仏像

今やファッション?托鉢僧のアイテム頭陀袋

2018-01-10

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何がどう作用するか分からないのが世間です。言葉とは、時代と共に意味を変えることがあります。仏教用語もまた、時代とともに意味が変わってしまいました。中には、言葉だけでなく物も変化しています。頭陀袋(ずだぶくろ)です。

頭陀袋の読みと概要

頭陀袋はたまに「ずたぶくろ」と称されることもありますが、これは間違い。「ずだぶくろ」と読みます。
では「頭陀」とは何か。捨てる、払い落すと言う意味のサンスクリット語、ドゥーダが元になっています。
頭陀とは僧侶の修行法のことです。どういうものかといえば、衣、食、住に関する欲を垢として捨て去ることを言います。これは「必要以上に欲しがらない」という意味で、全てを断つと言うわけではありません。古代インドでは出家をしたら物の所有が禁止されていました。法律ではなく戒律の関係で、物欲も禁じられていたのです。
その為、最低限の食糧などは他者に恵んでもらう托鉢を行いました。欲とは無関係の物を持つことは許されており、経典などを入れて持ち歩く為に使われたのが頭陀袋です。もらったものを入れることもありました。
今でいうショルダーバッグのような形状ですが、首にかけて胸の前に垂らすのが普通です。

またの名を三衣袋

三衣袋(さんえぶくろ)の異名も持ちます。元々頭陀袋とは、僧侶の衣を入れる為の袋でした。
三つの衣と格のは、アンダーウェアの安陀衣(あんだえ)、不断に着る鬱多羅僧(うったらそう)、儀式などに着る僧伽梨(そうぎゃり)のことです。

死者の首にかける頭陀袋は六文銭入り

時代が変われば言葉だけではなく物の使用法も変わります。頭陀袋もその例外から漏れることはありませんでした。
仏教関係ということで、死者の供養にも使われるようになったのです。仏教では死ぬと仏様の弟子になり修行をするということで、「仏弟子、つまり僧侶になったわけだから頭陀袋を持たせよう」となりました。中に入れるものは宗派によって違いますが、絵に描いた六文銭もしくは六文銭を模した可燃性の物を入れることもあります。昔は本物の六文銭を入れていましたが、現代では恋に貨幣を燃やすことが法律で禁じられているのでできません。
それでも三途の川の渡し賃ですので、紙や木で代用するのです。

遂にはファッションに

昨今では色々なものを入れる縦長円柱型のカバンを頭陀袋と呼びますが、仏教由来の頭陀袋も遂にファッションとして売り出される時代になりました。ジーンズでチャックが付いたカジュアルな頭陀袋まであり、おしゃれに担ぐことが可能。結構幅が広いです。

まとめ

目に見える、そして日常でも使用する物だからこそわかる変遷もあります。修行の為の物入れが今やおしゃれアイテムとなるのですから、世の変貌にはお釈迦様も驚いているでしょう。次は何がどのように変貌していくのでしょうか。

監修:えどのゆうき
日光山輪王寺の三仏堂、三十三間堂などであまたの仏像に圧倒、魅了されました。寺社仏閣は、最も身近な異界です。神仏神秘の世界が私を含め、人を惹きつけるのかもしれません。

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