血圧

起立性低血圧の治療法とは?日常生活における注意点も紹介

2018-03-09

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立ち上がった時にめまい、立ちくらみ、時に失神を起こしてしまうほど血圧が低下することを起立性低血圧といいます。
起立性低血圧の治療には、原因の除去、生活習慣の改善、内服薬などがあります。起立性低血圧の原因や年齢、内服薬の種類などによって治療法は異なります。

今回は起立性低血圧の治療法や日常生活における注意点などについてわかりやすくまとめます。

起立性低血圧の治療法とは

起立性低血圧の治療法には、原因の除去、生活習慣の改善、薬の内服などがあります。

起立性低血圧は、心臓病や糖尿病、がん、薬の副作用などさまざまな原因によって起こる可能性があります。つまり、治療法もそれぞれの原因によって異なります。例えば心臓病のために、血圧の維持が難しくなっている場合には心臓の治療を優先すべきです。

もし糖尿病による自律神経障害で血圧の調整が難しくなっているのであれば、血糖値のコントロールがきちんとできているか確認が必要です。ただし、糖尿病に合併する自律神経障害は完全にもとに戻らないこともあるので、健診などで血糖値の高値を指摘された場合には早めに糖尿病の治療を開始した方がよいです。

出血の原因となる病気はないか、激しい胃腸炎などで脱水になっていないかなどを調べることもあります。出血や脱水の時には、血管内に十分な血液量を維持できないので、血圧が下がります。

血圧を下げる薬には、降圧薬、抗不整脈薬、抗うつ薬、抗菌薬、消化器用薬などが含まれます。起立性低血圧が疑われる場合には、内服薬の中に血圧を下げる作用のあるものがないか確認します。治療として必要なものは急に中止をすることは難しいですが、他の治療薬に変更が可能か、また減量可能かなどを医師が判断します。高齢者は内服薬の量も多く、いくつかの薬を併用することによって血圧を低下させる作用が強く出たりしていることがあるので注意が必要です。

起立性低血圧は、毎日の生活習慣によって症状が悪化していることがあります。飲酒や塩分制限、睡眠不足、ストレス、疲労などは起立性低血圧と関連するといわれています。生活を見直して、要因がないかどうか確認し、あれば改善するようにします。

原因の除去や内服薬の調整、生活習慣の改善を行っても症状が改善しない場合には、内服薬も検討します。血圧を上げる薬や体の中の血液量を増やす薬の内服をすると症状が改善する可能性があります。

心臓が正常なリズムで動けば、起立性低血圧の治療となる場合にはペースメーカーを入れることもあります。

起立性低血圧の予防法

起立性低血圧の原因となる病気はさまざまですが、なかには予防できるものもあります。例えば、心臓病の場合、毎日の不摂生が原因で発症することがあります。野菜が少なく、高脂肪、高カロリーの食事ばかり摂っていたり、運動不足が続いていると心筋梗塞を起こしやすくなります。喫煙はいくつかのがんと関連することが明らかになっているので、禁煙はした方がよいでしょう。

予防法の1つとして、健康診断を定期的に受けることで糖尿病やがんなどの病気が早期に見つかり、治療を開始できる可能性があります。このように起立性低血圧には他の病気が隠れていることがあるので、早く見つけて対処すれば症状が悪化しないで済む場合があります。

起立性低血圧における日常生活の注意点

日常生活において血圧が下がりやすい状況というものがあります。
起床してすぐや食後、入浴後、排便時、運動後、飲酒時、たくさん汗をかく夏などです。このような血圧の下がりやすい状況では、起立性低血圧の症状が出やすくなります。急に立ち上がったり起き上がったりすることを避け、横になったり、適度に休むようにしましょう。ストレスは起立性低血圧の誘因になるといわれています。自分では気づいていなくても強いストレスがかかっていることもあります。ストレスを自覚し、あまり溜め込まないように心がけたいものです。

塩分や水分は過剰に制限せずに、必要な分は摂った方がよいです。高血圧の場合には、過剰な塩分はよくないですが低血圧の場合には逆になります。ただし、心臓の力が弱っている場合には塩分の摂り過ぎが負担になることもあるので、自己判断せず医師に相談するようにしてください。

他には、寝る時に頭を高めにするとよいといわれています。朝に降圧薬を飲むと血圧が下がりやすくなるので、夜の寝る前に内服するように調整することもあります。

起立性低血圧では、失神といって意識を失ってしまうこともあります。意識を失うと車にひかれたり、階段から転落したりと事故に巻き込まれる可能性もあるので、めまいや立ちくらみという症状がある時にはすぐにしゃがむなどの対策をするように勧められることもあります。

まとめ

起立性低血圧の治療法には、原因の除去、生活習慣の改善、薬の内服などがあります。
起立性低血圧の原因には、心臓病、がん、糖尿病、薬の副作用などさまざまなものがあり、早期に治療をすれば症状が改善する可能性もあります。また、ストレスや過労、塩分の不足は起立性低血圧と関連することがわかっているので毎日の生活を見直してみるといいかもしれません。

監修:大塚真紀(医師・医学博士)
学歴:東京大学大学院医学系研究科卒。
専門:内科、腎臓、透析の専門医。

自己紹介
現在は育児の傍ら、医師という職業を生かし、医療系記事の執筆・監修、最新医学論文の翻訳、医療コラムの作成に従事。

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