ストレス

セロトニンとは~セロトニンは気持ちと身体にどのような働きをするのか~

2018-06-07

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ストレス社会の現代、自律神経の調整を紹介するメディアなどからの情報をよく見たり、聞いたりすることができます。
自律神経を簡単に説明すると、交感神経と副交感神経があります。この交感神経と副交感神経がバランスを取り合って、日中の仕事やスポーツなど、活力が必要な活動と、夕方から夜間にかけてリラックスと睡眠にて疲れを取れるようにしています。

その自律神経の働きに関与しているのが、ノルアドレナリン・ドーパミン・セロトニンというホルモンです。ノルアドレナリンは活動に関与し、ドーパミンはリラックスさせ疲れを取ることに関与しています。そして、セロトニンはノルアドレナリン・ドーパミンの分泌を調整する役割を果たしており、分泌過不足になると、感情コントロールに支障をきたしてしまう状態となります。

今回は、感情コントロールに関与しているセロトニンについて、気持ちと身体にどのような働きをするのか紹介していきたいと思います。

セロトニンは感情調整に重要な役割を果たしている

セロトニンは、ノルアドレナリン・ドーパミンという感情をコントロールするホルモンの働きを適切に保ち、怒りが暴走してパニックとなったり、無気力で常に眠くなったりという状態にならないよう感情をコントロールし、安定した精神状態に保つという働きをしています。

セロトニンが少なくなると、感情をコントロールすることが難しくなり、衝動的になったり、気分の落ち込み激しくなったりという感情不安定が現れやすくなります。アルコール・タバコ・ギャンブルなどへの衝動的な依存形成、不安やイライラへの適切な対処が難しくなります。

他にもあるセロトニンの働き

セロトニンは、運動機能に関与しており、咀嚼・呼吸・歩行・姿勢保持・表情を豊かにするといった働きがあります。
また、血圧・心拍・体温・覚醒状態・痛み・血液凝固・消化器官のコントロールにも関与しています。反復性のあるリズム運動をすることでセロトニンが活性化されると言われており、自律神経を整えるためには、適度な運動をしましょうと言われている理由がこれに当てはまります。

セロトニンは記憶力と学習能力を低下させる?

スポーツなどにも当てはまりますが、勉強するには集中力が必要ですね。セロトニンは集中力を高めるためにとても重要な役割を果たしています。ストレスなどにより、セロトニン分泌不足やセロトニン受容体の機能異常が起こると、気が散り、集中することがしにくくなることが考えられています。

記憶の形成に関与している脳の海馬では、機能するために、電気的活動である脳波の一つ?θ(シータ)波”を発生しています。このθ波は記憶形成とその整理を行っていると考えられています。集中することでθ波は活発に出現するようになりますが、セロトニンはこのθ波の発生を抑制する働きをしていると考えられています。θ波が抑制されると記憶整理能力が低下するため、学習効果が低下すると考えられています。

しかし、セロトニンを抑制すると、感情調整ができなくなり、体調不良に陥ってしまいます。とても矛盾しているように感じますが、人間の脳はよくできており、集中力が高まるとセロトニン神経の働きを抑制し、ハイパフォーマンスを発揮させるように働きます。

このセロトニン神経の働きに抑制がかかるのは、集中力が高い状態・レム睡眠中と考えられています。集中力が高い状態で学習し、適度に睡眠を取ることでθ波の発生が活発化し、海馬が記憶形成・整理を始めるため、学習効果が高まると言えます。

集中して勉強した時や、仕事をしたときなど、がっくりと疲れる理由はこの働きにあるように感じられますね。ちなみに音楽を聴いたり、食事をしたりしながらの学習はセロトニン神経の働きが活性化するため、学習効果を低下させると言えます。

学習に取り掛かる前に、音楽を聴いたりして体をリラックスさせた状態にして、少しずつ集中力を高めるようにしていくと効率の良い学習ができるのではないでしょうか。また、途中で休憩をはさむことで、次の集中力を高めるための充電になると思われます。一夜漬けなど長時間の学習は効率的ではないと言えますね。

まとめ

セロトニンとはどのような働きをしているかについて紹介してきました。
人間の活動と精神を整えるために重要な役割を果たしているホルモンであり、分泌不足や受容体の機能不全が起こることで、自律神経系の疾患を招きやすく、感情も不安定になってしまいます。規則正しい気性と就寝・適度な運動・食事などでリラックスすることで、セロトニン神経が活性化させ、体調を整えていきましょう。

 学習効果とセロトニンの関係について、長めに紹介しました。学習効率を高めるためにはセロトニン神経を抑制することが効果的ですが、同時に集中力は少しずつ低下していき、感情コントロールと体調コントロールがうまくできなくなってしまいます。効果的な学習をするためには、集中できる学習環境・休憩・睡眠が大切ということですね。

監修:mikkumikupapa
勤務:行政看護師
専門:小児身体疾患及び発達障害

自己紹介
男性看護師として、病棟勤務の経験は15年。専門は小児科領域。特に発達障害を抱える子供が二次的障害を引き起こし、入院治療が必要となってしまったケースへの治療と看護について経験と学びを深めてきました。現在はその経験を活かし、乳幼児に関わる行政看護師として勤務しています。保育園を兼ねた職場であり、日々元気な乳幼児と関わりながら、保護者へ流行りの感染症や予防方法、成長発達に関わることなど多岐に渡る相談を受けています。自身も3姉妹の父であり、1日中元気な子供に囲まれた生活を送っています。

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