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秋の七草「桔梗」の魅力と明智光秀公ゆかりの「ききょうの里」

2018-01-22

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秋の七草のひとつの「桔梗」の原産地は、日本を含む東アジアで、桔梗は6〜10月に花を咲かせる多年草です。
桔梗は、万葉の時代から愛されてきた身近な野草で、日当たりの良い山野に自生していましたが、野生種は近年ではほとんど見られなくなっています。

まっすぐ長く伸びた茎の先端に蕾を複数つけて、蕾が紙風船のように膨らんで色づいてくると、横か斜め上を向いて星形に花開きます。

桔梗には園芸品種や変種もありますが、キキョウキキョウ属は桔梗1種だけです。
サワギキョウやモモバギキョウなど「キキョウ」と名の付く数多くの植物は、同じキキョウ科でもキキョウ属ではありません。

桔梗は古くから親しまれる秋の風物詩

桔梗は、秋の風物詩として万葉の頃から親しまれていて、切り花として楽しむほかにも仏花としてもよく用いられ、ニンジンのような太い根っこが漢方薬にも使われています。

青紫色の一重咲きのものをもっともよく見かけますが、白やピンク色の花や、二重咲きのもの、ツートンカラーのものなどのバリエーションもあります。

秋が深まってくると地上部分が枯れてしまいますが、春になるとまた芽吹いてきて葉が伸びてきます。
茎や葉を傷つけると白い液体が出てきます。

桔梗の日常管理と水やり

桔梗は風通しの良い日当たりのよい場所で、水はけのよい土で育てます。
日当たりが悪いと育ちにくいのですが、明るい半日陰くらいであればよく育ちます。

鉢植えでも育てられますが、庭植えで育てると、真夏の暑いとき以外は自然の恵みだけで育つので、手間がかかりません。
鉢植えの場合は、乾燥しすぎないように、表面の土が乾いたらたっぷりと水やりし、地上部がない冬でも乾燥には注意が必要です。

桔梗の土と肥料

桔梗は酸性寄りの土を好むので、植え付け時に苦土石灰を混ぜておく必要はありません。
土質はあまり選ばないので、普通の草花用の培養土を用いるか、赤玉土鹿沼土を少し加えて酸性寄りにしたものに、腐葉土を半量ほどブレンドした土を用いるのがおすすめです。

桔梗は植えつけ時に元肥を多めに混ぜ込んでおくと、追肥の必要がなくなります。
鉢植えの場合、リン酸とカリウムが多めの緩効性化成肥料を元肥に使いますが、鉢底石を1cmほど敷いた上に土を5cmほど入れ、緩効性化成肥料をひとつかみ入れて土に混ぜたのち、土をその上に5cmほど入れてから、苗をセッティングし、周りに土を入れて植えつけます。

庭植えの場合は、植穴に有機堆肥を加えてしっかり混ぜ込んだのち、庭土を少し埋め戻した上に苗をセッティングして、周りより10cmくらい盛り土になるように植えつけましょう。

花の咲く時期に、液体肥料を2週間おきに水の代わりに水やりの時に与えると花つきがよくなりますが、多肥にすると茎がしっかりと太くなって「野草」という感じではなくなってしまいます。

桔梗の植え付け・植え替え適期

桔梗の苗の植え付け適期は、2〜3月ごろの、芽が出る直前が最適です。
植え替えも同じころに行いましょう。

鉢植えの場合はすぐに根詰まりを起こしてしまうので毎年植え替え、庭植えの場合は3年ごとに掘り上げて株分けして植え替えます。

株分けするとき、土をできるだけ落としてから、株を手で切り分けるか、カッターなどで少し切れ目を入れてから切り分けます。
ばらばらになるほど小さく分けないで、どの株にも茎の部分が残るように、数株ずつの塊で切り分けます。
植え替え・株分けするときに、太い根っこを傷つけないように注意しましょう。

桔梗は挿し木で増やすこともできるので、5月頃、挿し穂を1時間ほど水に挿してから苗床に挿し木して、乾かないように管理します。
種から増やす場合は、4月ごろまでに、種をまいた上に土をうっすらかぶせた後、水切れしないように管理して、本葉が4枚くらい出てきたら植え替えてポット苗として育てます。

桔梗の夏越しと冬越し

桔梗は暑さに弱いので、鉢植えの場合、夏は直射日光が当たらない場所に鉢を移動させましょう。
風通しが良いと株が蒸れにくくなるので、混み枝などは剪定して、すっきりさせておくことも大切です。
土が乾燥しすぎても枯れこんでくるので、土が乾きすぎないように注意しましょう。

桔梗は寒さには強いため、冬支度は特には必要ありませんが、根が凍ると枯れてしまうので、寒冷地では腐葉土やマルティング材を厚く敷き詰めるか、敷き藁をするなどの防寒対策をしておきましょう。
鉢植えの場合、鉢が小さいと根がダメージを受けやすいので、暖地であっても軒下に置くようにして、腐葉土やマルティング材を厚く敷き詰め、鉢にプチプチを巻くなどの防寒対策をしておくようにしましょう。

桔梗の二番花を楽しむには

6月ごろ、桔梗はまっすぐに長く伸びた枝先に、花径5〜7cmの花を1〜10輪咲かせます。

枝先の花がすべて咲き終わったら、茎を株元の1/3〜1/2くらいのところで切り取る「切り戻し」をしましょう。
切り戻しをすることで脇芽が伸びてきて、また枝先に蕾をつけ、花を咲かせてくれます。
この花を「二番花」といいます。

桔梗の花一輪一輪の花もちは3〜5日程度ですが、蕾も大きく、花が順に開いていくため、全部終わるまで長い間花を楽しむことができます。
切り戻した後、しばらく花はなくなりますが、二番花もまた、じっくり花開いていくので、トータルして6〜10月までの長期間、花を楽しむことができます。

明智光秀公ゆかりの「ききょうの里」

桔梗をかたどった家紋を「桔梗紋」と言い、桔梗紋は美濃の土岐氏一門の家紋として知られています。
桔梗は古代「朝顔」と呼ばれ、「岡に咲く神草」という意味で「オカトトキ」とも呼ばれて、トトキの咲くところが「土岐」という地名になり、土岐氏の家紋に桔梗が用いられるようになったといわれています。
明智光秀公は土岐氏の一族なので、桔梗紋を用いていました。

京都府亀岡市にある「谷性寺」は明智光秀公が信仰したお寺で、光秀公の首塚があります。境内には、供養の桔梗5万株が咲き乱れる桔梗園「ききょうの里」があります。

6月ごろがききょうの里の桔梗の見ごろになり、園内では紫や白の桔梗のほかに、珍しいピンクや八重咲の桔梗も見ることができます。

監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物多肉植物
ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、
一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。

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