四字熟語

迅速果断を実行した仏教徒たち

2017-12-11

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一刻を争う事態に直面した時、人は選択を迫られます。この時「どうしよう」といつまでも迷っていたら何もできません。仏教徒、高僧の中には迅速果断の行動をとった人物が数多くいました。

意味など

【読み】
じんそくかだん

【意味】
決断を速やかに下し、思い切ってことに臨むこと。

【類語】
速戦即決

【用例】
猛吹雪の中、山岳隊のリーダーは迅速果断にも皆を下山させた。そのおかげで皆が助かった。

仏教の良さに気付いた聖徳太子

日本でも最古にして最高の仏教徒と言えば聖徳太子と言っても過言ではありません。
聖徳太子の時代は仏教が入って来たばかりで、「受け入れるか否か」で揉めていました。それまでの日本神道とはまるで形式が違っていたので戸惑いもあった模様です。
まだ10代だった聖徳太子は仏教の良さに気付きますが、朝廷は受け入れ派の蘇我氏と排仏派の物部氏に分かれて戦争にまでなりました。「こんな戦をしてもしゃーない」と、せめて蘇我氏側を勝たせる為、四天王の像を作りました。「勝たせてください!」との祈願が功を奏したのか結果は蘇我氏の勝利。仏教が日本に根付くことになりました。
仏教の良さにいち早く気付き、仏像まで作ってしまう行動派な聖徳太子は「皆仏教を信じようね」という法律を作り、日本初の学校や老人ホーム、病院などを設立します。
結果、色々とトンデモ説を付与されるほどに崇拝されることとなりました。

命がけで国を出た三蔵様

日本において一番有名な中国の仏僧は誰でしょう。達磨大使もそうですが、三蔵法師こと玄奘もまた迅速果断の人物と言えます。
『西遊記』で知られるこの人は唐の時代の人で、インドに旅立った時28歳でした。「今度は若いので安心でしょう」とはいきません。玄奘の時代、唐はまだ建ったばかり。
国政はまだ安定していませんでした。その為なかなか許可が下りず、しびれを切らしての出発となったのです。これは覚悟のいる行為と言えます。法に反することは言語道断ですが、玄奘からすればくだらない権力者の戯言の為に守られるべき民を救うための仏典研究を疎かにする方が罪だったのでしょう。
16年の年月をかけ、大量の経典を持ち帰りました。この頃には情勢も安定しており、皇帝から許しを得ることができた玄奘は早速漢訳に取り掛かりました。一説には「インドで得た情報、うまく利用できないかな」といった思惑が皇帝にあったとされます。「玄奘よ、ワシの部下にならんか」と言われましたが「翻訳がありますので」とやんわり断りました。
「じゃ、それでもいいけどインドでどんなことを見聞きしたのかまとめてワシに見せなさいね」と命じられた玄奘は、後に全十二巻の『大唐西域記』を献上しています。
結局完全翻訳はなりませんでしたが、国賊になるリスクを背負っての決断、迷うことなく国を出たその度胸が、657冊もの経典を中国にもたらす結果となりました。

まとめ

時に迫られる決断により運命が大きく変わることは多々あります。
仏の為、衆生の為に迅速かつ重大な決断をしたことで多くの人が救われることにもなるのです。より良い結果になることを信じて一歩を踏み出すしか、道はありません。時には躊躇わないことも重要です。勿論、法に反することはいけません。そのことは仏法でも人間の法律でも同じです。法に反することをせずとも済むような世界になるよう、芯から祈りたいものです。

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