ことわざ

虎穴に入らずんば虎子を得ずの意味・使い方

2018-06-08

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意味

危険を避けていては大きな利益を得ることはできないということ。
大きな成果を上げるためには危険を乗り越えなければいけないということ。

由来

古代中国の書物「後漢書」にある記載が由来となっています。
漢の明帝の時代に班超が西域に派遣されます。班超は部下36人とゼン善国にたどり着きます。ゼン善国は昔は楼蘭と呼ばれ、中国ヨーロッパをつなぐ交易路の重要な拠点として敦煌と共に栄えていました。ゼン善王は最初漢からの使者である班超一行を手厚くもてなし、友好的に対応していました。長く接待を受けていた班超たちでしたが、ある時から急に扱いが冷たくなります。班超は不思議に思い、調べます。すると北方の強国である匈奴からも使者の一行が来ていることがわかります。ゼン善国が班超たちを冷遇しはじめたのは匈奴と手を組もうとしているからでした。このままでは自分たちは捕虜として匈奴に送られる。ゼン善国は匈奴と組んでしまうと考えた班超は決断します。

ある夜、班超たちは匈奴の使者の陣に忍び込み、いきなり火をつけて暴れまわります。そして100人以上いた匈奴の一行を全滅させたのです。そして夜が明けると班超はゼン善国王に匈奴の使者たちの首を見せ、漢と結ぶことを迫ります。するとその勢いに恐れを抱いたゼン善国王は当初の予定通りに漢と手を結ぶことにしました。

ここから「大きな利益を得るためには危険を乗り越えなければならない」という意味で、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」という言葉ができました。貴重な虎子を得るためには虎の巣穴に入らなければならないというものです。

ちなみに班超はそれから数十年にわたって西域を治め、その名前は広く届き渡ります。

英語表現では、
Nothing venture nothing have.
(何の冒険もしなければ何も得られない)
The more denger the more honour.
(危険が大きくなるほど名誉も大きくなる)
というものがあり、同じ意味で使用されています。

意味の変遷

現在でも同じ意味でしようされています。ビジネスなどでも高い利益を見込めるものの危険性も高いというときなどに「虎穴に入らずんば虎子を得ず」という判断をすれば、ゴーサインが出るということになります。逆に「君子危うきに近寄らず」という判断がされれな、その取引は中止されるでしょう。担当者はその判断をしなければいけないということになります。

使用法、使用例

「なあ、やめた方が良くないか?この洞窟危なすぎるって。宝物とかいいから帰ろうぜ」
「ええい、虎穴に入らずんば虎子を得ずというだろう。危険を乗り越えてこそ宝物に出会えるのだ」

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