盆栽

盆栽一年生の植えかえ作業

2018-03-10

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盆栽一年生が初めて植えかえ作業をする場合、最初は不安です。
しかし、植えかえが必要な理由や適時の見分け方を理解して正しい手順で行うと、失敗しないで簡単に作業をすることができます。
また、植えかえ後の管理をしっかり行うことで、盆栽の生育も良くなります。

植えかえが必要な理由と2つのメリット

盆栽に植えかえが必要な理由は、樹木の新陣代謝をするためです。鉢土が古くなってしまうと土の中に含まれている微量要素が不足して土が固くなってしまうので、水の通りが悪くなり、施肥も受け入れなくなってしまいます。また、腐っている根、や強い走り根、多い古根などを切り詰めることにより根の新陳代謝が活発になって、根元から小根が増えて来るので、株元から上の枝や葉の生育も良くなります。

また、植えかえの2つのメリットは、病害虫の早期発見と鉢かえができることです。植えかえをする際に根の状態を見ることができるので病害虫が早期発見できたり、樹形に合わせた鉢に植えかえたり出来ることです。

植えかえをする時期

盆栽は、樹種によって植えかえサイクルや適期が異なります。また、適期を逃した場合でも無理をしないことが大事です。

* サイクルと適期
一般的に生育の良い盆栽の樹木は、1年から3年に1回、松柏類盆栽などは3年から5年に1回位の割合で植えかえをしますが盆栽の樹木は生き物なので、樹木の生長や生育状態に合わせて植えかえをする適期の見分け方も大事です。

植えかえ適期の見分け方は、鉢穴から根がはみ出し始めた時です。例え植えかえをしてから1年位しか経過していない盆栽でも生長が旺盛な場合は、根が盆栽鉢の底穴からはみ出し始めたりするので、次の適期に植えかえをします。

* 適期を逃した場合
うっかりして盆栽の植えかえ時期を逃してしまった場合は、次の適期まで待つことです。植えかえをしない盆栽は、鉢土が固くなっているため水の吸収や乾きも悪いので、他の盆栽とは別にして、鉢土の乾き具合を見ながら水やりをすることが大事です。

盆栽一年生におすすめの植えかえ手順

盆栽一年生の植えかえ作業は、準備をしてから基本的な手順を守って行うことが大事です。

* 植えかえ前にすべき2つの準備
植えかえ前にすべき2つの準備は、鉢土を乾燥させる事と必要な用具、用土や鉢を準備しておく事です。

植えかえをする盆栽の鉢土が湿っていると根がほぐれにくいので初心者は、根を傷めたり、途中で切ったりしやすいです。そのため植えかえをする盆栽は、水やりを控えて鉢土を乾燥させておくことがポイントです。また、雨が降ったりして鉢土が濡れている場合も同じように乾いてから植えかえをします。

事前に道具、用土や鉢の準備をしないと、植えかえ作業はできないです。植えかえに使う用土は、樹木に適した“新しい”土を使います。“新しい”土は、庭などの土ではなく、市販されている盆栽の樹種に合った用土です。

また、鉢の準備はただ鉢を用意するのではなく、用意した鉢の穴にサラン網を針金で留めて盆樹の株を固定する針金をその網の穴から通しておきます。さらに水はけを良くするために鉢底にゴロ石、その上に中心が山になるように培養土を入れておきます。

* 失敗しない植えかえ手順
1.直射日光と風が当たらない場所
植えかえ作業は陽射しが当たる明るい場所で行いたいものですが、根が乾いて樹木が弱ってしまうので、直射日光や風が当らない場所で行います。

2.樹を抜く
最初に、鉢から樹の株を抜きます。根が鉢の中に沢山伸びたり土が固くなったりしている樹は、鉢から抜きにくいことがあります。その場合は、鉢の縁を手のひらで軽く叩いたり、鉢穴から竹はしで根株を押したり、鉢の周りを掘ったりすると抜けやすくなります。樹幹を無理に引っ張って抜こうとすると、幹肌や根株を傷めてしまいます。

3.古土を落として根をほぐす
鉢から抜いた樹は、根の位置が自分の目の高さになるように調整して盆栽台の上に載せ、竹はしを使って根をほぐし、古土は6割位落とします。松柏は全体の3割から4割位、やや多めに古土を残します。

4.根の整理
根の整理は、走り根、古根、腐った根の切り詰めです。盆栽は小根が多く伸びている樹木を育てることが基本なので、特に強い走り根がいっぱい回っている状態にしておくと、根元から新しく伸び出した小根の生長が悪くなってしまいます。

5.鉢への植付け
根の整理が終ったら事前に用意しておいた鉢穴の処理やゴロ土が入っている鉢の中に一度株を入れ、樹の正面、流れや角度の確認をします。植えかえをする度に樹姿や根張りの状態を確認して、樹木に合った正面の向きや角度を確認して、樹木の魅力が引き立つように植え付ける位置を決めます。

正面の位置が確認できたら事前に鉢の中に入っている培養土の上に樹を載せて針金で固定して、用土を鉢の回りから少しずつ入れていきます。根株の間に空間ができないように竹はしを使って土を入れます。竹はしは、先端を動かすのではなく左右前後に竹はし全体を動かすようにして使うと、上手にできます。また、鉢の縁の用土は低く、株元の方がやや高くなるように入れると、仕上げの苔張りや化粧砂を敷く作業もしやすいです。鉢への植付けが終わったら幹元や鉢の縁の周り土を軽く押さえると、土がむらなく入って落ち着きやすくなります。

6.仕上げの苔張りと化粧砂
植えかえの仕上げは、幹元を安定させて美しさを出すために苔張りをします。また、植えかえをしたばかりの土表は粗雑感があるので、化粧砂を敷いて美観を維持します。

7.植えかえ総仕上げの水やり
植えかえ総仕上げの水やりは、鉢穴から水が出て来るまで十分に与えます。水やりのポイントは、勢いよく与えるのではなく、優しく少しずつ与えることです。最初は鉢穴から細かい土が流れでてきますが、次第に水だけが出て来るようになります。

* 植えかえ作業、3つのポイント
一つ目のポイントは、同じ鉢に植えかえをすることです。盆栽は年々生長しますが、植えかえをする度に大きな鉢に替えるのではなく、同じ鉢で植えかえが出来るように根の整理をします。

2つ目は、出来るだけ早く用土を入れて植えかえ作業を終わらせることです。古土を落としてほぐした根は乾燥しやすいので古根の整理に時間がかかってしまう場合は、噴霧器などを使って根の乾燥を防ぎます。

3つ目は、市販されている盆栽を購入した場合の土の確認です。適していない用土が使われている場合は、樹に適した用土を使って適期に植えかえをします。

植えかえ後の管理と注意点

植えかえをした盆栽は、直射日光や風が強く当たらない場所に2週間位置いて管理をします。植えかえをしたばかりの松柏類盆栽は、直射日光に当てて管理をしても良いですが雑木類盆栽は、出来るだけ室内で管理した方が無難です。いずれも植えかえをしたばかりの盆栽は、まだ根が新しい土に活着していないので、ちょっとした風が当たっても株元がぐらついて根づきもが悪くなってしまいます。初心者は、ビニール紐を使って幹元をしっかり固定しておくと安心です。

また、秋に植えかえをした盆栽は、冬の冷たい風や霜によって鉢の土が凍結しない場所で管理をすることも大事です。

盆栽一年生の植えかえは、基本的な植えかえ手順を守って適期に行うと樹を枯らすことも少ないので、一鉢ずつ丁寧に植えかえしてみませんか。

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