関節痛

温める?冷やす?関節が疼くときの正しい対処法

2018-07-06

関連キーワード

脈を打つようにずきずきと痛むことを「疼く」と言います。
痛みの程度は、耐えがたく他のことが何もできないほどの強いものや我慢できる程度の鈍痛まで様々ですが、いずれにしてもそのような痛みが続くということは心身ともにかなりのストレスを感じることになります。

そこで今回は、関節が疼く原因やその対処法についてご紹介します。

スポンサー

関節が疼く原因は?

関節が疼く原因として主なものをご紹介します。

・炎症
関節や周囲の筋肉、靭帯が炎症を起こしているときに疼くような痛みを感じることがあります。
捻挫などの急激に起こる外傷はもちろん、歩きすぎや関節に負担のかかる作業を長時間続けることで徐々に起こってくる炎症もあります。

・血流不全
運動不足や筋肉のコリによって関節周囲の血流が滞ると安静にしていても関節が疼くことがあります。
長時間座り続けていることで股関節の周囲が疼いたり、パソコン作業を続けていると肩関節の周りが疼くということがこの例です。

・関節内圧の上昇
加齢や運動不足によって筋力低下を起こして関節を支える力が落ちたり、長時間同じ姿勢でいると、関節に重力や体重がかかることで関節を圧迫する力が働きます。
また、関節が炎症を起こして水がたまった状態になると、関節内の決まった空間の中に関節液が異常に増えているので風船が割れる寸前のようになり、関節内圧が高まります。
これら様々な原因で関節内圧が上昇することで関節に疼くような痛みが現れます。

温めるのか? 冷やすのか?

関節が疼くときにとりあえず自分で行う対処として多くの方が思いつくことが関節を温めることや冷やすことではないでしょうか?
しかし、これら二つのことは正反対のことになるので、自分の今の状態に対してどちらが正解なのかという判断はなかなか難しいと思います。
そこで、ここでは関節が疼いたときに温めるか冷やすかを決める判断材料をご紹介します。

・原因を自分なりに探る
関節が疼く原因がわかれば正しい対処法をおおよそ決めることができますので、自分なりになぜ痛みだしたのかを思い出していきます。
関節を捻ったことはなかったか、関節に負担になるようなことをしなかったかなど数日以内に起こったことや、最近生活スタイルに何か変化がなかったかなどを探ってみてください。
その中で、関節に炎症を起こしている可能性があると考えられた場合は、冷やすことがおすすめです。
血流が悪くなるようなことがあったと思う場合は、血流を改善するために温めることがおすすめです。

・炎症所見がないか確認する
炎症の徴候として熱感、腫脹、発赤などがあげられます。
患部を触ったり観察したときに、これらの徴候がみられる場合は疼く原因も炎症によるものである可能性が高いので冷やすことをおすすめします。

・動く前と後ではどちらの症状が強いか比較する
朝起きたてや身体を動かす前は関節が疼くが、ある程度身体を動かした後には痛みが軽減している場合には、血流がよくなったり関節周囲の組織が柔らかくなった方がよいということになるので温めることをおすすめします。
逆に、寝て起きたときやあまり動いていない時間が続くと痛みが軽減するが、動いた後の方が痛みが強いという場合には炎症による疼きである可能性が高いため、冷やすことをおすすめします。

・温めることと冷やすことを試してみる
ある程度上に述べたような項目で温めることと冷やすことのどちらがよいのかを決めることができますが、疼く原因が一つではなかったり、予想と結果が異なることもあります。
ですから、最もわかりやすいのは温めることと冷やすことをどちらも試してみることです。
温めるときには、温かいと感じる湯船に痛みのある関節を含む全身を10~15分つけてみてその最中や後の痛みの変化を観察します。
冷やすときには、痛みのある関節を10~15分氷嚢でしっかり包み込むようにします。
冷やしている最中は痛みが麻痺したり、冷たさを痛みと勘違いしてしまうことがあるため、変化を比較するのは冷却後から数十分の変化を追ってみてください。
どちらかがより効果的に痛みの軽減につながる場合と、どちらも同じ程度である場合があるかと思いますが、基本的には痛みが軽減した対処法は間違いないということになります。
どちらが効果的かはっきりした後は、積極的にその対処を続けることをおすすめしますが、最初の試験段階では、行うことによってずきずき疼く痛みが増してしまうことも十分に考えられますので、一度に長時間行わないようにし、上記した時間を守って行いましょう。
また、前の項目で挙げた熱感、腫脹、発赤といった炎症の徴候が明らかにある場合は温めることは控えておきましょう。

スポンサー

それ以外の対処法

関節の疼きに対して温めたり冷やしたりすること以外の対処法をご紹介します。

・安静
炎症による痛みである場合は、動かせば動かすほど炎症が増して疼きが増悪してしまう可能性があります。
炎症が原因であると思われる場合は、まずは必要以上に動かさないようにし、安静をできる限り保つようにしましょう。

・圧迫
炎症が原因の場合、皮膚の出血を止めるときと同じように炎症を起こしている組織を圧迫することで炎症が抑制されます。
また、お腹が痛いときについお腹を押さえてしまうように、痛みのある部位は押さえることで痛みを感じにくくなるという効果も期待できますので、弾力のあるサポーターや弾性包帯で圧迫を行うことも効果的です。

・挙上
炎症によってずきずきと脈を打つような痛みを持つ部位を下に降ろすと、血液がたまって余計にずきずきと痛みやすくなります。
下肢であれば横になって少し足を上げておいたり、上肢であれば腕を心臓よりも上げた位置に置いておくなど挙上することで疼きの軽減に効果があります。

・ストレッチ・マッサージ
血流不全による疼きの場合は、今まで挙げたような対処とは反対に血流を促すための処置を行う必要があります。
疼いている関節周囲の筋肉をゆっくり伸張するストレッチや、それらの筋肉をゆっくりマッサージすることで血流が改善し、疼きが軽減します。

・牽引
関節への圧力が高まって疼いている場合には、反対に関節を牽引することで関節にかかっている負担を軽減することができます。
肩や肘、手首であれば立った状態から身体を軽く前屈してだらんと腕を垂らし、ぶらぶらと優しくゆすることで十分な牽引になります。
下肢の牽引は一人ではなかなか難しいですが、手伝ってくれる人がいる場合は、仰向けに寝て、足首を持って軽く下肢全体を持ち上げてもらい、少し引っ張りながら振動させてもらうと軽い牽引を行うことができます。
あくまでも、牽引中に痛みがでることなく関節の痛みが軽減するまたは心地よくリラックスした状態で行うことができることが原則ですので、強く引っ張り過ぎて逆に関節や靭帯を傷めないように細心の注意を払って行ってください。

スポンサー

おわりに

今回は、関節が「疼く」原因とその際の正しい対処法についてご説明しました。

今回の内容を参考にしていただき、関節が疼くような症状がでたときにはまずご自身でその理由を考え、その原因に対応した対処を行ってみていただきたいと思います。

そして経過が良好な場合は病院受診などせず自宅で経過を観察していただけばよいですが、思わしくないときには自己判断を過信せず、早めに整形外科を受診していただきたいと思います。

著者:いきいき100歳応援中(理学療法士)
専門:整形外科疾患、介護予防分野

自己紹介
二児の母でもある理学療法士。整形外科疾患、介護予防分野を専門とし、病院勤務の傍ら健康や医療に関する記事を執筆している。

スポンサー

アンケートにご協力お願いします

性別
年齢

日本の冬景色で1番きれいだと思う場所を教えてください。

『趣味時間』とは? 他とは一味違う旅情報と大人の趣味ネタが満載のWEBマガジン!

『趣味時間』は、大人の趣味を楽しむためのライフスタイルマガジンです。大人が気になるさまざまなジャンルの趣味・知識の情報を、楽しみながら吸収できる読み物スタイルでご提供しています。既に読みつくせないほどの記事をご用意しているほか、日々新しい情報が更新されていますので、ちょっとした空き時間を有意義に過ごすのに最適なWEBマガジンなのです。

    ▲ページトップ