ガーデニング

寒冷紗は園芸資材としてもいろいろ使える

関連キーワード

粗く平織りにして、糊付けして固く仕上げた薄い布を「寒冷紗」といいます。
本来は麻布が使われていましたが、綿布・ナイロン・ビニロンなどのいろいろな素材のものもでてきました。

寒冷紗」と言われても、馴染みの少ないもののように聞こえますが、生活のいろいろな場面でも使われています。
カバンや服の薄手の裏地・芯地にも使われ、最近はあまり見かけなくなりましたが、蚊帳などにも利用されていました。
製本するとき、本の表紙や背表紙を補強するためにも使われていて、本が割けると寒冷紗が見えてきます。
漆喰を塗るときに下地の補強にも使われています。
目の適度な粗さを利用して、濾し布にも用いられています。

寒冷紗は野菜づくりには欠かせない資材のひとつで、菜園でも庭でも用途は多岐にわたります。
寒冷紗の使い方をご紹介していきましょう。

スポンサー

寒冷紗の使い方

支柱やU字に曲げた支柱を、寒さから守りたい植物の周りに挿してトンネル支柱として固定し、支柱の上から寒冷紗をすっぽりかぶせます。

プランターや鉢に寒冷紗を掛けるときは、上からかぶせた寒冷紗の端を鉢に紐で縛りつけて固定しておきます。

地植えの植物に掛ける場合は、切れ端部分を束ねた上に土をしっかりとかぶせ、周りにも土を多めにかぶせて風に飛ばされないように固定します。
寒冷紗の上からもトンネル支柱をつけておき、寒冷紗を固定するアンカーやクリップも市販されているので、要所要所に打ち付けておきます。

寒冷紗を遮光シートとして、支柱の上にテントや屋根のように広げて固定したり、斜めに立てかけたりして、使うこともできます。

名前の通り寒さよけ・霜よけに

寒冷紗植物の覆いとして用いることで、強い風があたったり、霜が降りるのを防ぐのに利用します。
寒冷紗は目が粗いので、寒冷紗ですっぽり覆われた植物には、上から水を掛けることで、外さなくても水やりすることができます。

同じような用途のものに、「防寒ネット」というものがありますが、これは寒冷紗よりも目が細かいので、より寒さがしのげるようになります。
「不織布」を使うともっと保温性が高まりますが、通気性は落ち、冬場に虫が潜んで越冬するのに役立たせてしまう危険性があります。

ビニールシートやビニール袋などで覆うと更に風よけにも霜よけにもなり、保温性も高くなりますが、完全に覆ってしまうと中の植物が蒸れて傷んでしまいやすく、水を通さないので水やりするときは外す必要性がでてきます。

スポンサー

防虫ネットとして用いる

寒冷紗はそもそも蚊帳に使っていたものなので、防虫ネットとして、虫を寄せ付けないよう植物を覆って守るのにも使えます。

ビニールで覆うのと異なり、通り抜けてしまう小さな虫がないわけではありませんが、農薬や殺虫剤を使用しなくても、虫がついてしまう確率が格段に下がります。

寒冷紗をかけたまま水やりもでき、風も通りますが、虫が嫌うキラキラ光る糸を編み込んでいる「防虫ネット」のように虫を寄せ付けないようにする効果までは期待できません。

防鳥ネットとして用いる

豆類など、鳥が好んで食べる種をまいたときは、ある程度芽がでて育ってくるまで寒冷紗をかけておいたほうが、食べられてしまう確率が減ります。

ブルーベリーラズベリーのような美味しい実も、そのままでは鳥に食べられてしまうので、木を覆うように寒冷紗をかけておくと安心です。

「防鳥ネット」も十分に効果がありますが、頼りなく見えても寒冷紗も効果的です。
果樹に防鳥ネットとして使う場合は、支柱は建てなくても、実がついている部分の周りにふわっとかけて使うこともできますが、飛んでいってしまわないように注意します。

スポンサー

強い日差しを遮る

植物はおひさまの光をしっかり当てたほうがよく育ちますが、夏の強い直射日光を苦手としている植物も多くあり、夏でなくても直射日光が苦手な植物も実はたくさんあります。

強すぎる日差しを遮るために、「遮光ネット」を使うことがあり、遮光ネットにはどのくらい太陽の日差しを遮る事ができるのかわかるように「遮光率」が予め設定されているので、ほしい遮光率のものを購入します。
遮光率が高くなると真夏の昼間であってもかなり暗い状態になります。

寒冷紗を遮光ネットとして使って、強すぎる日差しから植物を守ることもできます。
窓辺にレースのカーテンを引いても、強い日差しがある程度遮られるように、遮光ネットを植物の上にシートやテントのように立てかけても、強すぎる日差しをある程度カットできます。

白以外の黒い寒冷紗も

寒冷紗の大部分は白いものですが、黒い寒冷紗も販売されています。
黒い寒冷紗は、植物の上に掛けると遮光率が白いものより高くなります。

白よりも、黒のほうが熱を蓄える力も強いので、黒い寒冷紗を上に掛けるときは植物と少し間を開ける必要があります。

黒い寒冷紗を冬場に使用すると、熱を蓄える力は強くなりますが、冬の弱い日差しもさえぎってしまうので、保温効果を高めながら遮光率も必要とするときに使用するようにします。

寒冷紗も進化していろいろなシートが登場

かつて綿や麻で織った寒冷紗しかありませんでしたが、化学繊維で織られたものも登場し、遮光性を段階的に替える事ができる「遮光シート」や、鳥や虫が嫌う効果を付加した「防鳥ネット」「防虫ネット」へと進化してきています。

家庭菜園ベランダ植物を育てる場合の遮光や防鳥・防虫、防寒対策を考えるとき、それぞれの用途に合わせた高機能のシートを使い分けるよりも、何にでも使える昔から使われてきた寒冷紗を利用するのもおすすめです。

寒冷紗はガーデニング資材としては、脇役に過ぎませんが、活用範囲も広く、使いこなせると園芸の幅も広がっていきます。

監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物多肉植物
ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、
一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。

スポンサー

植物を探す

花の名前
あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ行

    ▲ページトップ