筋肉

土踏まずが痛い!足底腱膜炎の原因と対処法

2018-06-10

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歩いたり立ちあがったりするときに、土踏まずが痛い!ということがあります。
土踏まずの痛みは、足底腱膜という足の裏にある腱膜組織の炎症であることが多く、これを「足底腱膜炎」と言います。
足底腱膜炎は偏平足や甲高など足首周囲の骨格なども密接に関係しており、根本から治すには足底筋膜炎を引き起こしたそれぞれの原因を把握し、きちんとした対処をする必要があります。
そこで今回は、土踏まずの痛み「足底腱膜炎」についてその原因や対処法を詳しくご説明します。

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足部の構造

土踏まずの痛みの原因を理解するために、まずは足首から末端の構造を理解していただきたいと思います。

・足部の骨構造
手首や足首から末端は、指の骨も含めて骨が小さく数も多くなっています。
足首から末端を足部といい、脛の骨と距骨(きょこつ)で足首の関節を構成し、距骨の前方に舟状骨、第1~3楔状骨、立方骨がありそこからそれぞれの指の骨である中足骨、基節骨、中節骨、末節骨(母趾は中節骨がなく、それ以外はそれぞれ第1~5まである)と繋がっていきます。
また、距骨の後方には比較的大きい踵骨があります。

・足底腱膜
足底には、ふくらはぎから足の先までつながっていたり足底のみに存在する足趾(足の指)の屈筋群や足部の捻りを担う後脛骨筋や長腓骨筋を中心として足を細かく操作するための筋肉がたくさん通過しています。
そして、その表層で踵骨から始まり第1~5基節骨に付いているのが足底腱膜という組織です。
名前の通り腱様の組織なので筋肉ほど伸び縮みがなく、しっかりと足の裏を支えるように張り巡らされています。

通常足部を横から見ると、踵骨から足趾の骨までがアーチを作るように並んでいます。
歩行などで体重がかかると、その骨の構造が変形し、アーチが潰れるようになって地面からの衝撃を吸収します。
このとき足底腱膜はある程度引き伸ばされ、緊張した状態になることで一定の足部の構造を保つように働きます。

また、歩行時に体重が足部の前方に移ると足趾が伸展して(反らされて)から趾(あしゆび)の力で地面を蹴る動作が起こりますが、足趾が伸展した際には足底腱膜は引きのばされた状態になり、戻ろうとする力が働くので、足趾の蹴る力を助ける形になり、推進力を助ける役目をします。

このように足底腱膜は、足部を安定させたり推進力を助けたりと大切な役割を持つ組織なのです。

土踏まずの痛みの原因

土踏まずの痛み「足底腱膜炎」が起こる原因をご説明します。
・柔軟性不足
歩行時には、足の裏が伸びたり縮んだりしながら推進力を得て進んでいきます。
このとき足の裏の柔軟性が不足していると、足底腱膜や足底の筋群が無理に伸張される形になってしまい、それを続けていると足底腱膜が炎症を起こしてしまいます。
また、地面からの衝撃吸収は足底だけでなく足首でも行いますが、足首が硬いとその分足底での衝撃吸収力に負担がかかりますので、足底腱膜の負担が増加してしまいます。

・筋力不足
歩行時に地面を蹴るときには、ふくらはぎの筋肉だけでなく足底の筋肉も収縮して力を発揮しています。
筋力が弱いとその分足底腱膜に負担がかかりやすくなり、炎症を起こしやすくなってしまいます。

・使いすぎ
柔軟性や筋力がある程度備わっていても、歩きすぎなどで足底腱膜への負荷が一度にかかると足底腱膜が炎症を起こす原因になります。
登山や旅行などで通常よりも長い時間歩行を行うときには、十分に注意して負担をかける前後にはあとで述べるケアをしっかりするようにしましょう。

・偏平足
足底の筋力や柔軟性が比較的高い場合でも、偏平足があると足底腱膜炎のリスクを高めることになります。
「偏平足」とは、土踏まずにあるアーチが元々低い状態を言い、アーチが低いと体重をかけたときにアーチが潰れて衝撃を吸収する機能が最初から低いことになるので、その分足底腱膜にも負担がかかってしまうのです。
よって偏平足の方は、そうでない方以上に足底腱膜のケアをしていく必要があります。

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土踏まずの痛みの対処法

「足底腱膜炎」による痛みがひどい場合には炎症が落ち着くまで歩くことを控えることも必要ですが、元々の原因を解消するような対処をしていかないとまた歩いただけで痛みが再発してしまうことが考えられます。
そこで、足底腱膜炎に対する対処法をご紹介します。

・消炎鎮痛剤
足底腱膜に炎症が起きている場合は、炎症を落ち着かせることで痛みが改善します。
湿布や消炎鎮痛剤の含まれている塗り薬を使用してみましょう。

・足底マッサージ
足底の柔軟性不足を解消するためには、足底のマッサージが有効です。
自分の指やツボ押し用の棒を使用してマッサージを行うのもよいですが、おすすめはゴルフボールを使用したマッサージです。
床に置いたゴルフボールの上に足を乗せ、足の裏でゴロゴロと転がしたり、足の裏に体重をかけるようにして圧をかけると簡単に足底をマッサージすることができます。
炎症が強いときに、強い痛みを伴うようなマッサージを行うとかえって炎症を増悪させてしまうこともありますので、注意しながら行ってください。

・下腿三頭筋ストレッチ
足首の柔軟性が高まると足首の衝撃吸収機能が高まり、足底への負担が軽くなるので足首の柔軟性を高めるためのストレッチも効果的です。
壁の方を向いて立ち、両足を前後にひろげます。
後ろに引いた方の膝をしっかりと伸ばし、前に出したほうの膝は曲げた状態で徐々に前に体重を移動し、後ろの足のふくらはぎがしっかりと伸びていることを感じます。
このとき、両足のつま先がしっかり正面を向いていることと、後ろに引いているほうの踵が床から浮いていないことを意識してください。

・タオルギャザー
足底の筋力不足を解消するためには、タオルギャザーが有効です。
濡らしてしっかり絞ったフェイスタオルを床の上に置き、短い辺の前に椅子を置いて座ります。
両足を少し開いた状態でタオルの端の上に置き、足趾をグーパーしながらタオルを掴むようにして引き寄せ、離しては掴むことを繰り返します。
タオルの反対側の端まで全て自分の足元に引き寄せたらまたタオルを広げてやり直すというように繰り返して行います。
タオルギャザーを行うことで足底の筋肉が鍛えられ、偏平足の方も少しずつアーチが形成されてきます。
この動きを10~20回×1~3セット行います。
負荷が物足りない場合は、片脚ずつ行うとよいでしょう。

・カーフレイズ
足底とともにふくらはぎの筋肉まで足部に関与する筋肉をさらに鍛えるためには、カーフレイズ(つま先立ちのトレーニング)が効果的です。
両足を骨盤の幅に平行に開き、踵をゆっくりと上げられるところまで上げます。
このとき踵が内や外を向くことなく、まっすぐ上げるように注意しましょう。
しっかりと上げきったらまたゆっくりと踵を下ろします。

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おわりに

今回は、土踏まずの痛みが出現する「足底腱膜炎」についてその原因や対処法をご説明しました。
膝や足首など関節の痛みではないので大したことないだろうと放置してしまう方も多いかもしれませんが、動くたびに痛かったり、ふと動き出そうとした瞬間に痛みが走ることが続くと関節でなくても案外苦痛なものです。
足底腱膜炎は日頃のケアでもある程度防ぐことのできるものですので、ぜひ今回の内容を参考にしていただければと思います。


■プロフィール

監修:いきいき100歳応援中(理学療法士)
専門:整形外科疾患、介護予防分野

自己紹介
二児の母でもある理学療法士。整形外科疾患、介護予防分野を専門とし、
病院勤務の傍ら健康や医療に関する記事を執筆している。

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