種の基本形は、海の情景が連想できる「岩潟」と「島形」、山々が連想できる「遠山形」、「水溜まり」、「土坡」、深山幽谷が連想できる「滝石」、自然の変動が連想できる「段石」、田舎の家の佇まいが連想できる「茅舎石」(くずしゃいし)、そして石の面に紋様がある2種「文様石」です。

「岩潟」は、際立った海岸の岩に波濤が押し寄せる景観が連想できる石の形で、「岬」、「入江」、「洞窟」などを表す水石としても「岩潟」は使われています。「島形」は、海や湖上に浮かぶ小島や狐島などが連想できる形の石です。

「遠山形」は、遠くを望見する山々が連想できる形の石で、「山形」とも呼ばれています。

「水溜まり」は石の一部に自然に出来たくぼみに水が溜まる形をしている石です。また、自然と水が湧き出る泉などが連想できるので盆栽の魅力を引き立たせてくれるため、人気がある形の石です。

「土坡」は、石のどちらか一方に高い山を思い出させるような形をして、下に向かって山麓になり平らな裾野が広がって行くような形をしている石です。

「滝石」は、深山幽谷に流れている滝が連想できる形の石です。「滝石」は、滝が流れているような一条から数条の白い筋が石の面にあるので、滝の水が流れ落ちる風景が感じられます。

「段石」は、「滝石」を真横にした形で、地殻変動や長い歳月による浸食作用など、様々な自然の地殻変動によって変化した情景が連想できる形をした石です。

「茅舎石」は、静寂さと侘しさがある田舎に佇む藁ぶきの家が連想できる形をした石です。水石の形の中は、盆栽と調和しやすく美しさを引き立たせてくれる形をした石です。

「文様石」は、紋様が石の表面に表れている石です。花の模様が石の表面に表れている菊花石や梅花石などは代表的な文様石です。

どの水石も基本形の名称は特徴と関連づけられているので、覚えやすいです。一度覚えると、盆栽展で展示されている水石の鑑賞も楽しくなります。

初心者が作る石付盆栽

初心者が盆栽鉢を使った盆栽づくりに慣れ、水石の基本形や種類なども覚えたら水石を使った石付け盆栽づくりはおすすめです。

石付けの盆栽は、水石に盆樹を植え付けて、水石の特徴を生かしながら深山幽渓、海岸断崖絶壁、狐島などの自然の雄大さを表現します。石付け盆栽づくりで使う石選びは、石の良し悪しによって樹の評価も決まるので、重要です。

*作り方
石付け盆栽の主な作り方は2つありますが、初心者におすすめの作り方は、水石のくぼみに盆樹を植えて水盤に入れる作り方です。石の斜面や上に直接盆樹を植え付けて、根も石の上に張るようにして、水盤の上に据えます。

もう一つは、水石のくぼみに盆樹を植えますが、土が入っている盆栽鉢の上に水石を据え、石の上に盆樹を植えて根が水石を抱えているように盆栽鉢の土の中まで引き伸ばして仕立てる作り方です。

用意するものは、水石、盆樹、釣り用の鉛玉、針金、ハンマー、水苔、ケト土、です。

石付け盆栽に向いている水石は、形に起伏や変化がある立石や平石の形をしたものが適しているので、龍眼石や鞍馬石などが取り扱いやすいです。盆樹は、剪定済みで根の土を落としてある樹齢5年前後で、サツキの深山系、楓、五葉松、槭などがおすすめです。また、針金を通した魚釣り用の鉛玉は盆樹の固定に使います。

-作り方の手順
1. 植え付け用の用土としてケト土と水苔を同量に混ぜて使いますが、樹種によっては赤玉や鹿沼土などを3割位一緒に混ぜて使います。例えば、サツキを盆樹として使う場合は、鹿沼土を混ぜて使います。ケト土を混ぜる際は、あまり混ぜすぎると粘り気がなくなってしまうので、野球ボール位の大きさに混ぜてまとめます。

2. 全体的に水石を見て、水石のくぼみや起伏などの特徴が効果的に生かして、盆樹の植付け位置を検討します。例えば、石の形が面白かったり、表面に紋様が出てたりしている場所は生かすし、他の位置に盆樹を植え付けます。

3. 盆樹の植付け位置を決めたら、石のくぼみに針金を通した鉛玉を打ち付けます。自分で石にくぼみをつけることも出来ますが、できるだけ自然の造作で出来たくぼみのある石を使った方が無難で簡単です。

4. ケト土をまぜた用土を盆樹の植付けをするところに1センチぐらいの厚さに付け、その上に盆樹をのせて植え付けます。

5. 素材となる盆樹とした草類を植え付ける場所に据えて、位置と角度の確認をします。

6. ケト土をまぜた用土を盆樹の植付けをするところに1センチぐらいの厚さに付け、その上に盆樹をのせて植え付けます。盆樹と下草類の根を傷めないように丁寧に押さえながら植え付けます。

7. 盆樹に用土を少し被せたら鉛玉に通して固定した針金を使って盆樹を固定して、針金が表面に見えないように残った用土を被せます。

8. 針金で固定した盆樹は、土が流れないようにするために土止めの苔を土の上に張ると、石付け盆栽の完成です。

初心者の石付け盆栽づくりは意外と簡単に作ることができます。

盆栽と水石の関係を理解するためには銘盆栽や銘石を沢山観賞することが、一番の近道です。水石の3要素や基本形を覚えると、水石を観賞したり見つけたりする際に役立ちます。

盆栽鉢を使った盆栽作りもいいですが、少し慣れてきたら水石と盆栽の関係に“ちょっと”触れてみることも楽しいです。

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