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これさえやれば大丈夫!簡単な運動不足の解消法

2018-05-13

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毎日仕事が忙しく、運動不足になっている方はたくさんいます。
健康維持のために身体を動かしたいと思っても、なかなか改めて運動の時間を作ることが難しい方も多いと思います。
そこで、今回は運動が健康のためになぜ必要なのか、また運動の時間を作り出すことが難しい方でもちょっとした工夫で運動不足を解消できる方法をご紹介します。

運動不足はなぜよくない?

まずは、運動不足が健康に及ぼすデメリットをご説明します。

・基礎代謝低下による肥満
運動不足になると身体の筋肉量が低下します。
筋肉量が低下すると基礎代謝(身体を全く動かさなくても最低限一日に消費するエネルギー)が低下するので、一日の消費カロリーが少なくなります。 しかし、基礎代謝が低下しても大抵の方は食生活を変えることなく、同じカロリーを摂取しますので、結果として消費カロリーと摂取カロリーのバランスが崩れ、肥満傾向になってきます。

・生活習慣病
運動不足が続くと相対的にカロリー過多になり、血液中の脂質や糖質が多くなるため高コレステロールや糖尿病になります。
また、血中の脂質が蓄積して血管壁につくことで血管が狭くなり、血液の流れが悪くなることで高血圧になってしまいます。
運動不足と栄養過多という生活習慣によって様々な生活習慣病のリスクを高めることになります。

・筋力低下による腰痛や膝痛
運動不足になると背骨や膝など関節を支える筋肉も低下します。
そうすることで関節にかかる負担が増え、腰痛や膝痛を起こしやすくなってしまいます。

・血流低下で冷えやむくみ
運動不足になると四肢の筋肉が使われなくなり血流量が減ってしまうので、手足の冷えがでてきます。
また、女性に多い足のむくみはふくらはぎの筋肉が中心となってポンプの役割をし、末端から中枢へリンパの流れを促しますが、運動不足になると流れが滞りむくみがでてきます。

・体力低下で疲労しやすい
運動不足になると体力が低下するため、同じ仕事をしていても疲労を感じやすくなってきます。
また筋肉量が減ると基礎体温が低下するので、免疫力が低下し風邪などをひきやすくなってしまいます。

今日からできる運動不足の解消法は?

運動不足を解消するためにすぐにでも運動をする時間を作れるという方は問題ありませんが、そうでない方のために生活スタイルを大きく変えることなく運動不足を解消する方法をご紹介します。

・NEATをうまく活用
「NEAT(non-exercise activity thermogenesis)」は日本語で「非運動性活動熱産生」と訳され、改めて行う運動以外に日頃の生活の中でこまめに動くことで消費できるエネルギーのことを言います。

NEATの具体的な例をあげると

・エレベーターを使わず階段を使う
・買い物には車ではなく自転車で行く
・社内の別室の人との会話は内線電話ではなく、会いに出向く
・いすに座っているときは、背もたれを使わず背筋を伸ばす

といった具合です。
一つひとつの行動で消費されるカロリーはわずかですが、それを毎日意識して続けることで大きなエネルギー消費になりますし、基礎代謝を上げることにもつながります。

・「ながら運動」で筋肉量を増やす
基礎代謝を上げるためには筋肉量を増やすことが必要ですが、筋トレとなると億劫に感じる方も多く、なかなか継続して行うことができません。
そこで、他のことをしながらでもできる「ながら運動」の筋トレをご紹介します。

1、 つま先立ち

つま先立ちをすると、主にふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)を使います。
ふくらはぎの筋肉は、足先まで流れてきた血液やリンパ液を中枢に戻すためのポンプの役割をしており、冷えやむくみの改善にも重要な働きをしているので是非とも鍛えたい筋肉です。
歯磨き中や料理中など立ったままで何かをするときには、つま先立ちを繰り返し行うと時間を有効に使えます。

2、 スクワット

スクワットは椅子から立ったり座ったりする動作の繰り返しで、下半身にある大きな筋肉を全て使って行うため、効率よく筋肉量を増やすことができます。
また、スクワットによって使う筋肉は腰痛や膝痛の予防にも大切な筋肉になります。
座ってテレビを見る前には必ず10回スクワットを行うようにしたり、CM中はスクワットをするようにするなど自分なりのルールを決めると継続しやすいかと思います。

3、 腹式呼吸

腹式呼吸はウエスト引き締めのダイエットや体幹を安定させるためのトレーニングとしてよく使われています。
特に女性は胸が動く胸式呼吸の方が多いですが、腹式呼吸では腹横筋という腹部周囲をコルセットのような形状で取り巻いている筋肉を使うのでお腹が動きます。
背骨をまっすぐに伸ばして、息を吸うときにお腹が膨らみ吐くときにお腹がへこむように意識しながらゆっくりとした呼吸を続けます。
腹横筋の機能を高め、体幹が安定することで四肢の筋肉も力を発揮しやすくなるのでとても重要なエクササイズです。
座ってテレビを見ているとき、会議や事務作業で座っているときなど手足の動きのないエクササイズなのでいつでもどこでもできます。

・眠前後の寝たまま筋トレ
睡眠はほぼ全ての方が毎日規則的にとるものです。
起床時または睡眠前の数分だけ運動の時間にあててみてください。
起きてすぐの眠たいときに身体を動かすことで徐々に目が覚めてきたり、睡眠前に血流を良くすることでその後深く眠れるようになったりと筋力アップ以外のメリットもあるのでおすすめです。

4、 ブリッジ

両膝を立てて仰向けに寝て、ゆっくりとお尻を上げたりおろしたりします。
横から見た際に肩から膝までが一直線になるところまでお尻を上げ、3秒保持してからおろすとより効果的ですが、腰痛などを伴う場合は無理をしないようにしてください。
主にお尻の筋肉や背筋を鍛え、歩行の推進力を得たり腰痛を予防する効果が期待できます。

5、腹筋

腹式呼吸とともに腹筋を鍛えることで体を動かす基盤となる体幹が安定するため、腰痛予防になり、また上下肢の筋力も付きやすくなります。
両膝を立てて仰向けに寝て、両手は胸の前または頭の後ろに組むか太ももの上に添えます。
息を吐きながら頭→肩甲骨の順に床から離していき、自分のおへそを見るようにしたらゆっくりとおろします。
難しい場合は頭のみ起こすところから、もう少し負荷を上げたい場合はそのままゆっくりと上半身全体を起こすところまで行ってください。
いずれの場合も、息を止めたり反動をつけて行わないようにそれぞれのレベルに合わせて行いましょう。

運動を継続するコツ

張り切って運動を始めても三日坊主になってしまう方は多いと思います。 そこで、運動を継続するコツをご紹介します。

1. 目標を設定する
モチベーションを維持するためには、なんらかの目標を設定していると効果的です。
体重や筋力といった目に見える数値を目標にするのも一つですが、このパンツが履けるようになりたいといったような目標もやる気を駆り立てるきっかけになると思います。
ある程度短い期間で現実可能な目標を立ててみてください。

2. いつやるのか明確にする
今回ご紹介した「ながら運動」は、歯磨き中やテレビを見るときなど行うタイミングをなるべく明確にしましょう。
また、そのタイミングはなるべく必ず毎日行うことにしておくとできる頻度が増え、効果的です。
「気づいたときに」とか「暇なときに」という決まりは忘れ去れてしまう可能性が高いので避けた方がよいでしょう。

3. 忘れても気にしない
決めた運動を一度やり忘れると、一気にやる気をなくして続けることをやめてしまう方がおられます。
忙しい毎日を送る中、毎日忘れずに同じことをコツコツやるというのはなかなか難しいものです。
一度や二度、やり忘れても覚えていたときに続けることで徐々に習慣化してきます。
逆に、徐々にやる頻度が落ちてしまうようであれば、ながら運動をするタイミングとして自分のスタイルには合っていないということですので、他にその運動ができるタイミングがないか探してみてください。

4. できるだけ複数の種類の運動を複数回に分けて行う
一つの運動では、運動不足の解消に必要な要素をすべて取り込むことができません。
また、一つの運動を一日のあるタイミングで一回だけ行うように計画していると、やり忘れてしまうことも多くなります。
複数の運動を一日のいろいろなタイミングで取り入れるようにしておくと、毎日全ての運動をクリアできなくても一日のうちいくらかは遂行できることが増え、運動が継続できているという自信にもつながります。

5. 運動に対する正しい知識を持つ
同じ運動を行っていても、なんとなくやっていてはなかなかモチベーションを維持することができません。
そのとき行っている運動がどこの筋肉を使っていてどんな効果が期待できるのかということを理解して、その部位に意識を向けながら行うようにしましょう。

おわりに

今回は、運動不足について健康に及ぼす影響とその解消法をご紹介しました。
慣れるまでは、やり忘れてしまったり面倒くさくなってしまったりすることもあるかと思いますが、習慣になるとどれも時間も手間もかからない簡単な運動です。
個人の性格や生活スタイルによって取り入れやすい方法は異なると思いますので、今回の内容をぜひ参考にしていただき、それぞれのスタイルで始めてみていただきたいと思います。


著者:いきいき100歳応援中(理学療法士)
専門:整形外科疾患、介護予防分野

自己紹介
二児の母でもある理学療法士。整形外科疾患、介護予防分野を専門とし、病院勤務の傍ら健康や医療に関する記事を執筆している。

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