血圧

血圧が高い人が知っておくべき高血圧の原因8つと対処法

2018-06-11

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高血圧は、日本人の3人に1人が発症している病気です。
高血圧は放置していると動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳卒中など命に関わる病気を引き起こします。
高血圧の原因はさまざまですが、知っておくことによって予防も可能です。

今回は高血圧の原因と対処法についてわかりやすくまとめます。

高血圧は誰でもなる可能性のある病気

健康診断や病院などで血圧が高いと指摘されたことがある人も多いのではないでしょうか。血圧は、心臓が全身に血液を送り出す力と血管の収縮する力によって決まります。つまり、心臓や血管に異常が起きると血圧が高くなる可能性があるということです。

では、実際に高血圧はどのように診断するのでしょうか。高血圧の診断基準は、収縮期血圧(上の血圧または最高血圧)が140mmHg以上または拡張期血圧(下の血圧または最低血圧)が90mmHg以上となっています。

日本には、高血圧の人が多いといわれています。実際に2016年に発表された国民健康・栄養調査の結果によると、男性の34.6%、女性の24.8%において収縮期血圧が140mmHg以上でした。
わかりやすくいうと、日本人の3人に1人が高血圧を発症していることになります。このようにデータを見ると、高血圧は稀な病気ではなく、日本人の誰でも発症する可能性があるということがわかります。

高血圧はなぜ体に悪いの?命の危険もあるので要注意

高血圧がなぜ怖いかというと、ほとんどの場合に痛くもかゆくもないためといわれています。
人は、胃が痛い、心臓が痛い、などの症状がある時には病院に行ったり、治療をしようと思います。しかし、高血圧の場合には痛くもかゆくもないことがほとんどなので健康診断や病院で指摘されたとしても放置してしまう人も多いです。高血圧は別名サイレントキラーとよばれており、その名の通り静かに体をむしばみ、最終的には命を脅かす可能性があります。

高血圧を放置していると血管が硬くなる動脈硬化を起こします。動脈硬化になると血管が硬くなり、血液の流れも悪くなります。
また、血管が硬くなると、破裂して大出血を起こす危険もあります。結果的に、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など命の危険がある病気を発症する可能性があります。また、足の病気である閉塞性動脈硬化症や腎臓を硬くする腎硬化症なども引き起こします。閉塞性動脈硬化症は、進行すると歩く時に足に痛みが起き、手術が必要になることもあります。
腎硬化症が進行すると腎臓の機能が低下し、余分な水分や体内で発生した有害物質を自力で尿として排出することが難しくなります。その場合には、血液をきれいにする透析という治療を一生受けなくてはいけなくなるかもしれません。

このように高血圧は放置していると、全身の臓器に悪影響を及ぼす可能性があり最終的に命に関わることもあります。実際に厚生労働省が2014年に発表した人口動態統計によると、高血圧に関連する病気で死亡した人は1年間で約7000人でした。

知っておくべき高血圧の原因8つ

高血圧は、大きくわけると本態性高血圧と二次性高血圧になります。
高血圧の90%以上を占める本態性高血圧は、さまざまな原因が複合的に影響して血圧を上昇させると考えられています。一方で、甲状腺や副腎の病気など、高血圧の原因となる病気が特定できるものを二次性高血圧とよびます。
高血圧の原因には、生活習慣に関わるものが多く、知識があれば予防することも可能です。

具体的に、高血圧の原因を8つ挙げます。

1. 塩分の摂り過ぎ

塩分を摂り過ぎると血液が濃くなるので、薄めるために血管内にたくさんの水分が引き込まれます。すると血管内の血液量が増すので血管の壁を押す力が大きくなり、血圧が上がります。
日本人は世界的に見ても、塩分摂取量が多いといわれています。日本食は、味噌、醤油、塩などを調味料としてよく使用することも影響していると考えられます。2016年の厚生労働省の報告によると、日本人の平均塩分摂取量は約10gでした。喜ばしいことに、この結果は以前に比べると良くなっています。しかし、厚生労働省は目標の塩分摂取量を1日8gとしていますし、世界保健機構 (WHO)は1日5gを推奨しているので、まだ目標値よりは実際の摂取量が高い状態が続いています。

2. 肥満

肥満は、糖尿病、高血圧、脂質異常症、心臓病、脳卒中などさまざまな病気の原因となります。特に、内臓脂肪が蓄積している人は要注意です。内臓脂肪の蓄積に、高血圧や糖尿病などの生活習慣病が加わると死亡する可能性が高まることがわかっています。

3. 運動不足

インターネットの普及などにより、1日中座って作業をしている人も多いかもしれません。また、交通手段も便利になり1日にほとんど歩かない人もいるのではないでしょうか。適度な運動は、血圧を下げるホルモンを分泌させます。また、運動不足肥満を引き起こし高血圧の原因にもなります。

4. 野菜や果物不足

野菜や果物には、カリウムやカルシウムなどのミネラルが豊富に含まれています。外食やコンビニを多く利用していると塩分の摂り過ぎだけでなく、野菜不足になります。カリウムは血液中の塩分を体の外に出す役割もあるので、不足すると高血圧の原因になると考えられています。

5. ストレス・睡眠不足・疲労

ストレスや睡眠不足、疲労が続くと体に負担がかかり、交感神経のはたらきが活発になります。交感神経とは、体が緊張している時に働く神経で血圧を上昇させるはたらきがあります。

6. 飲酒・喫煙

過度の飲酒は交感神経を刺激して血圧を上昇させます。また、喫煙によって体に吸収されるニコチンには血管を収縮させる作用があり高血圧の原因となります。

7. 加齢・体質

65歳以上の3人に2人が高血圧であることがわかっています。加齢は動脈硬化を促進させます。動脈硬化が進むと高血圧の原因になります。また、体質的に塩分の影響を受けやすく、血圧が上昇しやすい人もいます。

8. 病気

甲状腺や腎臓、副腎などに病気があると高血圧の原因となります。高血圧の原因となる病気がある場合には、二次性高血圧と診断されます。原因となる病気の治療をすると高血圧が改善される可能性があります。

高血圧は予防できる!高血圧の対処法とは

高血圧の原因は、毎日の生活習慣に関わるものが多いことがわかっています。そのため、食事の仕方やライフスタイルを変えるだけで高血圧を予防できる可能性があります。

例えば、食事に関しては塩分を控え、魚や野菜中心に変えるとよいです。肉や脂っぽいもの、味付けの濃いものを好む人は、なるべく控えるようにしましょう。

また、適度な運動を心がけて肥満にならないようにするのもよいです。いきなりジムに行くのはハードルが高いかもしれませんが、1駅分歩く、階段を使う、など毎日続けられるように運動量を増やしてみましょう。

ストレスはなるべく溜めないように心がけ、忙しくてもたまには早く帰って十分な睡眠をとるようにするとよいです。過度な飲酒は控えて、禁煙が望ましいです。

思い当たることがあれば、できる対処法から始めてみるとよいかもしれません。

まとめ

高血圧の原因には、塩分の摂り過ぎ、喫煙、運動不足、野菜不足などさまざまなものがあることがわかりました。
高血圧の原因は、ほとんどが毎日の生活習慣に関わるものなので、予防することも可能です。高血圧にならないように毎日の生活に気を付けて、健康でいたいものです。

監修:大塚真紀(医師・医学博士)
学歴:東京大学大学院医学系研究科卒。
専門:内科、腎臓、透析の専門医。

自己紹介

現在は育児の傍ら、医師という職業を生かし、医療系記事の執筆・監修、最新医学論文の翻訳、医療コラムの作成に従事。

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