税金

老後の貯金。いくら必要?不安を安心にしたい人必見!

2018-09-07

関連キーワード

人の一生で大きなお金が必要な機会は3つ。1つはマイホーム取得、次に子供の教育、そして自分たちの老後です。
このうち、最後の自分たちの老後に必要なお金はどうしても後回しになりがちで、健康に不安が出てきた頃にその金額がどのくらいあれば安心なのかが気になってきます。

スポンサー

1. 老後は不安がいっぱい

若いときは体力があり、お金がなくても仕事があれば不安は特に感じないと思っていても、年齢と共に就業の機会が少なくなり、健康に自信が持てなくなって、お金のことが気になるといった方が増えてくるようです。

1-1. 収入面の不安

年齢が若く、景気動向が上向いていれば、給与条件など待遇の違いはあっても暮らしに必要な糧を得る就業の機会はあります。若いということは大きな魅力で、使用する側と使用される側の双方にメリットがあると言えます。しかし、人は年齢を重ねていきます。それと共に体力が衰え、残業が続くと体調を崩しやすくなったりします。

このようにある程度の年齢までは、安定して働けるので収入面の不安はそれほど感じないものの、中高年を超えてシニア層の仲間入りをするようになると、それまでに培ったスキルやノウハウに余程の魅力が無ければ、これまで勤務していた会社を退職して新しい就業先をみつけようとしても、なかなか難しいものです。

特に加齢とともに仕事の負担が重くなり、心身に支障を生じて仕事を辞めざるを得なくなることがあれば、再就職は難しくなり、収入面の不安を抱えるリスクが大きくなるかもしれません。

1-2. 支出面の不安

収入面の不安とともに、収支のバランスから大きくなるのが支出面の不安です。年齢を重ねてくると大きな買い物をする機会が少なくなるので、支出面の不安として背景にあるのは支出そのものではなく、収入面の不安ということになりますが、これらはいずれも若いときの買い物、特にマイホームの取得において返済能力以上の物件を求めて大きなローンを組んでしまったことが仇となっていることが多いのではないでしょうか。

支出そのものが年齢を重ねるにつれて大きくなるとすれば、その多くは健康の維持にかかる医療サービス利用に必要なお金ということになるでしょうか。マイホーム、健康の維持のいずれも若いときからある程度に見込みや予測を立てて、マネープランを立てていたかそうでなかったかで大きな違いが出るものと考えられ、最初に取り上げた、人の一生で大きなお金が必要な3つの機会、マイホーム取得、子供の教育、そして自分たちの老後、それぞれに必要なお金はそれぞれ個別でなく、トータルでプランニングする必要があると言えそうです。

1-3. 頼りになるのは子供?お金?

「老いては子に従え」という諺がありますが、核家族化が進んだ現在では、「自分のことは自分で」と子供や孫と同居せず、ひとり暮らしする形で別居する高齢者が増えています。こうした高齢者を支援するサービスには様々な企業が参入していますが、そうしたサービスを利用する際に、頼りになるのはやはり、お金ということになるでしょう。

2.老後のためにお金を殖やす

老後のために必要なお金は一朝一夕に手に入るものではありません。老後に必要なお金を準備するためには、普段の生活に必要なお金とは別に、早い時期から計画的にコツコツと殖やす取り組みを続けることが重要と言えます。

2-1. 貯金で殖やす

貯金は最もリスクの少ない利殖方法として、最初に検討すべき運用手段と言えます。ただし、最近は長引く景気低迷から金利はほとんどゼロに近い水準で推移しており、メガバンクや郵便局といった大きな金融機関では、定期預金で運用したとしても年率0.01%程度の利回りなので、ここからさらに税金を差し引かれると、金利で得られるお金は微々たるものです。

定期預金でお金を殖やすには、こうしたメガバンクや郵便局以外に、より高い利回りを提供している金融機関に分散して定期預金口座を作って運用するのがオススメです。実店舗を有する金融機関は店舗運営やそれに必要な人件費などコストがかかる関係上、高い金利を提示できる場合は少ないですが、ネットバンクなど無店舗の金融機関は店舗運営コスト負担がなく、人件費もさほどかからないので、実店舗を有する金融機関より高い金利を提示している場合があり、こうした情報はこまめに確認しておきたいものです。

2-2. 投資で殖やす

低金利は預金で利殖する上では望ましい環境ではありませんが、株式や不動産といったリスク資産、つまり価格変動によって価値が増えたり減ったりする資産への投資においては好機となることが多いと言えます。

なぜなら、株式における株価の基礎となる企業の収益は、事業に必要なお金を借り入れで調達する際には利払いが減り、その分は収益の増加となって株価の上昇として反映されるケースが多くなること、不動産においても同様で家賃据え置きでも、不動産の取得や賃貸運営に必要な利払いが少なくなる分、収益性が向上するためです。

よって、低金利が続けば株価は上昇し、不動産価格も高い水準で推移することになるので、株や不動産で利殖を狙う方が多くなります。

2-3.気を付けたいこと

低金利の条件では利回りが高くなる傾向がある株式や不動産は、預貯金とは比較にならないくらいの利殖が可能となることがあります。ただし、株式や不動産といったリスク資産、つまり価格変動によって価値が増えたり減ったりする資産であることを常に頭に入れておく必要があります。

低金利が永遠に続くということは、可能性としては限りなくゼロに近いと言えます。下がった金利はその反動で上がるというのが一般的な見方です。株式や不動産はリスク資産ですので元本保証はありません。よって低金利で得られたメリットは、金利上昇局面ではデメリットになります。またモノの値段は上がるよりも下がる方が早いです。株式は多少損をしても売却できる場合がありますが、不動産の場合は高価な買い物となるので買い手がある程度絞られますし、景気の後退局面ではその数が激減します。よって売るに売れない状態になり、そのまま塩漬け状態の不良債権となって、その債務負担に苦しむということが多くなります。

こうしたことは平成の初めにバブル経済の崩壊で経験したことではありますが、低金利時代を迎えて株や不動産に投資する人が増加していくことから、同じ過ちが起きない保証はないと言えるでしょう。最悪の場合、老後の貯金のために始めた投資で大きな負債を抱えて自己破産ということにもなりかねません。

スポンサー

3.老後の貯金の実情と必要額の目安

老後に必要なお金はどのくらい必要なのでしょうか。

3-1. 貯金の実情

貯金の実情として、金融広報中央委員会の「平成28年の家計の金融行動に関する世論調査」によれば、60代のご夫婦の場合で次のような結果となっています。

貯蓄額(貯金+投資) 平均値2202万円 中央値1500万円
上記のうち貯金の割合 平均値55.3% 中央値55.3%
貯金の金額 平均値1218万円 中央値830万円

60代の独身世帯の場合で次のような結果となっています。

貯蓄額(貯金+投資) 平均値2642万円 中央値1323万円
上記のうち貯金の割合 平均値48.8% 中央値48.8%
貯金の金額 平均値1289万円 中央値646万円

3-2. いくら必要なのか?

貯金の実情として平均で概ね1200万円~1300万円の範囲、中央値で600万円~900万円の範囲にあることがわかりましたが、この調査結果に対して、老後のお金はいくら必要なのでしょうか。今後の年金制度なども大きく関係するとおもわれますが、総務省の家計調査年報などの各種データをもとに試算した結果では、ご夫婦の場合で3000万円前後、独身者で1800万円前後のお金が必要とも言われています。

貯金の現状と合わせてみると、ご夫婦の場合で1700万円~1800万円、独身者で900万円~1200万円のお金が不足しており、こうした不安や懸念からNISAやiDeCoなどの税制優遇付き資産運用を始める方、自宅を売却したり、担保として融資を受けて得たお金を生活に必要な資金に充てる、リバースモーゲージなどの新たな金融の仕組みを利用することに興味を示す方が増えてきているようです。

4.まとめ

人は生きているうちに年齢を重ねていきます。そのことを意識しないで毎日を過ごしていると、老後に必要なお金が全く準備できていなかったということで、後悔されるとしても問題は何も解決されません。人生の3つの大きな支出を常に意識して、毎日のお金との付き合い方を考えて行動することは、安心な老後の生活を実現する上のキーポイントと言えるでしょう。

将来のお金を安全かつ確実に殖やす上で、貯金以外に金融商品への投資の勉強などを含め、御自身のスキルアップにお金をかけるということも大事なことで、老後を迎えるまでの時間をどのように使ってきたかが、老後を迎えた時以降の生活を大きく左右すると言えるのではないでしょうか。

監修:Asasei

二級FP技能士(番号:F20321015439号)
二十数年間の行政系公務員生活の後、在職中に取得した金融、投資知識をもとに自宅にて執筆活動、相談業務を実施しています。
経済や金融、外国為替などの知識を生かして株式投資やFXなど資産運用を行っています。

『趣味時間』とは? 他とは一味違う旅情報と大人の趣味ネタが満載のWEBマガジン!

『趣味時間』は、大人の趣味を楽しむためのライフスタイルマガジンです。大人が気になるさまざまなジャンルの趣味・知識の情報を、楽しみながら吸収できる読み物スタイルでご提供しています。既に読みつくせないほどの記事をご用意しているほか、日々新しい情報が更新されていますので、ちょっとした空き時間を有意義に過ごすのに最適なWEBマガジンなのです。

    ▲ページトップ