ことわざ

鶏口となるも牛後となるなかれの意味・使い方

2018-06-07

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意味

大きい集団の中で一番下として使用されるよりも小さな集団の一番上の方が良いということ。
大きい団体の配下として服従するよりも独立した団体のトップの方が良いということ。

由来

古代中国で司馬遷が著した歴史書「史記」に記載があります。紀元前の春秋戦国時代に中国は七雄と呼ばれる七つの国に分かれていました。それは韓・魏・趙・楚・斉・燕・秦の七つで、中でも秦の国が強大になっていきました。他の国の王の中には秦と徹底して戦うというもの、秦に対抗するために他の六つの国が手を結ぶべきというもの、秦に降伏して秦の配下になろうとするものなど様々な反応がありました。

そんなときに韓の国王は秦に降伏しようかと真剣に悩んでいました。すると家来の蘇秦が意見をします。蘇秦は縦横家で、意見や議論、説得などを専門としていました。そんな蘇秦が言ったのが「鶏口となるも牛後となるなかれ」です。これは秦という強大な国に吸収されて属国となって従属するよりも、韓という国の王として存在してください、ということです。ただし韓が単体で秦と戦争しても勝てないために蘇秦は秦以外の六つの国を結ばせて秦に対抗することを考えます。最初はそれがうまくいき、蘇秦はその同盟の宰相となりました。
しかし秦は一つずつ国を切り崩す方策を取ります。それぞれの国に秦と手を結んで他の国を滅ぼして領土を広げるべきだという誘いをかけ、六つの国は徐々にバラバラになっていきます。バラけさせておいて秦は一カ国ずつ国を滅ぼしていき、ついに中国を統一することになります。

英語表現では、
Better be the head of a dog than the tail of a lion.
(ライオンの尻尾になるより、犬の頭になるほうがよい)
Better be first in a village than second at Rome.
(ローマの2位より村の1位になるほうがよい)
というものがあり、同様の意味といえます。

意味の変遷

近年でも同じ意味で使用され、様々な業界で考えられています。ビジネスの世界などでも経営に苦しむ中小企業がそのまま独立して経営していくのか、大企業の傘下に入っていくのかなどです。そしてどちらの場合にも明確な正解はありません。
小さな集団のトップにいるのか、大きな集団の傘下に入って指示や命令に従うのか、それぞれの状況や性格によって結果が変わるためにはっきりと正解が言えないということも原因となっています。

使用法、使用例

「くそっ、ついに隣国から降伏勧告がきた。降伏するべきなのだろうか」
「鶏口となるも牛後となるなかれと言います。どこまでも我が国の誇りを守り通しましょう!」

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