四字熟語

薄利多売の意味・使い方

2018-03-09

関連キーワード

意味

商品ひとつあたりの販売利益を少なくして、その分大量に販売すること。

由来

日本では古来より商人はいましたが、「とにかく利益を出して営業規模を拡大していく」というような商法が根付いていったのは江戸時代以降と言われています。そしてそれぞれの地域を本拠地として様々な商人が生まれていきました。その地域の商人によって商売の仕方が違うという特徴を持ちながら商人たちは発展していくことになります。大名家を相手に商売をするもの、町人を相手に商売をするもの、商人に商品を卸すものなど商売の仕方も広がっていきます。

そのなかで生まれたのが「薄利多売」という商法です。これは一つ一つの利益は少ないものの、その分、数を大量に販売することで利益を確保していくというものです。この商法を推し進めたのは「近江商人」と言われています。

近江商人の商法

近江商人は最初から大規模な商いをする集団ではなく、むしろ少額の資本しか持たずに江戸や大坂、その他の各地を実際に歩くことで情報を得ていき、それぞれの土地の特産を別の必要としている地域に持ち込むことで利益を上げていきました。そして店舗を広げていきますが、各地を歩いて情報を集めるということは継続し続け、地域の発展と商売の安定をもたらしていきます。そして店を構える際にも個人が全額を負担するのではなく、資本を出し合って共同経営することでリスクを抑えるという徹底ぶりでした。

その商法の根本にあったのが「薄利多売」です。近江商人は卸売商の色合いが強かったために商売相手も商人であることが多くありました。相手も商人なので、一度の取引で大きな利益を上げることはできません。むしろほとんど利益が上がらないような商売を数多く行うことで商売相手との信頼関係を結び、安定して商売を続けられるシステムを作ったのです。これは現在の企業でも行うリスクの分散にも通じる考え方です。

現在の使用例

現在でもこの薄利多売形式でビジネスを展開している企業は数多くあります。近年誕生した「百円均一」などはその典型と言えます。
一つの商品を販売しても利益は数円~数十円ほどですが、数多く販売することで利益を確保していく商法です。これは単価が高く、一つの商品を販売すれば高額な利益を生む不動産業や宝石・貴金属業とは真逆の商業スタイルと言えます。他にも商社などで、一件あたりの利益は少なくして数多くの取引先を確保していくという営業方針の企業も多くあります。販売先を多く持つことでリスクを少なくできるという利点があるのです。

使用法、使用例

「あの店すごいな、あんな値段で売っていて儲かってるのかな?」
「典型的な薄利多売だな。見ろよ、すごい数を売っているぞ」

    キーワード一覧

    ▲ページトップ