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強い苦味にも意味がある!?ゴーヤの栄養と効果

2018-10-06

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夏の家庭菜園でもおなじみのゴーヤは、別名ニガウリとも呼ばれ、強い苦味が特長です。
ゴーヤの苦味は、胃を刺激する働きがあり、夏に起こりやすい食欲不振に効果があるといわれています。その一方で、苦味が強すぎると食べにくいため、下処理をしてから調理します。では、ゴーヤの栄養を効果的に摂るには、どのようにしたらよいのでしょうか?

ここでは、ゴーヤに含まれる栄養と調理のコツについてご紹介しましょう。

ゴーヤの基本情報

ゴーヤは、熱帯アジア原産の1年草です。日本では、沖縄や九州南部の温暖な地域で作られていましたが、現在では本州でも作られています。古くは、沖縄や九州南部の野菜として地元で親しまれていましたが、1990年代に全国に広がり、食べられるようになりました。旬の時期は7~10月で、夏のイメージが強い野菜です。

■選び方と保存方法
太さがあり、色鮮やかなものが新鮮です。表面には、イボが多数付いていますが、イボが潰れていないものを選びましょう。ゴーヤは、収穫後も熟成し、緑色の実が黄色くなっていきます。新鮮なうちに食べ切るには、2日以内を目安にするとよいでしょう。食べるまでに3日以上かかる場合は、ゴーヤを縦半分に切り、スプーンでワタと種を取り出し、ラップで包んで冷蔵庫で保存します。これは、ワタや種から傷みやすいからで、取り除くことで日持ちしますよ。冷蔵庫で保存した場合は、1週間以内に食べ切りたいものです。

冷凍保存をすることもできます。冷凍するには、縦半分にきってワタと種を取り除き、薄くスライスして、チャック付き保存袋へ入れましょう。保存期間は、約1カ月です。調理するときは、冷凍のまま火に掛け、炒め物や煮物にします。

ゴーヤに含まれる栄養

次に、ゴーヤに含まれる栄養成分を見ていきましょう。ゴーヤは、ビタミンC、β-カロテン、食物繊維などを含みます。水分は90%以上で、夏の水分補給にもピッタリです。100g中の主な栄養成分は以下の通りです。

<ゴーヤの栄養(日本標準食品成分表2015年版より)>
タンパク質:1.0g
・脂質:0.1g
・炭水化物:3.9g
食物繊維:2.6g
・β-カロテン:160μg
・ビタミンC:76mg

ゴーヤの栄養で特長的なのは、ビタミンCの多さです。
ビタミンCを多く含むとよく知られているレモン果汁では100g中50mgであるため、ゴーヤの方が多く含まれていることがわかります。ビタミンCには、抗酸化作用があると知られています。薄着になって紫外線の影響を受けやすい夏は、体がダメージを受けて酸化されやすくなりますので、ビタミンCを多く含むゴーヤを食べると、酸化を予防することができますよ。

緑色が濃いゴーヤは、ピーマンやホウレン草と同じ緑黄色野菜に分類されると思うかもしれません。しかし、含まれているカロテン量は意外に少なく、緑黄色野菜の定義である「原則としてカロテン量600μg以上」に届かないため、淡色野菜に分類されています。

苦味を減少させる下処理

夏の時期の栄養補給に適しているゴーヤですが、苦味が強くて好き嫌いが分かれる野菜でもありますね。ゴーヤの苦味は、モモルデシンという成分で、胃を刺激して、食欲を増進させるといわれています。このことからも、食欲の落ちやすい夏の時期におすすめしたい野菜です。

とはいっても、苦味が強いと食べにくいものですね。そのため、苦味をやわらげるために、下処理をします。下処理には、薄切りにして塩揉みをするか、熱湯で下茹でをする方法があります。苦味成分であるモモルデシンは、水に溶けやすい性質があるため苦味成分が減少するのです。

スーパーでよく見かけるゴーヤは、緑色で同じに見えるかもしれませんが、いくつか品種があります。白色をした白ゴーヤと呼ばれるものもあり、苦味が少ない特長があります。白ゴーヤは、下処理をしないで、そのまま食べられるため、サラダに適しています。もし、見かけたら手に取ってみてはいかがでしょうか。

ゴーヤの栄養を効率良く摂る調理法

ゴーヤに含まれているビタミンCやモモルデシンは、水に溶けやすい性質があるとお伝えしてきました。ゴーヤの栄養を効率良くとるには、水に触れる時間を短くすることがポイントです。しかし、下処理の時間を短くすると、苦味が十分に抜けず、苦味を強く感じることがあります。下処理の時間を短くしてもゴーヤを食べやすくするには、ちょっとしたコツがあるのでご紹介しましょう。

苦味は、食材を油などでコーティングすると感じにくくなります。ゴーヤの料理でよく知られているゴーヤチャンプルーは、油で炒め、溶き卵でもコーティングしているため、苦味が減少して食べやすくなっています。また、砂糖醤油などで煮付けた佃煮など、濃い味付けにすると、苦味を感じにくくなるのでおすすめです。

まとめ

ゴーヤには、レモン果汁よりもビタミンCが多く含まれています。ビタミンCは抗酸化作用があり、紫外線のダメージを受けやすい夏の時期に摂りたい栄養素です。また、苦味成分であるモモルデシンは、胃を刺激して食欲を増進する働きがあります。ビタミンCとモモルデシンは、水に溶けやすい特長があるため、水に触れる時間を短くした調理をすると、ゴーヤの栄養を効率的に摂ることができるでしょう。

監修:はせがわじゅん
子どものころから食への探求心が強く、管理栄養士の道へ。
食にまつわる歴史や、豆知識を調べることが趣味です。素材の味を活かした料理や、簡単で手軽にできるレシピが得意。

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