血圧

動悸と息苦しさを感じた時の対処方法について

2018-07-12

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ある日突然、不快な心臓の拍動を感じ、息苦しさを感じると、とても不安な気持ちが強くなってしまうと思われます。
「何か大きな病気じゃないだろうか?このままだと、どうなってしまうのだろう?」等々、様々な不安が交錯してしまいますね。動悸の原因は様々あり、必ずしも病気で動悸を感じ、息苦しさを感じるという訳ではありません。動悸と息苦しさを感じて、極度の不安に陥り、さらにパニック状態となってしまうことで、病気から起こる動悸と息苦しさではなくても、症状を強めてしまう可能性があります。

そのような状態になることを避けるため、今回は、動悸と息苦しさを感じた時の対処方法についてお話していきたいと思います。

不安と息苦しさの関係

日々の生活を送る上で不安なことは人それぞれたくさんあると思います。
例えば学校や職場での人間関係、日々の生活費、勉強や仕事がうまくいくか、体調不良など。例を挙げればきりがありません。人間はある程度の不安に対して、対処行動をとることで問題解決を図る能力があります。これはストレスコーピングと呼ばれるもので、人間は常に対処の方法を考え、行動しています。
普通に外を歩くだけでも、車や自転車、事件、災害など、様々なトラブルを回避するため、常にストレスコーピングを働かせています。

しかし、強いトラウマなどを抱えていたとします。そのトラウマと同じような状況に陥った時、息苦しさを感じたり、動悸を感じたりします。これは心的外傷後ストレス障害(PTSD)によく見られる症状ですが、強い不安感と息苦しさや動悸には関係性があります。

このように強い不安感に対して、正常にストレスコーピングが働かなくなった結果、パニック症状が出現し、息苦しさを感じてしまうことがあります。心的外傷後ストレス障害以外にも、パニック障害や不安障害にも見られる症状であり、何事もマイナス思考で考え、悪い方向に物事が運んでしまうことをイメージしてしまうことが習慣化することで息苦しさを引き起こしてしまいます。

精神疾患以外でのパニックと息苦しさ

上記までは主に精神疾患による息苦しさをお話してきました。パニック症状は、何も精神疾患に限ったものではなく、それ以外に強い不安や恐怖を感じた場合でも起こりえます。夏になるとよく水に関する事故の報道を見たり聞いたりします。川、海、プールなどで「溺れる」ことを溺水と言いますが、この溺水はほとんどの場合、パニックが原因で起こります。

息継ぎをしようと思ったところ、水が口の中に入り込み、少量の水が肺に入り込みます。すると、空気飢餓感が生じ、もっと息をしたいと感じてしまいます。この状態がすでにパニック症状であり、息をしようと、もがくことがさらに悪循環となり、より一層酸素を消費させてしまいます。結果、意識が薄れ、溺水してしまいます。

子どもではこの傾向が強く、ちょっとした息継ぎの失敗からパニックとなり、溺水して水に沈むまで1分かからないと言われています。救出したとき、意識があったとしても、パニックの空気飢餓感が続き、過換気症候群につながってしまう可能性もあります。

過換気症候群に陥ってしまうと、さらに息苦しさを感じ、必死で空気を吸い込もうとしてしまいます。そうすると、強い不安感から動悸を感じ、さらに悪循環を引き起こしてしまいます。

動悸と息苦しさを感じたときの対処法

過換気症候群は血液中の二酸化炭素を過剰に排出してしまった結果、起こる息苦しさや動悸を主症状としています。そのため、意識的に呼吸の速さと深さを調整する必要があります。意図的にゆっくり深呼吸することで、自然に治まりますが、パニック状態であると、これを自分で行うことは非常に難しいと言えます。自分でコントロールできない状態がパニックであるため、自己対処することは不可能と言えます。対処するには、「パニックを起こしているから苦しいんだ」という自覚を持つことが必要です。

パニックの自覚を持ち、自身を落ち着かせることで、動悸と息苦しさを改善するための呼吸ができるようになります。まずは落ち着いて、冷静に自身の症状を把握することが大切です。

まとめ

今回は、過換気症候群についてお話ししてきました。過換気症候群以外でも動悸と息苦しさを伴う疾患は多々ありますが、健康な状態でも、誰しもがある日突然起こしてしまう可能性があるとても身近なものであるため、過換気症候群に焦点を当てて進めてきました。

もし自身が、動悸と息苦しさをふとした瞬間に感じることがあるという経験がある方は、まずは自分を落ち着かせ、ゆっくり呼吸を整えてみるといいでしょう。どんな時でも焦りは判断力を鈍らせ、パニックを引き起こす原因となります。動悸と息苦しさを感じた時は、まずは焦らず、深呼吸をしてみましょう。

ただし、例外の場合もあります。肺水腫などの疾患を持っている場合や、一酸化炭素などのガス中毒が疑われる場合も状況によってはあるかもしれません。自分の疾患をしっかりと把握しておくこと、周りの環境を冷静に見て判断できるような心構えが大切です。

監修:mikkumikupapa
勤務:行政看護師
専門:小児身体疾患及び発達障害

自己紹介
男性看護師として、病棟勤務の経験は15年。専門は小児科領域。特に発達障害を抱える子供が二次的障害を引き起こし、入院治療が必要となってしまったケースへの治療と看護について経験と学びを深めてきました。現在はその経験を活かし、乳幼児に関わる行政看護師として勤務しています。保育園を兼ねた職場であり、日々元気な乳幼児と関わりながら、保護者へ流行りの感染症や予防方法、成長発達に関わることなど多岐に渡る相談を受けています。自身も3姉妹の父であり、1日中元気な子供に囲まれた生活を送っています。

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