仏像

血筋にたとえた法の伝承、血脈相承

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累々と受け継がれる一族の遺伝子、血脈。その言葉には何とも言えない重みがあります。この重みの正体は血脈を受け継ぐ人々が歩む人生、苦難や喜び、様々な出会いで生まれる感情などです。そんな血脈を、仏教は実際の血縁ではなく弟子への伝承に例えました。

血脈を受け継ぐのは後継者

師匠から弟子に伝えると言いましたが、血脈は全ての弟子に与えられるものではありません。次世代の祖師、後継者です。これを血脈相承と言います。血脈の概念自体がない宗派もありますが、密教、禅宗などでは血脈として後継者に与える大事な儀式、法です。読みは「けちみゃく」となります。

後継ぎの証は系図

家系図というものが存在しますが、仏教にも同じものがあります。後継者の証はあって当然です。宗派によって何を送るかは異なりますが、祖師は代々系図に載ることになります。

中国から日本へ密教を伝えた空海

仏教の始まりはインドですが、シルクロードを通り、中国を伝って日本へとやってきました。
仏教が根付いた後、今度は密教が到来します。密教中国からやって来た、というより空海によって持ち帰られたと言った方が近いでしょう。まだ中国が唐と呼ばれていた時代、空海は恵果という僧侶に弟子入りし、密教を学びました。何故中国にまで言ったかと言えば、当時の日本で密教を正しく理解できる人物がいなかった為です。
空海はそれまで仏教修行をしていましたが、今ひとつ悟りに至れませんでした。そんな中出会ったのが密教です。『大日経』の中に書かれていた「自分の事より、他人を慈悲の心で救うことが真の悟りですよ」と言った内容に感銘を受けました。
しかも、密教最高仏大日如来は宇宙そのものであり、真理です。しかし具体的にはどうすべきか?日本では埒が開かんということで唐への留学を希望し、実現。そこで密教の極意を教えられて、八代目の祖師となりました。
この時八代目の証として伝法灌頂という儀式を受けています。五つの瓶(それぞれ智慧を表す)から頭に水を注がれることで、智慧を授かったとする儀式です。

お釈迦様から数えて二十八代目の達磨さん

禅宗を開いた達磨大使は、いわば開祖です。
しかし元々各宗派の根幹には仏教があり、それを独自に解釈し、独自の方法で悟りを得ました。
仏教という大きな流れで見れば、達磨大使は二十八代目の祖師ということになるのです。しかし、当時の人々は仏法を信じず耳を貸しませんでした。「お釈迦様の後継者?ホラ吹いちゃって」とまで言われる始末。そこで、「じゃあ証拠を残そう」と後継者の証として衣鉢を選んだのです。

まとめ

仏教の開祖はお釈迦様ですが、その教えは脈々と受け継がれています。
宗派ごとに分かれてはいても、元は一つです。始まりの先祖から受け継がれるに血筋には色々な人がいますが、仏教が枝分かれし、受け継がれているのもまた血筋に似ています。
苦難の果てに血脈を受け継ぐに至った歴代の祖師たちに改めて想いを馳せて合掌です。仏の道は今後も続いていきます。人類が救済を求める限り。

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