四字熟語

以心伝心の意味・使い方

2018-06-07

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意味

言葉や文字を使わなくても他人と気持ちが通じ合うこと。
考えていることが口に出さなくてもお互いにわかること。

由来

もともとは仏教用語で、言葉や文字などに表現することができない仏教の神髄を師である釈迦から弟子たちに伝えることを意味しています。
これは中国の書物である「景徳伝灯録」に記されていることが元になっていて、
「仏の滅する後、法を迦葉に対し、心を以て心に伝う」
(釈迦が亡くなった後、その仏教の神髄は弟子である迦葉に対して心をもって伝えられた)と記載されています。
つまりここでいう「伝える心」というのは日常的に考えているようなことではなく、「仏教の神髄」のことだったのです。
これは他の四字熟語にも同じ由来があるもので、「拈華微笑」がそれに当たります。
「お釈迦さまが大勢の弟子たちに説法を教えているときに、何も言葉を発せずに一輪の花をひねりました。弟子たちは釈迦が何も言わないので意味がわからずにとまどってばかりいましたが、弟子の一人である摩訶迦葉だけはその意味を理解して微笑したと言います。
それを見た釈迦は自分が得た仏教の神髄、真理を摩訶迦葉に授けた」とされているのです。そのため、「拈華微笑」も以心伝心と同じ意味で使用されています。

意味の変遷

現在「以心伝心」という言葉を使う際に「仏教の神髄」の意味で使用することはありません。「言わなくても気持ちが通じる」という意味で使用されています。
現実的に相手に気持ちが伝わるときは
「相手と付き合いが長いので思考やパターンがわかる」
「そのときの相手の表情や行動から心理を読み取る」
「偶然あたる」
などが考えられます。
以心伝心はまったく知らない人や仲が良くない人とは起こりにくいものですので、付き合いが長い、仲が良いというのは条件にあてはまるのかもしれません。

なお、こういったものとは別に相手の気持ちを読み取る「テレパシー」というものがありますが、これは超常的な力によって相手の思考を読み取っているものですので、以心伝心とは種類が異なるものだと言えます。

英語表現では、
That which comes from the heart will go to the heart.
(心より出たものは心に通じる)
というもので、現在使われている以心伝心と同じような意味で使用されています。

使用法、使用例

「はあ、カレーが食べたいなあ。長い間食べてないんだ」
「そういうと思って、カレーを注文しといたよ。なんかそんな気がしたんだ」
「うわ、以心伝心か。驚いた」

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