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茶道具や刀剣の飾り紐に重宝されたおしゃれな「伊賀くみひも」とは? その歴史と魅力に迫る

2018-02-22

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2016年に公開され、大ヒットを記録した映画「君の名は。」で話題にもなった「組紐」。
三重県伊賀市では「伊賀くみひも」という組紐が古くから伝統的工芸品としてこの地に根付いています。
今回は、美しい伊賀くみひもの歴史や魅力に迫っていきましょう。

伊賀くみひもの歴史は奈良時代から

伊賀くみひもの組紐技術は、奈良時代仏教伝来とともに大陸から伝えられたとされています。当時は経典や袈裟などに用いられていたそうですが、平安時代には装束の束帯に使われるようになるなど、徐々に芸術性が高いものとなっていったそうです。続く室町時代には茶道や華道が隆盛した影響で、茶道具の飾り紐としても活用されるようになりました。

組紐はその後戦国時代になると鎧へ、江戸時代には刀剣の飾り紐として用いられていましたが、明治時代の廃刀令によって痛手を受け衰退の道を余儀なくされてしまいます。しかし和装の普及とともに徐々に勢いは復活していき、現在も帯締めなどの和装小物をはじめ、ストラップやアクセサリーとしても親しまれています。伊賀くみひもは昭和51年、通産大臣(現・経済産業大臣)が定める「伝統的工芸品」に指定されています。

現代に受け継がれる伝統的技法

まず鮮やかに、時にはんなりと染め上げた絹糸を1本1本糸繰りし、経尺(へいじゃく:糸の長さを揃える)する……伊賀くみひもでは実際に糸を組む前に、さまざまな前段階を必要とします。こういった事前準備を熟練の職人たちが伝統的な技法のもと、手間と時間をかけて丁寧に行うことは、後に美しいくみひもを作り出すことにつながるそうです。

伊賀くみひもではそうして出来上がった絹糸を、高台や丸台、角台といった組紐を作るための伝統的な台を使用して組み上げられます。高台では、「綾書き」と呼ばれる独特の組み方の設計図のもと製作していきます。このように種々の作業において古くからの技法を守ることで、伊賀くみひもならではの独特の風合いを守り続けてきたのです。

伊賀くみひもを体験できる教室も

伊賀市には実際に伊賀くみひもを制作できる体験教室を行っているところもあります。
例えば伊賀くみひもセンター「組匠(くみ)の里」では1人1100円で、キーホルダーもしくはブレスレットを自分の手で製作することが可能です。約30分間のインストラクターの指導のもと、絹100%の糸と金糸で伝統的な「丸台」という台を使用して作るという本格的な体験をすることができるので、旅の思い出にもなりますよ。ぜひ足を運んでみてください。

伊賀くみひも 組匠の里
住所:三重県伊賀市上野丸之内116-2
電話番号:0595-23-8038
公式HP:http://www.kumihimo.or.jp/

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