景勝地

古代より続く瀑布、秋保大滝

2018-08-06

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1、秋保の地

仙台市の西に接続し、名取川に沿う東西に細長い農山村です。秋保町は町の88%が山地であり、町のほとんどが二口峡谷県立自然公園に含まれます。秋保大滝や磊々峡、天守閣自然公園などの景勝が多くあることも特徴です。

秋保温泉は奇勝連続する名取川の上流にあり、仙台市の奥座敷ともいうべき温泉郷です。古くは「名取の御湯」と呼ばれ、「有馬」「道後」の湯と並んで「日本三名湯」の一つとも称され、鳴子・飯坂と共に「奥州三古湯」の一つともなっています。

開湯は欽明天皇のころといわれ、疱瘡に悩んだ天皇が、この湯の効能を聞き及んで都へ取り寄せ、しばらくの間入浴すると跡かたもなく治ったという伝説があります。湯街の一隅にこの由来を刻んだ碑が建てられています。

藩政時代は、伊達家の入湯場が置かれ、歴代藩主らもしばしばここを訪れています。

湯街の付近には奇岩怪石が連続する磊々峡、薬師堂、天守閣自然公園、秋保森林スポーツ公園などがあります。

磊々峡は秋保温泉の入り口にかかる覗橋を中心として上下約1kmの峡谷を言います。名取川は長さ約42km、宮城県下最長の河川ですが、まだこのあたりは川幅も狭く、流れが急になっています。

この川の両岸に鋭い角を持った巨岩が覆いかぶさるようにして迫り、耶馬渓にも匹敵する奇観を呈しています。新緑と紅葉のころは、いっそう美しく、郷土の詩人である晩翠は、
見下ろせば 藍を湛うる 深き淵 鎮魂台を 風掠めゆく
と詠いあげています。

峡谷にそそり立つ淡仄青色の怪石は石英安山岩質凝灰岩で、別名を秋保石と呼ばれ、堅くて耐火性に富み、しかも加工が容易なために建築用材に利用されています。

峡谷沿いに探勝遊歩道が開かれており、見事な渓谷美を間近に観賞することができます。

天守閣自然公園は秋保の温泉街から西へ1kmほどさかのぼったところ、名取川の渓流沿いにあります。面積は約33万平方キロメートル。こんもりとした小山を中心に見事な石庭や大小の池、茶室、野天風呂などがあり野鳥も多く見ることができます。

春の新緑、秋の紅葉ともに良く、散策やハイキング地としても親しまれています。なお、天守閣の名前は昔ここに付近一帯を統治した秋保氏の居館に由来しています。秋保氏の祖先は平清盛の子である重盛の孫にあたる平長基で、戦乱を避けて紀州熊野から羽州に落ち伸び、そこからさらにこの地へ隠れ住んだとされており、後の盛定のときに秋保氏を名乗ったと伝えられています。

2、秋保大滝

凝灰岩を割って高さ55mのところから名取川の全水量が幅6mの瀑布となって落ち込む豪壮雄大な滝です。古来、不動の滝と呼ばれ、那智・華厳の滝よりも規模では劣りますが、雄大な大滝として知られていました。

近年、滝壺の近くまで道路ができ、誰でも容易に間近で見られるようになりました。新緑・紅葉の季節が特に美しいとされています。四季を通じて滝の水量に変化はなく、深山にこだまする響きは周囲の空気を震わせ、数km先までとどろいたといいます。

近くには秋保大滝不動堂があります。正式には「滝本山西光寺」といい、山形県山寺の立石寺の奥の院とされています。貞観年間(859〜875)慈覚大師円仁が東北を巡った折に堂のすぐ近くに落ちる秋保大滝で100日間の荒修行をしたのちに立石寺を開山したと伝えられています。

本尊は慈覚大師円仁作といわれる不動尊ですが、現在の不動尊は江戸時代、堂宇を再興した知足上人の時に鋳造されたものとされています。

不動尊は青銅製坐像で、丈は一丈二尺、顔三尺六寸、胴回り一丈三尺、膝回り二丈四尺、火焔の高さ一丈八尺、剣の長さ六尺三寸で、重量約4000貫といわれ、仙台城下の善男善女から寄せられた金・銀の指輪やかんざしが多量に混ぜられています。

知足上人は、この不動尊の完成をみたのち、文政11年(1828年)諸人の大願成就を祈って滝に飛び込み、44歳で入寂しました。

以来、願望成就の尊像として崇められ、多くの信者の尊崇をあつめています。

秋保大滝よりもさらに上流には姉滝と呼ばれる瀑布があります。安山岩と凝灰岩の水平に重なり合う地盤が長年にわたる水の浸食で下部に洞穴を生じ、水の一部は洞穴内に生じた滝壺に落ちた後、再び溢れて落水しています。

遠くから見ると水流が途中で妨げられるために前後または左右に二条に分かれ、綾なす布のような美しさを示しています。近くから見ると上下二階の滝であることがわかります。

甌穴と滝とが結合した珍しいもので、昭和9年に国の天然記念物に指定されましたが、現在一部欠損しています。近くに妹滝があり「姉妹滝」と総称されています。

秋保大滝から西へ約3km進むと名取川渓間に静かに山の湯宿があらわれます。これが二口温泉です。二口峡谷探勝や大東岳登山の基地として利用されています。

3、秋保大滝までの交通アクセス

住所:〒982-0244  宮城県仙台市太白区秋保町馬場
電話番号:022-398-2323(秋保温泉郷観光案内所)
HP:http://akiusato.jp/index.aspx
交通:JR仙台駅西口バスプール8番乗り場より宮城交通バス「秋保大滝行」終点まで約90分

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