坐骨神経痛とは?症状と対処法を徹底解説!

2018-07-04

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「坐骨神経痛」という言葉は腰痛とともに耳にすることが多いかと思います。

お尻や太ももの裏、ふくらはぎあたりに痛みがあるときにそれだけで坐骨神経痛だと自己判断されている方もいるようですが、坐骨神経痛がどのようにして起きるのかその実態まで理解されている方は少ないのではないでしょうか。

そこで今回は、坐骨神経痛の原因はなんなのか、また症状を改善するためにはどのような対処が必要なのかということをご説明します。

坐骨神経痛とは?

「坐骨神経」とは脊髄神経が腰椎部分で枝分かれした神経で、臀部、太もも裏、ふくらはぎを走行し足底に至ります。

坐骨神経の走行に沿って痛みやしびれを生じるものを一般的に「坐骨神経痛」と言いますが、坐骨神経痛を起こす原因は幾つかあり、坐骨神経のどの部分で神経にトラブルが起きているかによって対処法も異なります。

坐骨神経痛が起きる原因とは?

坐骨神経痛を生じる原因となる主な疾患をご紹介します。

・腰椎椎間板ヘルニア
腰痛の原因にもなる代表的な疾患です。
脊柱にはそれぞれの椎体(背骨)の間に「椎間板」という水分を多く含む組織があり、クッション材の役割をしています。
腰の曲げ伸ばしや長時間の座位などで腰に負担がかかることが続くと、椎間板が押しつぶされて変形してしまいます。
変形した椎間板が脊髄神経や脊髄神経から枝分かれして坐骨神経に続く部分を圧迫してしまうと、そこから先の部分で痛みやしびれといった神経症状がでてきます。

・腰部脊柱管狭窄症
高齢者に多い腰部の疾患です。
脊柱の後方にある脊髄神経の通り道を「脊柱管」と言いますが、加齢に伴い脊柱管周囲の組織が変形したり肥厚したりすることで脊柱管が狭くなって神経を圧迫してしまう疾患です。
歩行を続けると徐々に下肢に痛みやしびれがでて、しゃがんで腰を丸めるようにすると症状が軽減する「間欠性跛行」という症状がこの疾患の特徴です。

・梨状筋症候群
腰部から下降した坐骨神経は梨状筋という臀部の筋肉の深層を通過します。
運動不足や筋肉のコリなど何かしらの原因で梨状筋が硬くなってしまうと坐骨神経を圧迫してしまい、臀部から末端の部分で痛みやしびれがでることがあります。

坐骨神経痛の対処法

坐骨神経痛の対処法は原因となっている疾患によって異なります。
坐骨神経痛が起きている原因をしっかりと特定し、正しい治療法を選択することが重要です。

・手術療法
腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症といった腰部の明らかな疾患があり、次に述べるような保存療法を行っても状態の改善がみられない場合に踏み切られます 腰椎椎間板ヘルニアであれば、神経を圧迫している部分を切除する手術、腰部脊柱管狭窄症であれば脊柱管を拡げ神経の通りを妨げないようにする手術を行います。

・保存療法
梨状筋症候群の場合、手術という選択肢はありませんので全て保存療法での対処となります。
また、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症による坐骨神経痛の場合でも、症状が比較的軽度であったり、保存療法での改善がみられる場合にはリスクのある手術療法は行わず、保存療法での対処となります。

1.薬物療法
薬の使用により症状の改善を目指します。
痛みやしびれを緩和する消炎鎮痛剤や血流を改善することで神経の通りも良くするような薬を内服することが一般的ですが、症状が強い場合には神経ブロック注射を直接患部に注射することもあります。

2.理学療法
理学療法とは身体の構造や機能に詳しい理学療法士の指導の下、リハビリテーションを行うことで手術を行うことなく坐骨神経痛の原因を取り除いたり緩和したりする治療法です。
理学療法には、マッサージやストレッチによって腰部や臀部の筋肉の緊張を緩和することで神経の圧迫を緩和する「徒手療法」や、腹筋や背筋のトレーニングをすることで脊柱の負担を軽減させたり運動により臀部の筋緊張を緩和して神経症状の軽減を目指す「運動療法」、患部を温めることで血流や神経の通りを良くしたり腰部を牽引することで椎間板に対する圧を軽減する「物理療法」などいろいろな方法があります。
主治医の指示や理学療法士の判断によってこれらの治療を組み合わせて行います。

坐骨神経痛を改善するためのストレッチ

坐骨神経痛は原因によって治療法が異なりますが、坐骨神経をどこかしらで圧迫しているという点は共通しているので、坐骨神経の通り道に関与する筋肉を柔らかくしておくことで坐骨神経に対するストレスが少なくなります。

ここでは、自宅で行うことのできる坐骨神経痛のためのストレッチをご紹介します。

・臀部のストレッチ
1.足の裏がしっかりとつく高さのいすに座ります。
2.あぐらをかくように片方の足だけ崩し、反対の太ももの上に足首を乗せるようにします。
3.あぐらをかいた方の脛に自分の胸を近づけるように股関節から身体を倒します。
4.あぐらをかいた方の臀部に伸張感を感じたらストップし、そのままの姿勢で20~30秒保持します。

・太もも裏のストレッチ
1.両足をついて浅めにいすに座り、片方の足だけ膝を伸ばして前方に置きます。
2.伸ばした方の足に両手をついて、その足の方へ股関節から身体を倒します。
このとき、伸ばしている方の足の足首はしっかりと反らすようにします。
3.伸ばした方の足の太もも裏の筋肉に伸張感を感じたらストップし、そのままの姿勢で20~30秒保持します。

どちらのストレッチも坐骨神経に関与する筋肉を柔らかくすると同時に、坐骨神経の一部を引き伸ばすような姿勢を取ります。
坐骨神経が過敏になっているとこれらのストレッチの姿勢を取るだけでしびれや痛みがでる可能性もありますので、そのような場合は無理をせず中止するようにしてください。

おわりに

今回は、「坐骨神経痛」についてその原因と対処法をご説明しました。

同じ坐骨神経痛でも原因となっている疾患によって治療法が異なるため、症状を改善するためには原因をきちんと特定することが重要です。

原因の特定を自分で行うのは難しいので、明らかな症状が続いている場合には早めに整形外科を受診するようにしましょう。

著者:いきいき100歳応援中(理学療法士)
専門:整形外科疾患、介護予防分野

自己紹介
二児の母でもある理学療法士。整形外科疾患、介護予防分野を専門とし、病院勤務の傍ら健康や医療に関する記事を執筆している。

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