仏像

商売繁盛、金運アップの福徳神、大黒天はこんな神様

2018-06-11

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欲を持たずに生きましょう、とは言え、生きる上では先立つものも必要です。つまり、お金ですね。金運を上げたいなら、おすすめの神様が仏教にいました。七福神の一人、大黒天です。

仏教なのに神様?との疑問が浮かぶ方もいるでしょうが、仏にもランクというかグループがあります。名前の終わりに「~天」とつくのは天部と呼ばれるグループで、別の宗教や神話から仏教に入って来た神様を表すのです。

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基本的な像容とご利益

よく知られた像容としては、左手に袋を担ぎ、右手に小槌を持って米俵に乗っているお姿になります。

このお姿のモデルは中国の義浄という僧侶が自らの著書に記したものです。中国では片足を垂らしており、米俵にも乗っていませんでした。

日本天台宗の祖、最澄によって日本に伝えられてから様々な像容の変化を経て、今のお姿になったという方が近いでしょう。台所の守護神とされますが、五穀豊穣や商売繁盛などのご利益もあります。

宗教により異なる顔

大黒天といえば、七福神の一員で穏やかな顔付きを想像される方も多いはず。ところが、実際には色々な神様の複合体ともいえる存在でした。

大元となるのは、古代インド神話の神マハーカーラです。マハーカーラは破壊神シヴァの別の顔でもあります。インド時代はヤンチャだった、というのは天部にはよくある話ですが、最終的に世界を滅ぼす役目を持つものの、通常は不老不死の薬を作ったり救済をしたり、食べ物や金運を司る一面もありました。インドの神様は結構手広くやっている方が多いです。

しかしながら像容の面では、破壊神としての面が強く、顔つきはこわもての部類に入ります。仏教に入っても、インド、チベット方面では明王さながらの憤怒相をし、仏法守護の戦う護法神としての性格が強いとされました。

中国に渡ると、救済や食べ物の守護神、金運の神としての面が強くなり台所に飾られるようになりました。

日本に渡ると大黒天の「だいこく」の読みが元で、日本神道の神、大国主命と同一視されます。

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天下人豊臣秀吉も拝んだ三面大黒天

日本に伝えられたばかりの大黒天は「三面大黒天」の異名をとります。この像容はジャパンオリジナルで、毘沙門天、弁財天と一体化した姿です。

この三面大黒天は元々台所を守る神でしたが、ある事情で出世のご利益があると伝えられるようになりました。

元々、武勇の毘沙門天、美と芸術の弁財天、食べるのに困らない大黒天という三柱の神を一体化させた存在です。そのご利益は3倍以上と言っても過言ではありません。

出世のご利益として語られるようになった大きな理由は、豊臣秀吉にあります。貧しい足軽から身を起こし、天下人にまでなったあの秀吉公です。無論本人の努力や運もありますが、秀吉の運や努力の陰には、出世すると言う気持ちだけではなく、三面大黒天に対する信仰心がありました。絶対に天下を取る、出世をするとの気持ちを胸に信長に気に入られる為草履を懐に入れて温めるなどして、時には時期を見計らい、ものの見事に天下を手中に納めます。

乱世に生きて、天下を取った人物が拝んでいたとなれば、三面大黒天のご利益もお墨付きというものです。

三面大黒天には、出世の他にもそれに伴う金運や商売繁盛と言ったご利益があるとされます。

袋の中の「宝」とは?商売神としての性格付け

日本に入ると商売人魂により、商売繁盛のご利益も付け加えられました。小槌と袋を手にした姿に、その商売繁盛を願う気持ちが現れています。袋の中には金銀財宝がザックザク、と思う所ですが、威光、清麗、寿命、愛嬌、人望、度量の大きさなど、心の豊かさや精神性といったものです。「お宝」ではないからとがっかりするのは早計というもの。

大きな度量や、愛嬌、人望などは商売において必要なものです。清く麗しい態度などもお客様に好感が持たれますし、長い寿命は自分だけではなくお客や品物にも重要と言えます。

つまり、袋の中身は心の宝なのです。これが人としての宝であり、ゆくゆくは物理的な宝も運んできてくれます。

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五穀豊穣の象徴・打ち出の小槌

大黒天が手に持っている打ち出の小槌と呼ばれるハンマー上のアイテムですが、これは欲しい物や願い通りの物を出してくれるものです。金運の神なのでこのようなアイテムを持っているのも頷けるところですが、何故に小槌なのでしょうか。

槌(つち)に関係がありました。つち。つまり、土です。五穀豊穣を司り米俵に乗る大黒天の像容がヒントでした。小槌は言わば、大地の恵みの象徴なのです。

五穀豊穣は勿論、陸でのあらゆる恵みは良い土から生まれます。その為、大黒天は小槌を持つのです。日本で神仏習合をした大国主命が地上の支配者だったことも、「土」と関連があると見て良いでしょう。

金運を上げるための拝み方

「金運を上げたい」と思うのならば大黒天を拝みましょう。ここで注意すべき点があります。

第一に、あまり欲深にならないことです。欲がなければそもそも神仏に祈らない、との考えもありますが、何でも限度があります。

「家の庭から石油が出ますように、IT企業の社長にプロポーズされますように!お金!お金!お金!!」と血眼になると無視をされると思ってください。神仏は、清浄なものを好みます。それは心も同じことで、清浄に近い心の主の願いを叶えて下さるのです。

欲深になりすぎると視野が狭くなり、他のことが見えなくなって心の余裕もなくなります。これでつまらないミスをするのが一番馬鹿馬鹿しいです。

第二に、大黒天の姿をイメージ或いは大黒天像の前でなるべく多くの真言を唱えましょう。真言とは各神仏の呪文です。文字数は少ないですが、回数は多ければ多い程良いとされます。長く唱えているとトランス状態となり、大黒天との一体化も図りやすくなります。ちなみにベストとされる回数は1000回です。努力を認める意味もあるでしょう。

金運アップを望む時点で心根が汚いと思われるのではないか。そんな危惧もあるでしょうが、人間は生きる上でどうしても金銭が必要です。時には家族を食べさせなくてはなりませんし、誰かを救うことにも使われます。派手に遊ぶ、とかではない限り、努力次第で金運は上がっていくものです。それが神頼みだとしても、何らかの行動も伴えばより叶う可能性は高くなります。

恵比須様と一緒の理由

七福神として他の神々と一緒に祀られることも多い大黒天ですが、時折恵比寿様と二体セットになっていることもあります。七福神仲間ですし、二体セットは他にも存在しますが、何故この組み合わせなのでしょうか。

実は恵比寿様も商売繁盛の神様でした。恵比須様は元々海の神様でしたが、そこから漁業の守護神となりました。片や水産業、片や農林業といった性格から対のように祀られるようになったのです。

まとめ

商売繁盛、五穀豊穣、現世利益をもたらし、七福神として慕われる大黒天は心を大切にする面を持っていました。
あくどい商売で儲けている人もいますがいずれそうした商売は破綻します。最後に正直者が笑える世界こそが理想ですし、大黒天も正直者を応援しているはず。多くの人を笑顔にできる商売こそ、繁盛して然るべきものです。
胸を張って大黒天の像に参拝できるよう心がけましょう。

監修:えどのゆうき
日光山輪王寺の三仏堂、三十三間堂などであまたの仏像に圧倒、魅了されました。寺社仏閣は、最も身近な異界です。神仏神秘の世界が私を含め、人を惹きつけるのかもしれません。

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