税金

貯金の平均。年代別、必要な目安や貯めるコツはあるのか?

2018-09-05

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貯蓄の大小は将来の不安に対する安心感を大きく左右します。
特に最近は国内外で様々な出来事があり、先行きが不透明な時代と言われています。将来が楽観できないと感じる方が多いためか、経済においても消費の伸びは今一つで、デパートなどの販売は長期にわたって低迷しています。

他の人はどのくらい貯蓄があるのか、平均に対して自分はどうなのかが気になる方は多いのではないでしょうか。

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1. 貯蓄の平均はいくら?

貯蓄は将来への安心材料として、少ないお給料のやりくりで毎月少しずつでも始める方が殆どです。こうした貯蓄を取り巻く環境は、依然と比べてかなり様変わりしています。

1-1. 貯蓄は将来への安心材料

若いときは体力があり、健康に不安を感じるということは殆どないという方が多いです。しかし、人は生きていれば年齢を重ねていきます。こうした加齢の進行によって、体力の低下を感じる機会も増えてくるでしょう。

年齢が一定以上を超えてくると、現在の勤務条件より好待遇の転職をすることは難しくなってきます。人手不足が問題化している業種はあるものの、特に人気の高い事務仕事や管理の仕事といったホワイトカラーの仕事は、事務作業の効率化やアウトソーシングなどを活用する企業が増えるとともに、求人数は減少する傾向が続いていると言えます。

こうしたことから、仕事面や収入面などの好待遇等、キャリアアップを狙って転職を繰り返すよりも、現在のお勤め先で働いている間に、なるべく多くの貯蓄をして将来の安心材料としたいと考える人は多くなっています。

1-2. 貯蓄に関する環境の変化

高度経済成長期は金融機関に預金さえしておけば、後は預金している期間が長ければ長いほど、複利の効果によって貯蓄が自動的に増えていくのが当たり前でした。ところが最近では長期の定期預金でも金利は年0.01%程度で、お金を殖やすためには預金以外の工夫が必要な時代に入ってきています。

1-3. 貯まらない悩み

好景気には右肩上がりにお給料が増えた時代はすでに遠い昔になりつつあります。就職先においても正社員を減らして、期間雇用やパート、アルバイトを活用しなければ利益が上げられない会社が増えており、消費税の増税や社会保障費負担の増大など、収入は増えない中で支出の圧力は年々強まっており、貯蓄に回せるだけのお金をやり繰りで捻出できない「貯まらない悩み」を抱える人が増えています。

2.貯蓄の平均を年代別に比較

貯蓄の平均は年代別にどのくらいなのでしょうか。自分の貯蓄のレベルは平均より上なのか下なのか、気になる人は多いのではないでしょうか。ここで、金融広報中央委員会が行った平成29年度の調査に基づき、年代別に貯蓄の平均がどの程度かをご紹介します。

2-1. 若い世代(20歳代~30歳代)

20歳代の二人以上の世帯における、貯蓄の平均値、中央値および貯蓄ゼロの割合は次のようになっています。

貯蓄の平均値
321万円
貯蓄の中央値
77万円
貯蓄ゼロの割合
35.6%

20歳代の単身世帯における、貯蓄の平均値、中央値および貯蓄ゼロの割合は次のようになっています。

貯蓄の平均値
142万円
貯蓄の中央値
0万円
貯蓄ゼロの割合
61.0%

30歳代の二人以上の世帯における、貯蓄の平均値、中央値および貯蓄ゼロの割合は次のようになっています。

貯蓄の平均値
470万円
貯蓄の中央値
200万円
貯蓄ゼロの割合
33.7%

30歳代の単身世帯における、貯蓄の平均値、中央値および貯蓄ゼロの割合は次のようになっています。

貯蓄の平均値
589万円
貯蓄の中央値
83万円
貯蓄ゼロの割合
40.4%

2-2. ミドル層(40歳代~50歳代)

40歳代の二人以上の世帯における、貯蓄の平均値、中央値および貯蓄ゼロの割合は次のようになっています。

貯蓄の平均値
643万円
貯蓄の中央値
220万円
貯蓄ゼロの割合
33.7%

40歳代の単身世帯における、貯蓄の平均値、中央値および貯蓄ゼロの割合は次のようになっています。

貯蓄の平均値
936万円
貯蓄の中央値
30万円
貯蓄ゼロの割合
45.9%

50歳代の二人以上の世帯における、貯蓄の平均値、中央値および貯蓄ゼロの割合は次のようになっています。

貯蓄の平均値
1113万円
貯蓄の中央値
400万円
貯蓄ゼロの割合
31.8%

50歳代の単身世帯における、貯蓄の平均値、中央値および貯蓄ゼロの割合は次のようになっています。

貯蓄の平均値
1342万円
貯蓄の中央値
130万円
貯蓄ゼロの割合
43.0%

2-3. シニア層(60歳代)

60歳代の二人以上の世帯における、貯蓄の平均値、中央値および貯蓄ゼロの割合は次のようになっています。

貯蓄の平均値
1411万円
貯蓄の中央値
601万円
貯蓄ゼロの割合
29.4%

60歳代の単身世帯における、貯蓄の平均値、中央値および貯蓄ゼロの割合は次のようになっています。

貯蓄の平均値
1835万円
貯蓄の中央値
300万円
貯蓄ゼロの割合
37.3%

2-4.年代全体

年代全体では、二人以上の世帯における、貯蓄の平均値、中央値および貯蓄ゼロの割合は次のようになっています。

貯蓄の平均値
1151万円
貯蓄の中央値
380万円
貯蓄ゼロの割合
31.2%

単身世帯における、貯蓄の平均値、中央値および貯蓄ゼロの割合は次のようになっています。

貯蓄の平均値
942万円
貯蓄の中央値
32万円
貯蓄ゼロの割合
46.4%

貯蓄の平均として、1000万円前後の範囲にあると言えそうです。しかし、老後の生活に必要なお金は一説には3000万円から5000万円と言われており、明らかに不足しています。

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3.貯蓄をめぐる事情を比較

世代ごとに貯蓄の平均に差がある要因の1つに貯蓄をめぐる事情の違いが挙げられます。

3-1. 若い世代(20歳代~30歳代)

若い世代(20歳代~30歳代)は社会人として経験を積んでいる年齢層に該当し、給与は上昇するものの、貯蓄に回せるほどの余裕はあまりありません。ライフプランにおいてはイベントが多く、結婚や子供の誕生、マイホーム取得など支出が多くなるのでトータルとして貯蓄はあまりできない環境と言えます。

3-2. ミドル層(40歳代~50歳代)

ミドル層(40歳代~50歳代)は社会の中心として活躍する年齢層で、お勤め先から役職と大きな責任を与えられ、中核としての役割を担うことが多くなります。こうしたことから報酬や給料はピークを迎える人が多くいる一方、住宅ローンの返済や子供の進学に伴う教育費の増大などに対策を、若い世代(20歳代~30歳代)のうちから立てていたか否かで、貯蓄金額に差が出ることが多くなります。

3-3. シニア層(60歳代)

シニア層(60歳代)はお勤め先の第一線から退き、次代を担う若い世代(20歳代~30歳代)の仕事に関する教育や技術、技能の伝承などが求められる世代です。私生活では住宅ローンの返済の完了や子供の独り立ちなどによって、支出面の圧力からは解放されることがあります。

この世代からは健康面の不安などから医療サービスを利用することが多くなる方と、健康で悠々自適に過ごせる人との明暗が分かれることが多くなります。それまでの生活習慣に差が出ることが貯蓄金額の差に現れるのが特徴と言えるかもしれません。

4. 老後のために上手に貯めるコツはあるのか

貯蓄の目的は人により様々です。若い人だとマイホーム取得の頭金を貯める、子供の教育にかかる資金を貯めるということもあるでしょう。ここではそれ以外の、御自身またはご夫婦の老後の生活を充実させるために必要なお金をどのように貯めれば、または殖やせば良いのかについての情報をご紹介します。

4-1.預金先の見直し

倒産の可能性を考えれば、大切なお金はメガバンクや郵便局に預けるのがオススメですが、こうした実店舗を有する金融機関は、店舗運営やそれに必要な人件費など、経営規模を維持するコストもそれなりにかかるので、定期預金の金利は低い傾向があります。

実店舗や経営規模にこだわらなければ、メガバンクや郵便局より多少高い金利を提示している金融機関はあります。また実店舗を有しないネットバンクは店舗運営やそれに必要な人件費などのコスト負担が小さい場合が多く、比較的高い金利の定期預金を取り扱っていることがありますので、一部預金先の見直しの候補としてみてもいいでしょう。

4-2.初心者向けの投資にオススメなのは

投資について関心を持つ人は増えつつありますが、貯金に比べるとまだまだ少数派です。その理由の1つに、貯金にはない「元本割れの危険」に神経質な方が多いことがあるのかもしれません。株や不動産といった金融商品はこうした危険がある反面、値上がりによって大きな利殖が実現できることがあります。

ただし、知識や経験のない初心者向けの投資とは言えません。こうした投資に関するリスクはゼロにはなりませんが、早い時期から少額ずつ、一定金額の範囲で投資を継続することである程度は少なくできる場合があります。また、価格変動の殆ど無い債券などで、利息や配当を安定して受け取るというスタイルの投資もオススメです。債券は発行先の団体が破産や債務不履行を起こさない限り、満期まで保有し続ける条件だと「元本割れの危険」に遭遇する可能性は極めて低いです。

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5.まとめ

全世代における貯蓄の平均は、調査によれば二人以上の世帯で1000万円を超えているものの、中央値と平均の差は大きく、中央値は二人以上の世帯でも300万円から400万円、単身世帯においては40万円を切っており、大きな病気で働けなくなった場合に1か月から数年で貯蓄を使い果たしてしまう水準にあります。
また、二人以上の世帯で1000万円程度の貯蓄では、老後の充実した生活に必要なお金として十分な水準と言えません。
こうした実情から、お金についてお悩みの方は年々増える傾向にあるようです。

監修:Asasei

二級FP技能士(番号:F20321015439号)
二十数年間の行政系公務員生活の後、在職中に取得した金融、投資知識をもとに自宅にて執筆活動、相談業務を実施しています。
経済や金融、外国為替などの知識を生かして株式投資やFXなど資産運用を行っています。

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