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遺留分とは?相続財産が気になる方は必見!

2018-08-01

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相続における遺産分割をどのように行うかということを巡り、故人の子供同士で仲違いすることはよくありますが、特殊なケースでは、家族も知らなかった故人の縁者が突如現れたり、その子供がいて認知されていたというケースにおいて、特に法定相続とは別に、故人が遺言書を作成してその内容に従って財産分与が行われる結果、家族以外の縁故者に財産の殆どが相続される場合があります。

1. 遺留分とは

法定相続とは別に、故人が遺言書を作成してその内容に従って財産分与が行われる結果、著しく不公平な遺産の分与が行われた際、故人の配偶者や子供などの相続人が不公平な扱いを受けることがあり、その救済として設けられた権利として遺留分というものがあります。

1-1. 遺留分とは

遺留分は故人となった人が遺言書を作成した場合に、遺言書にある故人の意思とは別に、法律上、相続人が財産分与を受けることができる持分のことをいいます。
故人となった人が遺言書を残していない場合、相続人全員で遺産分割協議を行い、その合意内容に基づいて遺産分割が行われるので、相続財産の取り分において相続人各々において不満はあっても合意したという事実は残ります。
これに対し、遺言書の場合は相続人の合意とは別の部分で、相続財産の取り分が決まることになりますので、著しく不公平な遺産分割が行われる場合もあり、遺留分が守られることは、そうした問題を円満に解決するための一つとなります。

1-2. 遺留分の割合

遺留分の割合は法律で次のように定められています。

・直系尊属のみが相続人となる場合:1/3
・上記以外の場合:1/2

直系尊属とは、簡単に言えば故人の父母のこと、両親がすでに他界されている場合は、その親となる祖父母ということになります。通常のケースは故人の配偶者や子供が相続人となることが多いので、その場合は遺留分の割合は1/2となります。

1-3. 請求するには

遺留分は、外部の縁故者等に故人の相続財産の多くが遺言書によって渡る場合、外部の縁故者等に対して請求することになります。そうした場合について、相手が請求者の遺留分を認めた場合、故人から相続された財産のうちから遺留分にあたる部分を還付することになります。しかし、多くの場合は利害が相反することになるので、第三者の調停が必要になることが多いです。

2.遺留分の請求のポイント

2-1.遺留分の請求とは

遺留分の請求とは、すでに相続された財産から遺留分にあたる部分を、法律に定める権利に基づいて請求することです。請求によって一旦相続した財産の一部が遺留分として減殺され、減殺分の相続財産が請求者に還付されることで手続きが完結します。

2-2. 請求の時効に注意

遺留分減殺請求には時効が設けられています。時効までの期間は遺留分を侵害する遺贈や贈与があったことを知ったか、知らなかったかで違いがあります。時効を過ぎると遺留分減殺請求を行うことはできません。時効までの期間は次のとおりです。

・遺留分を侵害する遺贈や贈与があったことを知った日から1年
・遺留分を侵害する遺贈や贈与があったことを知らず、相続開始から10年

3.遺留分の減殺請求とは

遺留分の請求の多くが一旦相続された財産の一部を請求者に差し戻す内容の減殺請求です。

3-1. 減殺請求とは

「遺留分の減殺請求」は、遺留分に関する権利を行使するために必要な一連の手続きのことをいいます。遺留分の減殺請求の対象となるケースは次のいずれかに該当する場合です。

・遺贈
・死因贈与
・生前贈与

いずれの場合も贈与が関係する事が共通しています。
遺贈は遺言によって遺産分与すること、死因贈与は贈与契約の一つで死去することを条件に贈与が有効となることが特徴です。遺贈は故人となった人の意思で決まりますが、死因贈与は契約なので故人となった人と受贈者双方の同意が前提となる点が少し異なります。また死因贈与を有効とするためには契約書があることが必要です。

3-2. 専門家に依頼するメリット

遺留分減殺請求は、法律に基づいて一定の手続きで行う必要があります。法律的な知識や相手との交渉が苦手という場合、弁護士などの外部の専門家に有償で業務を依頼することもできます。そうした場合のメリットに次のことがあります。

・遺留分の請求に必要な法律上の手続きがスムーズに行える
・遺留分の請求に関する消滅時効にかかることがまずない
・交渉を有利に進めることができる
・相手との直接交渉の必要がないので精神的に楽になる
・裁判所との調整がつきやすい、など

専門家に依頼するメリットは、その道のプロなので手続きや交渉に慣れていること、主張の一つ一つに法律上の裏付けがあることです。
法律に基づいた主張なので相手の感情を害さず、理路整然と交渉を有利に進めてくれます。また、裁判所による調停や調停が不調となった場合の争訟になるケースでも事をうまく進めてくれるでしょう。特に裁判に発展した場合に、有利に事を収める点で弁護士さんなど法律の専門家に相談できると非常に心強いと感じることが多いです。

3-3. 依頼する場合の費用

遺留分減殺請求を弁護士などの外部の専門家に有償で業務を依頼する場合、費用の目安としては次の金額を考えておくといいでしょう。

・初回相談:30分で5000円程度
・着手金:20万円前後
・成功報酬:回収できた遺留分の10~20%前後

弁護士など外部の専門家に依頼する場合、相談と業務依頼の二つがあり、業務依頼の費用は遺留分の回収如何に関係なく生じる着手金と、遺留分の回収が成功した場合に生じる成功報酬があります。これらの費用の金額は弁護士会の規約に基づき、法律事務所によって独自で決めていることが多いです。

4.まとめ

遺留分は法律で定められている相続人が、相続財産の上に有する財産分与に関する権利ですが、この権利を実現できるかどうかは相手との交渉が重要となります。
遺産が多額で、その分割相続が著しく不公平な場合、弁護士など外部の法律の専門家にご相談された方が問題解決に役立つ場合があります。
遺産相続が「遺産争族」となることはよくある話ですが、こうした問題や悩みを抱える前に、無料の法律相談などを通じてこうした問題に精通した専門家を紹介してもらうのもいいかもしれません。

監修:Asasei

二級FP技能士(番号:F20321015439号)
二十数年間の行政系公務員生活の後、在職中に取得した金融、投資知識をもとに自宅にて執筆活動、相談業務を実施しています。
経済や金融、外国為替などの知識を生かして株式投資やFXなど資産運用を行っています。

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