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高遠城址公園に咲き誇る美しき桜を観に 〜天下第一の桜、タカトオコヒガンザクラとは〜

2018-03-01

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春の訪れを告げてくれる桜の花は、日本の国花でもあります。そんな桜が咲き誇る時期を毎年待ちわびている方も多いことでしょう。
実際日本では「桜」という単語が用いられている和歌や歌詞だけでなく、桜の花がモチーフとして使われている小物や着物なども多くありますし、古くから「家紋」として使われていたりと、桜は日本人に馴染み深い花なのです。
今回は、そんな桜の魅力に迫っていきたいと思います。

満開に咲き誇る桜を観に行こう

長野県伊那市にある高遠城址公園では、およそ1500本もの「タカトオコヒガンザクラ」が咲き誇る絶景を堪能できます。もともとは高遠藩の馬場の桜を城址に移植したことがきっかけで始まったとされる公園の桜は、古くから「天下第一の桜」と称されるほど美しく、毎年多くの花見客を魅了しています。

そんな高遠城址公園では、2018年度も4月1日の公園開きから4月30日まで「高遠さくら祭り」が開催されます。4月6日(あるいは開花宣言の日)からは夜間のライトアップも行われるため、ぜひ幻想的な光景を間近でご覧になってみてください。

2018年はどうなる? 桜の開花宣言について

毎年3月上旬ごろ気象庁より発表される桜の開花予想。実は桜の開花宣言とは、「ソメイヨシノ」という種類の桜だけが調査対象となっていることをご存知ですか? もちろん私たちが毎年目で楽しんでいる桜はソメイヨシノ1種類だけではありません。しかしなぜソメイヨシノだけが開花宣言に使用されているのかと言いますと、その理由はソメイヨシノの特性にあります。

ソメイヨシノは雑種起源の桜であり、実をつけて種を増やすことができないため、そのほとんどが接ぎ木などをして増えたものです。すなわち現在生育しているソメイヨシノは遺伝情報がほぼ一緒であることから、全国どこにあっても気候変化による開花の様子は変わらないため、開花時期の目安に使用されているのです。

一方で、「開花宣言」は毎年どのような基準で発表されているのでしょうか?
たとえば東京では、毎年千代田区にある靖国神社境内の標本木と呼ばれる鑑賞用の桜が、5、6輪以上開いた状態になると「開花宣言」が発表されています。靖国神社のどの桜の木が標本木であるかは公表されていませんが、3本程度あると言われています。このような標本木は各地の気象台や公園などにあり、基本的にはどれも長期間同じ環境で生育された桜のみが用いられているそうです。

桜に強く心惹かれる日本人

桜に関する有名な故事のひとつに、「花は桜木、人は武士」というものがあります。
これは「花の中では桜が最も優れており、その桜がパッと咲き散り際も潔いように、死に際が急ぎ良いような武士が最も優れている」という意味の、桜の散る姿と人の死をかけた有名な故事です。
このように、日本には昔から桜にまつわる故事やことわざ、和歌などが詠まれていました。
例えば平安時代末期〜鎌倉時代初期に生きたと言われる西行法師は、およそ230首もの桜にまつわる和歌を詠んだと言われています。彼は生前桜をこよなく愛していたそうで、“ねがはくは 花のもとにて春死なむ その如月(きさらぎ)の望月(もちづき)のころ”という「願わくば桜の下で死にたい」という内容の和歌も詠んでいました。

花が咲くのを「まだかまだか」と待ち焦がれ、咲くと花見を楽しみ、散ってしまうと名残惜しいと思いながらもどこか趣深く感じる……長きにわたって桜にこれほど心奪われてしまうのは、日本人ならではの感性と言えるでしょう。

桜は家紋に使われることも

現在家紋はおよそ20000種あると言われていますが、その中でも桜を使った家紋は200種類ほどあると言われています。桜を使った家紋は、家紋が使われ始めた平安時代から存在していたらしく、特に神社の「神紋」として多く用いられているそうです。

家紋は、戦国時代には戦において敵か味方かを判断するために広く使われるようになっていったと言われています。しかしそんな状況下において、桜の家紋を持っている戦国武将は一人もいませんでした。これには、家督が桜のように散ってしまうことを避けるという意味合いがあったと言われています。ちなみに突然花が落ちてしまう椿も、その姿が首が打ち落とされるように見えるということで、当時は家紋に使用されることはなかったそうです。

一方で、江戸時代になると、肥後五十四万石の大名となった細川氏や同じく江戸時代の大名である桜井松平氏などは桜を使った家紋を持つようになりました。また、現代でも女優の吉永小百合さんが雪輪に山桜紋という桜の家紋を使用しているそうです。

美しく咲き誇る桜をぜひ高遠城址公園で

画像提供:(一社)伊那市観光協会

咲く前から散ってしまうまで、桜は咲き誇る時以外でも古くから日本人の心を惹きつけてやみません。
そんな美しい桜が咲き誇る絶景を、今年は名所で堪能してみませんか?
高遠城址公園の今年の開花予想は、開花が4月8日、満開が4月14日となっています(あくまで予想です。天候などによって前後いたしますのでご了承ください)。ぜひ時期に合わせてお出かけしてみてください。

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