ガーデニング

種類が豊富なサボテンの分類から性質を推し量る

2018-08-09

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葉や茎がぷくっと肥大して、その中に水を貯め込む性質のある植物を「多肉植物」といいますが、トゲのある植物として有名な「サボテン」もこの多肉植物の一つです。
サボテンはサボテン科の植物をさしていいますが、サボテンは10000種類以上あり、変種や園芸品種を含めると30000種以上存在しています。

サボテンはトゲがあるものというイメージが強いのですが、トゲのないものもあります。
トゲのあるサボテンのトゲの付け根には、「刺座(シザ)」と呼ばれる白いものがあります。
この、刺座があるものがサボテンなので、トゲがなくても刺座があればサボテンになります。
逆に、トゲがある多肉植物であっても、刺座がなければサボテンではありません。

サボテンの大部分が夏型種だけど

多肉植物は生育期で分けて、「冬型」「春秋型」「夏型」に分類されます。

冬型種は、秋に成長をはじめて夏に休眠するので冬型と言われていますが、真冬の厳冬期も休眠気味になっています。
比較的寒さには強いのですが、5℃を下回ると枯れてしまいます。

春秋型種は、春と秋に生育期がきますが、夏は暑さで休眠気味になり、冬も寒さで休眠してしまいます。

夏型種は、夏でも他の多肉植物に比べると一番元気ですが、実は夏、休眠気味になります。
夏型種も、春から秋にかけてが生育期で、夏は生育が弱まります。
サボテンの大部分は、この夏型種ですが、夏型だから夏はバンバン水をやったらいいと考えたら、枯らしてしまう可能性が高くなってしまいます。

実際、日本で多肉植物を育てるとき、全て春秋型に近いものとして、夏と冬は休眠度合いが品種によって若干異なると考えれば良いかと思います。
サボテンの場合は、品種によっても若干の差がありますが、春や秋に比べると夏はやや生育が弱まり、冬は大幅に弱まります。
したがって、サボテンの水やりは、春と秋はしっかりめに水やりをし、夏はやや控えめに、冬は大幅に控える必要があります。
春から秋にかけては、土がカラカラに乾いたらたっぷり水やりし、しっかり水切りしておきます。
夏暑くなってきたら、一度に与える水の量を減らすのではなく、水やりをする間隔を、より長めに取るようにします。
冬場は寒さに耐えられるように、なるべく水をやらないようにします。

サボテン科はおおまかに5つの亜科に分類できる

サボテンは一部がアフリカやインド洋にも見られますが、原産地はアメリカ大陸とその周辺の島々です。
中南米を原産とするものがほとんどですが、北米に自生している種類も見られます。

サボテンは大まかに分けて、「コノハサボテン亜科」「ハシラサボテン亜科」「ウチワサボテン亜科」「マイフェニア亜科」「ブロッスフェルディア亜科」の5つの亜科に分類されます。

最も原始的なサボテンで、サボテンらしくない普通の葉っぱがついた、トゲのすごい「コノハサボテン」、円柱状に伸びるオーソドックスなサボテンのイメージのある「ハシラサボテン」、コノハサボテンとハシラサボテンの中間に位置する「ウチワサボテン」、小さな葉があってクッション状に群生するチリ・アルゼンチンに1属2種のみある「マイフェニア」、ボリビアに1種のみある最小のサボテン「ブロッスフェルディア」といった分類上の特徴があります。

サボテンの属による分類は「蕾の形」で分けられた

サボテンの分類について、遺伝的な研究も含めて解明が進んできていますが、サボテン科はアストロフィツム属・エキノセレウス属・マミラリア属・ノトカクタス属などといった120の属に分類されています。

この分類がはじめられたときは1902年だったので、遺伝的な解析が行われず、蕾の形や蕾の出方で分類し、ついで花の形や株の形で分けていったため、一見似た形状のものが同じ属に分類されているとは限らなかったようです。

特徴的な形で仲間わけすることも

サボテンの分類として、特徴的な形で仲間わけすることがあります。
トゲの形としては進化した形なのですが、トゲがなく、白い丸い刺座が大きい「有星類」、ごついトゲが満載の「強刺類」、大輪の花が美しい「蝦サボテン」、など、通称・総称で呼ばれる仲間分けがされることがあります。
ハシラサボテンも、ハシラサボテンという品種はなく、柱状に育つサボテンの総称として、柱状のサボテンをまとめて「ハシラサボテン」と分類します。

分類を育てていく上の指標を知る足がかりにして

サボテンのユニークな姿や生育の過程を楽しみながら育てる上で、DNAを主体に分類を考えながら育てる必要性はないのですが、育てていく上で、「もっと日当たりが良いところがいいのだろうか?」「もっと水やり頻度を上げたほうがいいのではないだろうか?」「今の育て方がベストだろうか?」といった悩みを持ったときに、どういう性質のサボテンなのか、知りたくなります。

ひとくちに「サボテン」と言っても、一律に同じ環境で育てれば良いわけではありません。それぞれの品種によって微妙なさじ加減が必要になってきます。
サボテンの品種は非常に多く、交配種も多数有り、品種のわからないサボテンの正確な名称を知るのは難しいのが現状です。
しかし、おおよその分類を知ることで、詳しい性質を知ることができるようになり、より個体に合わせた生育法を探ることができるようになります。

監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物、多肉植物、
ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、
一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。

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