景勝地

東洋のナイアガラともいわれる瀑布、吹割の滝

2018-03-12

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吹割の滝は群馬県沼田市にあり、高さ7m、幅30mの長い滝です。

2000年に放送された大河ドラマ「葵 徳川三代」のオープニングにこの滝が用いられたことから脚光を浴びました。

この滝が生まれたのは約900万年前に起こった火山の噴火によるものと考えられています。

大規模な火砕流が冷え固まった溶結凝灰岩が片品川の流れによって長い年月をかけて侵食を受け、そこに三方から河川が流れ落ちる形で滝となりました。

多数の割れ目が存在し、巨大な岩を吹き割れたように見えることからこの名がつきました。

また、その姿から「東洋のナイアガラ」とも称されています。

群馬県でも人気の高い景勝地であり、天然記念物および名勝に指定されています。

ダイナミックな滝の景観と水しぶきの轟音は圧巻で、感動の世界に私たちを引き連れてくれます。

流れ落ちる水量は季節や天候によって変わりますが、4月下旬から5月にかけては雪解け水によって水量を増すため、一年の中でもっとも迫力がある時期です。

滝周辺の渓谷には遊歩道が整備されており、1周1時間ほどでぐるっと徘徊することができます。

滝が流れ落ちる巨岩の上を歩くことができますが、足場が悪いためスニーカーなどを履くのが好ましいです。

吹割の滝の最寄駅はJR沼田駅です。

沼田駅から関越交通バス老神温泉経由鎌田・戸倉・大清水方面行きに乗り(所要時間55分)、バス停「吹割の滝」で下車して徒歩10分で辿り着きます。

車でアクセスする場合は関越自動車道沼田ICから1時間、ロマンチック街道(国道120号線)から沼田市方面に進めます。

滝の近くには無料駐車場がなく、物産展の無料駐車場に停車させることになります。

都心からのアクセスは決して良いとはいえませんが、時間をかけても訪れる価値がある景勝地でしょう。

吹割の滝周辺の名勝

吹割の滝の上流には畳千畳ほどの広さを誇る浅い川床が広がっており、千畳敷と呼ばれています。

このような平坦な地形は川の侵食が進み勾配が緩やかになると川床より川岸を削る力が強くなることにより形作られました。

侵食を続ける片品川から削り残された浮島から眺める千畳敷の景観美は素晴らしいこと間違いなしです。

浮島には平安時代初期に建てられた「浮島観音堂」があり、名匠といわれた左甚五郎が造った金箔塗りの木彫りの浮島如意輪観音が祀られています。

左甚五郎は江戸時代初期に日光東照宮の大造営に棟梁として参加した人物です。

有名な「眠り猫」など数多くの彫刻を手がけましたが、日光から帰りがけに付近の村に宿泊した際に一夜で造り上げたのがこの観音像といわれています。

吹割の滝の背後には般若が大きな口を開けたような姿の「はんにゃ岩」があります。まるで飲み込まれそうな大迫力であり、吹割の滝の「番人」であるかのような風格です。

河川の侵食の様子を垣間見ることができる「獅子岩」も一見の価値があります。

はんにゃ岩から下流へ向かうと鱒飛(ますとび)の滝が現れます。

この滝は高さ8m、幅6mで遡上した鱒がこの滝を飛び越えることができなかったことから「鱒止(ますどめ)の滝」とも呼ばれています。

鱒飛の滝は滝壺の大きさから推定して約1万年前にはもっと大きな滝があったと考えられています。

吹割の滝周辺の岩には白線が引かれていて、立ち入り禁止の区域もあります。

落下事故が起こるほど危険であるため、立ち入り禁止区域には入らないようにしましょう。

吹割の滝は下から眺めることもできますが、遊歩道を歩いて対岸に渡れば上から展望することもできます。

展瀑台が3箇所あり、地形全体の美しい姿を眺めることができます。木々が茂って薄暗いため夕方や夜など遅い時間帯には訪れないのが望ましいです。

食事をしたくなったら吹割の滝入口にある伽羅苑というドライブインに訪れましょう。

このお店では地元の名産を使った舞茸天ぷらそばや山菜そば、生クリームと餡をミックスした生どら焼きを召し上がることができます。

散策の疲れを癒すなら車で約10分の「老神温泉」に立ち寄るのがベストでしょう。

日帰りや手ぶらでも気軽に入浴が楽しめるため、のんびりするのにぴったりのスポットです。

泉質はアルカリ性の硫黄泉で、肌に優しく「美人の湯」とも呼ばれています。

群馬名産の舞茸そばを味わうこともでき、吹割の滝散策後は心身ともにリフレッシュしましょう。

吹割の滝に伝わる伝説

吹割の滝には竜宮の椀の伝説が残っています。

伝承によるとこの滝の滝壺は龍宮(水神が住んでいるとされる宮殿)に通じているといわれ、村で祝儀があるたびに滝壺に依頼の手紙を投げ入れて龍宮からお椀や御膳を借りていました。

ところがある人が返し忘れてしまい、それ以来二度と借りることができなくなったとされています。

今でも返し忘れたお椀や御膳は大切に保管されています。

日本全国に「椀貸し伝説」はありますが、その一つであると考えられています。

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