感染症

この症状はインフルエンザ?すぐわかる迅速診断キット

2018-03-07

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身近な人たちが次々と「インフルエンザになった」と聞くと、自分も少し関節が痛かったり、のどが痛かったりすると「もしかしたらインフルエンザかも?」と思って心配になってしまいますよね。
身近な人たちがインフルエンザと診断された場合、自分自身もすでにインフルエンザに感染している可能性はとても高いと言えます。しかし、症状の現れ方は個人差がとても大きく、中にはウイルスが体内にいるけど発症しない「不顕性感染」という状態である人もしばしばいます。
インフルエンザを特定するにあたって、一般的なクリニックで行われている「インフルエンザ迅速診断キット」は約15分で検査結果がでるものの、精度が他の検査から比べると低い傾向があります。ウイルス特定の検査は複数ありますが、一般クリニックにて主流で行われているインフルエンザ迅速診断キットによる検査。
その検査方法と、検査を受けるとしたら、受けるのに望ましいタイミング、もし「陰性」だとしても再検査を勧められる状況について紹介していきたいと思います。

インフルエンザ迅速診断キットによる検査方法

のどの奥や鼻の奥に綿棒を入れて粘膜をぬぐい、ぬぐった綿棒を検体希釈液に入れて混合させ、テストペーパーにその液体を着けます。
検査結果がでるまでおよそ15分、待っていると、テストペーパーにインフルエンザA、B、陰性のいずれかを示すが印が浮き上がってきます。
その検査結果を見てインフルエンザA、B、陰性を診断します。メーカーにより色々なタイプのインフルエンザ迅速診断キットが販売されており、クリニックにより採用されている迅速診断キットが違うため、必ずしものどや鼻の奥をぬぐう方法がとられるわけではありません。
鼻腔内の吸引や、鼻かみ液から検査を行う場合もあります。のどや鼻の奥に細い綿棒を入れて粘膜をぬぐうので、検体採取時に不快感はありますが、痛みはありません。

インフルエンザ迅速診断キットによる検査を受けるタイミング

インフルエンザ迅速診断キットは、検査結果が短く、診断後すぐに適切な治療を行えることが最大の利点であると言えます。しかし欠点もあり、精度が他の検査から比べると低いことがあげられます。発症初期の場合、インフルエンザウイルスの排出が少なく、インフルエンザであっても陰性という結果がでてしまう場合があります。そのため、発熱から12時間を経過した後、インフルエンザ迅速診断キットによる検査を行うことで、より確実な制度の検査結果をだせるとしています。最近では、発熱後3時間の経過にて精度の高い検査結果をだせる標品もでてきており、より早く、より正確な検査結果がだせるよう年々商品開発が進んできています。

 基本、インフルエンザAかBのいずれかが陽性にならないと、インフルエンザと診断ができず、抗インフルエンザウイルス薬の処方はできません。流行期には、感染すると健康被害ハイリスクと考えられる人にのみ抗インフルエンザウイルス薬の予防投与が行われる場合がありますが、自由診療にあたるため、保険証適用がされません。そのため、処方までの医療費を全額自己負担することになるため、経済的な負担がとても大きいと言えます。
また、抗インフルエンザウイルス薬耐性インフルエンザウイルスが出現してきていることも確認されているため、必要以上の予防投与は避けるべきと推奨されています。
そのため次に、検査結果が陰性でも、時間を空けてインフルエンザ迅速診断キットによる再検査を勧められる可能性がある状態を紹介したいと思います。

時間を空けて再検査を勧められる状況

発熱して数時間も経過していない状態、身近な人でインフルエンザに罹患した人がいる状態、特徴的な症状が見られている状態において、インフルエンザ迅速診断キットによる検査が陰性だった場合、医師の判断にて時間を空けて再検査を勧められる可能性があります。著しくインフルエンザが疑わしいのにも関わらず、検出されないと抗インフルエンザウイルス薬による治療ができないためです。

抗インフルエンザウイルス薬は発症してから48時間以内に投与することが望ましいとされています。理由として、抗インフルエンザウイルス薬はウイルス自体を不活化させる薬剤ではなく、増殖を抑える薬剤であることがあげられます。発症後48時間を経過してしまうと、インフルエンザウイルスは増殖しきってしまい、それ以上増殖しない状態となってしまいます。増殖を抑えるための薬剤であるため、増殖が止まっている大量のウイルスに投与しても何の効果も得られないと言えます。
そのため、インフルエンザは早期診断と早期治療が必要であり、早期治療が始められると、早期完治が可能になってきます。インフルエンザの流行状況や著しくインフルエンザが疑わしい症状が見られた場合、例外的に医師の判断で、検査を省いて抗インフルエンザウイルス薬による治療を始めるケースもあります。しかし、基本的には検査によるインフルエンザの診断ができないと抗インフルエンザウイルス薬による治療はできないため、確実な結果がでるよう数時間開けて再検査を勧められることがあります。
この際、発症48時間以内に投薬開始することを考えて再検査を受ける必要があり、再検査の時間を医師が指定してくれる場合もありますが、ほとんどの場合、自分の都合に合わせて再検査を受けに行くという流れになります。
医師に再検査までの開ける時間を確認したり、クリニックの受付終了時間を確認したりして、できるだけ早期診断と早期治療が受けられるようにしていきましょう。

まとめ

インフルエンザ迅速診断キットによる検査について紹介しました。

診断精度は他の検査から比べると低い傾向がありますが、診断までの時間が早く、発症48時間以内に診断でき、治療を始められるという大きなメリットがあります。
年々医療技術は進歩しており、診断精度が高くなってきているのでより確実な診断方法や治療方法が確立されるかもしれません。
ウイルスにも細菌と同様、薬剤耐性ができるため、抗ウイルス薬の濫用は避けることが望ましく、最も大切なのは予防することと言えます。予防接種や、栄養補給と十分な睡眠をとることで、インフルエンザに罹らない元気な体作りをしていきましょう。

監修:mikkumikupapa
勤務:行政看護師
専門:小児身体疾患及び発達障害

自己紹介
男性看護師として、病棟勤務の経験は15年。専門は小児科領域。
特に発達障害を抱える子供が二次的障害を引き起こし、入院治療が必要となってしまったケースへの治療と看護について経験と学びを深めてきました。
現在はその経験を活かし、乳幼児に関わる行政看護師として勤務しています。保育園を兼ねた職場であり、日々元気な乳幼児と関わりながら、保護者へ流行りの感染症や予防方法、成長発達に関わることなど多岐に渡る相談を受けています。
自身も3姉妹の父であり、1日中元気な子供に囲まれた生活を送っています。

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