四字熟語

呉越同舟の意味・使い方

2018-06-08

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意味

仲の悪いもの同士が行動をともにすること。
たとえ敵同士であっても共通の困難に対しては協力して立ち向かうこと。

由来

古代中国の兵法書である「孫子」に記載がある文章です。
「呉」と「越」は古代中国の戦国時代にあった国です。この二つの国はとにかく仲が悪く、争い続けていました。その仲が悪い呉の国の人と越の国の人が同じ船に乗った状態、これが呉越同舟です。「船」でなく「舟」なことからもそれほど大きな船ではなく、小型の舟であることがわかります。

この熟語の違う解釈として、単純にこの状態を指して「仲の悪いものが同じ場所に居る」という意味で使用することがあります。この意味でも多く使われるようになっていますが、本来の意味とは異なっています。これだけでは呉越同舟とは言わないのです。

孫子の言葉には、
「仲が悪い呉と越の国の人が同じ舟に乗っていて、その時に大嵐が来たらどうするだろうか?とりあえず普段のいざこざは忘れて協力して嵐を乗り切るはずだ」とあります。

重要なのはこれが「孫子」に記載されているということです。「孫子」は有名な兵法書です。つまりこれは部下である武将や兵士を動かすことにも関係しているのです。人間は相性があるので、みんなが仲が良いとは限りません。同僚でも仲が悪いということもあるでしょう。放っておけばその二人は衝突してしまうかもしれませんが、共通の強力な敵が出てきた場合は、いがみあっている場合ではなくなります。協力してその敵にあたらなければ敗北して死んでしまうかもしれないからです。そのあたりをうまく操作することができれば仲が悪い部下でも協力させることが可能なのです。

意味の変遷

現在でも「もともとは仲が悪いが共通の敵に対しては協力する」という場面はあらゆるところに存在しています。有名なアニメなどでも、敵対していたもの同士であるはずなのに、さらに強力な敵が出てきたときなどはとりあえず協力して戦うというシーンは数多くあります。

また、仕事に関しても仲が悪い社員同士でも、このままではライバル企業に負けてしまうという時などはしっかりと協力して仕事をすることもあります。このようにこの呉越同舟は現在もしっかりと使用されている熟語なのです。

使用法、使用例

「おいおい、あのAとBを組ませて大丈夫なのか?とにかく仲が悪くて有名な二人だろう。分けたほうが良くないか?」
「いやいや、呉越同舟というだろう。どうせこのままいったら負けるんだ。もしかしたら協力してすごい逆転があるかもしれないぞ」

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