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ほてり、めまい、頭痛、だるさ、つらい更年期障害とは?

2018-07-12

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女性なら誰でも、年齢と共に女性ホルモンの分泌量が低下し閉経を迎えます。
閉経と共にさまざまな症状を自覚することがあり、それらを更年期症状とよびます。
更年期症状により日常生活に支障をきたす場合を更年期障害といいますが、40代から50代の女性の多くが経験する可能性があります。

今回は、つらい更年期障害の症状や治療、経過などについてわかりやすくまとめます。

健康な女性は、脳と卵巣と子宮が正常にはたらき、女性ホルモンが分泌され、月経(生理)が起こります。年齢を重ねると、徐々に女性ホルモンの分泌が減り、卵巣の中にある卵子の数も減り、閉経となります。

日本人の女性の平均閉経年齢は、約50歳です。その前後5年間ずつ、つまり45-55歳くらいを更年期とよぶことが多いです。
ただし、人によって閉経の年齢は異なりますし、更年期症状が出る時期も違うのであくまで目安と考えるとよいでしょう。
閉経を迎えると女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が急激に減るので、体や心にさまざまな症状が起きます。

これらの症状を更年期症状とよび、更年期症状が日常生活に支障をきたしている状態を更年期障害といいます。

更年期障害の症状

更年期障害の症状には、身体的なものと精神的なものがあります。身体的な症状は、肩こり、倦怠感、頭痛、のぼせ、大量の汗、腰痛、皮膚のかゆみ、動悸、めまい、不眠などが挙げられます。精神的な症状には、気持ちの落ち込み、無気力、不安、憂うつ、イライラなどがあります。

医療機関を受診すると、女性ホルモンを含めた採血検査結果や症状の程度、閉経の年齢などを考慮し、更年期障害であるかどうか診断します。

更年期症状は、人によって症状の強さが違うので強く感じる人もいれば、ほとんど自覚しない人もいます。では、更年期障害が重症化する人としない人の違いは何でしょうか。一般的に重症化する人は、強いストレスを抱えていたり、生真面目な性格であることが多いといわれています。

更年期障害だと思っていたら甲状腺や心臓などの病気だったという可能性もあるので症状が続いて日常生活に支障がある場合には医療機関を受診した方がよいです。また、更年期障害による気持ちの落ち込みや憂うつな気分を我慢していると、うつ病を発症してしまう可能性もあるので注意が必要です。

更年期障害の治療とは

更年期障害の治療には、生活習慣を整えるものから内服薬、ホルモン補充療法に至るまでさまざまなものがあります。更年期障害の症状や程度を考慮し、医師と相談の上、治療法が決まることが多いです。

まず生活習慣ですが、1日3食のバランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけると更年期障害が改善することがあります。また過度な飲酒は避け、禁煙した方がよいといわれています。ストレスは更年期障害を悪化させる可能性があるので、ストレスを発散する趣味を見つけることもよいでしょう。

他には漢方薬や抗うつ薬、抗不安薬の内服をする方法もあります。漢方薬は一般的に、体のバランスを整える効果を期待できます。ほてりやのぼせなどがあり、他にもさまざまな症状を自覚している人に漢方は向いています。また、精神的な症状に対し、抗うつ薬や抗不安薬が効くことがあります。

ホルモン補充療法では、更年期障害の原因となっている減少した女性ホルモンを補います。ホルモン補充療法には内服薬だけでなく、貼り薬や塗り薬もあります。副作用の生じ方も異なるといわれているので、医師と相談しながら自分に合ったものを選ぶとよいです。また、症状の重症度、子宮や月経の有無、持病などによって補充するホルモン量や選択する薬も異なります。

注意しなくてはいけないのは、ホルモン補充療法は子宮体がんや乳がんの治療中、心筋梗塞や脳卒中などを発症したことがある人、過去に乳がんの治療を受けたことがある人などは適応になりません。また、高齢になるとホルモン補充療法による副作用が増加することがわかっているので、60歳までとされています。

更年期障害はいつかなくなるって本当?

更年期障害はつらく終わりが見えないと思って、気持ちが落ち込んでしまう方もいるかもしれません。
しかし、必ず症状が落ち着く時が来ます。更年期障害は、症状が強いのは約2-3年といわれています。
そして、約5年間で落ち着く人が多いと考えられています。なかには10年以上悩まされる人もいますが、必ず改善していくはずです。

もし、更年期障害がつらい場合には一人で悩まずに、産婦人科や更年期外来などがある医療機関を受診するとよいです。

まとめ

閉経を迎える前後5年間に、多くの女性が更年期障害で悩む可能性があります。女性ホルモンの減少と共に、頭痛やほてり、のぼせ、憂うつな気分などさまざまな症状が起き、日常生活に支障をきたすことがあるかもしれません。

大切なのは、1人で悩まないこと、必ず改善すると知っておくこと、そして我慢せずに医療機関を受診することです。

監修:大塚真紀(医師・医学博士)
学歴:東京大学大学院医学系研究科卒。
専門:内科、腎臓、透析の専門医。

自己紹介

現在は育児の傍ら、医師という職業を生かし、医療系記事の執筆・監修、最新医学論文の翻訳、医療コラムの作成に従事。

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