刺繍

花の形をそのまま写し取ったよう!世界が広がる立体刺繍の魅力

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「立体刺繍」をご存知ですか?ワイヤーワークと刺繍を組み合わせて立体的な花などを作り上げる刺繍のことで、まるで花の形をそのまま写し取ったような造形の美しさが魅力です。一般的な刺繍と比較すると手間がかかるかもしれませんが、必要な材料もステッチもシンプルで、誰にでも気軽に始めることができます。
今日は、そんな立体刺繍の魅力と作り方をご紹介しましょう。

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立体刺繍とは

立体刺繍とは、16世紀から存在している「スタンプワーク」という半立体的な刺繍の手法を元に、日本人手芸ユニット「アトリエFil」が一から手順や使用する道具・材料などを再構築し直して生み出した完全立体の刺繍作品を作り出す手法です。

花や葉を表現するのに使われることが多い手法ですが、これを応用すると蝶やトンボのような昆虫なども作ることができますし、同じ花でも一般的な刺繍と組み合わせることで一部のみ立体的に飛び出している作品も実現可能など、アイディア次第で色々なものに応用することができます。

立体刺繍に必要な道具・材料

では、オーソドックスな立体刺繍の花の作り方をご紹介します。
まずは以下のものを用意してください。

・刺繍針
刺繍針は、刺繍糸を通しやすく針を縫い進めやすいように作られています。
縫いやすさも仕上がりの美しさも全く異なりますので、裁縫針ではなく刺繍針を用意してください。

・刺繍糸
作りたい作品にあった色や太さの刺繍糸を選んでください。
花の場合、3〜4色のグラデーションで用意しておくと美しく仕上がります。
太さがよくわからない場合は、とりあえず25番手の刺繍糸を用意しておけば間違い無いでしょう。

・刺繍枠
刺繍枠を使用しないと布がよれてしまいますので、立体刺繍を行うときは刺繍枠も使用するようにしてください。
刺繍枠の大きさは作りたいもののサイズによります。
リアルサイズの花を作るのであれば、作りたい花の直径より大きいものを選べば間違いありません。

・ハサミ
刺繍糸や布を切るために使います。
切れ味が良いものを使用しましょう。

・布
薄手の麻布がおすすめです。
ですが、作りたい花弁の薄さによってはより薄手の生地の方が望ましいこともあります。
刺繍をしたあとの厚みのことを考えながら選んでください。
刺繍で見えなくなってしまうので何色でも構いませんが、白や作りたい花の色に近い色を選んでおくと、万が一刺繍糸の隙間からチラッと見えてしまっても違和感がありません。

・型紙
基本的に手描きで型紙を作ります。
型を布に写しやすい厚紙がおすすめです。

・チャコペン
型を布に写す際に使用します。
最終的には隠れてしまいますが、糸の間から見えてしまうと格好悪いので消えないタイプの場合はあまり濃い色でない方が良いでしょう。
布に金属のワイヤーを縫い付けますので、水で消えるタイプのチャコペンを使って後から布を洗うという方法は避けた方が無難です。

・ワイヤー
細くてある程度の硬さのあるものがおすすめです。
あまり硬すぎると加工が難しくりますし、柔らかすぎると刺繍をしている間に形が崩れてきてしまう恐れがあります。
触った程度で曲がるようなものではなく、ラジオペンチなどを使用して曲げることができる程度の硬さのものを選んでください。

・ニッパー
ワイヤーを切断するために使用します。
刃こぼれの原因になりますので、絶対にワイヤーをハサミで切ろうとしないでください。

・ラジオペンチ、やっとこ、ピンセットなどワイヤーを加工するためのもの
ワイヤーを曲げて加工するために使用します。
どの程度繊細な加工ができるものが良いかは作る花によって異なりますので、自分が作りたいものの形を作れそうな道具を探してみましょう。
普段からワイヤーワークやビーズ細工をしている人は、その時に使用している道具を流用して構いません。

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立体刺繍のやり方

道具が揃ったら、早速作業に取り掛かりましょう。

1.型紙を作る
厚紙に花弁の形を描きます。
パンジーのように花弁が少ない花なら一枚ずつ描きますが、バラのように花弁の数が多いものの場合は花弁の数が増えると作業量が増え、最終的に花弁を組み合わせた時に中心が分厚くなり過ぎてしまいますので3〜4枚を連結して描いてください。
花弁を連結して描くときは、クローバーのイラストを描くように花の中心部分で連結した形に描きます。それを大きさを変えて複数枚用意して、必要な数の花弁が揃うようにしてください。

2.型紙を布に写す
描いた型紙をチャコペンで布に写します。

3.型に沿ってワイヤーを縫い付ける
布に描いた型紙に沿ってワイヤーを縫い付けていきます。
このとき、糸がワイヤーの外側にはみ出したりせずワイヤーにぴったりと沿うように縫い付けるのがポイントです。また、縫い目はできるだけ細かくした方が美しく仕上がります。
また、パンジーのように花弁を一枚ずつ作っていくタイプの場合は、花弁の根元部分に2〜3cmほどワイヤーの両端が残るようにしておきましょう。

4.ロングアンドショートステッチで中身を埋める
まずは花弁の外周をロングアンドショートステッチで埋めてきます。
ワイヤーを包み込むようにステッチを進めていきますが、ワイヤーを縫い付けたときと同様にしっかりとワイヤーに沿わせて、ワイヤーの外の布に糸がはみ出ないように注意しましょう。
外周を縫い終わったら色を変えてその内側、また色を変えてさらに内側とグラデーションを意識しながらロングアンドショートステッチで埋めていきます。
特に複数枚の花弁を連結しているタイプの場合、あとで花弁を重ねるので分厚くならないように中心部分までは埋めないようにしましょう。

5.刺繍部分を切り取る
ステッチが完成したら、刺繍部分を切り取ります。
糸を切らないように注意しながら進めましょう。

6.花の形を作る
花弁の枚数分4〜5を繰り返し、すべての花弁が完成したら花の形になるように組み合わせます。
花弁を1枚ずつ作ったものは残っているワイヤーの足同士をねじって留めてください。
連結して作ったものの場合は、一番小さな花弁の中心にU字に曲げた新しいワイヤーを刺し、U字部分に布や綿を巻いたり、あらかじめ通しておいた大きめのビーズを使ったりしてワイヤーを留めて、花弁で包み込みます。形を整えながら小さな花弁から順に同じワイヤーに通していきます。
すべての花弁を通し終わったら花弁が抜け落ちないようにワイヤーをねじっておきましょう。

7.完成
全体のバランスを見ながら花の形を整えたら完成です。
まだ見えているワイヤーの足を使ってパーツに接続するなどすれば、アクセサリーなどにも簡単に加工できます。
立体刺繍は工程が多く手間暇がかかりますが、その分出来上がったときの喜びも大きくなります。
平面的な刺繍に飽きてきた人、ちょっと変わった刺繍に挑戦したい人、じっくりと何かに取り組んで見たい人は、ぜひ挑戦してみてください。

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