睡眠

不眠症は治る?原因と主な治療法

2018-10-07

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不眠症とは、日本睡眠学会が提唱している定義として、「夜間、中々入眠できず、寝付くのに2時間以上かかる入眠障害。一旦眠り付いても夜中に目覚めやすく、2回以上目が覚める中間覚醒、朝起きた時にぐっすり眠った感じの得られない熟眠障害、朝普段よりも2時間以上早く目が覚めてしまう早朝覚醒などの訴えのどれかがあること。」としています。

さらに、「このような不眠の訴えがしばらく見られ、かつ少なくとも1か月間は持続する。不眠のため自らが苦痛を感じるか、社会生活または職業的機能が妨げられることなどのすべてを満たす。」と提唱しています。

不眠症の定義を見ると、日常生活に支障を及ぼす苦痛を感じる病気として捉えることができます。この定義を満たす症状が見られる場合、専門医による治療を受けることが望ましいと言えますが、「この定義程の症状ではないけど、数種類当てはまる症状がある」という方も沢山いるのではないでしょうか。

今回は、不眠症の定義を満たすほどではないが、眠れず辛い思いをしている場合、その原因として考えられるものと、対処法、もし専門医の診察を受けるとした場合、スムーズに診察・治療を進めるための方法についてお話していきたいと思います。

不眠と感じる症状が続いている原因は?

「不眠」と感じる症状が続いている場合、どのような原因が考えられるのか。原因は多種多様にあります。以下に原因となり得るものを挙げていきます。

・加齢によるもの
・シフト勤務や夜更かしによるサーカディアン・リズムの乱れ
・強いストレス
・睡眠環境が悪い(音、光など睡眠を妨げる要因となるものが常にある)
・身体活動量(多すぎても少なすぎても不眠の要因となり得る)
・嗜好品(カフェイン、飲酒、喫煙など)の過剰摂取
・痛み、かゆみ
・病気(不眠を誘発してしまうもの。風邪でも咳、鼻水などの症状が不眠の要因となる)

不眠を誘発する原因として多いものを上記に挙げました。中には、実際は眠っているが、入眠までにかかる時間を大幅に多く見積もってしまう睡眠状態の誤解により、「眠れていない」と感じてしまうといった事例もあります。

加齢による睡眠時間の変化は、人間の生理的な変化によるものであるため、避けようがありませんが、夜間帯にできるだけ睡眠がとれるよう日中の生活を整えていくことが大切になります。睡眠の質は年齢とともに低下していくと言われており、「以前はもっと眠れていたのに」と感じることがあるかもしれません。不眠を感じる原因には、異常ではない加齢も含まれていることを押さえておくとよいでしょう。

不眠を感じた時の対処方法

不眠症に似ている症状を感じたら、上記までに挙げた原因に当てはまるものがないかを考え、確認してみましょう。割と当てはまるものが多いと思われます。不眠の対処方法は、まず原因として考えられるものを取り除いていくことから始めます。怪我や病気の場合は、その治療を進めていくことで不眠の症状が改善される可能性があります。

加齢や日常生活が原因となっている場合、できるだけ夜間帯に眠れるよう生活を整えていくことが大切になります。しかし、夜勤があるシフト勤務などをしている場合は、夜間の睡眠時間確保は難しいものがあります。こういったケースの場合、夜勤が終わって朝に帰宅したとすると、長時間の過眠を避け、夜にまとまった睡眠がとれるように生活の工夫をしていくとよいでしょう。

睡眠環境の問題も、自身では改善できない場合があるかもしれません。隣人トラブルなどをよくメディアで見かけます。こういったケースもなかなか改善は難しいものがあります。隣人トラブルは睡眠環境を悪くするだけでなく、強いストレスもかかる訳ですから、さらに不眠の症状を強く感じてしまう可能性があります。できるだけ早く、トラブルが解決できるようにあらゆる行動をしたいですね。

もし専門医の診察を受けるとしたら?押さえておきたいポイント

不眠の症状は辛いものがあります。長く続くとその苦痛はさらに強くなると考えてもよいでしょう。できるだけ早く受診して治療を受けたいと思われるでしょうが、睡眠外来や精神科医の診察を受けるためには、新規で受診する場合、事前の診察予約をする必要があります。しかも診察予約を入れてから、診察を受けるには早くても1か月以上の期間がかかる場合が多いです。中には「新規の患者は受け入れをしていない」と診察を断られる場合もあります。この背景には、年々患者が増えてきていることや、専門外来が少ないことが挙げられます。

新規の場合、既往歴(現在までに罹った、罹っている病気)と日常生活や睡眠環境聴取の他に、必要に応じて心理検査、睡眠時無呼吸検査、画像診断などが行われるケースがあります。そうすると、すべての検査結果が揃ってから治療開始となるため、さらにまた期間がかかることになります。できるだけ早くに治療を始められるよう、日常生活を詳しく書いたノートなどを用意しておくとよいでしょう。日中の活動時間や夜間の睡眠・覚醒時間は治療を進める上で重要な情報となります。これがあるだけで、早期に治療を始めることができる場合があります。

まとめ

不眠を感じる原因、対処方法、診察を受ける場合に押さえておきたいポイントについてお話してきました。
まずは原因を確認し、対処することから始めてみて、それでも不眠を感じるのであれば専門の外来を受診しましょう。専門外来を受診するには新規の場合、予約から診察を受けられるまで長い期間がかかること、必要に応じて検査が追加されるため、治療を始めるまでにさらに時間がかかる可能性があることを押さえておき、できるだけ早くに治療が始められるよう活動と睡眠時間をノートなどに書いてまとめたものを用意しておくとよいでしょう。

監修:mikkumikupapa
ライセンス:看護師免許(正看護師)
勤務:行政看護師(乳幼児施設)
専門及び経験分野:
小児
脳外科、循環器内科外科、呼吸器内科、てんかん、先天性疾患、指定難病、小児がん、児童精神疾患及び発達障害、強度行動障害など。
成人
呼吸器内科、耳鼻科、消化器内科、婦人科、整形外科、救急搬送傷病者の救命治療処置など。

自己紹介:男性看護師として、病棟勤務の経験は15年。専門は小児科領域。特に発達障害を抱える子供が二次的障害を引き起こし、入院治療が必要となってしまったケースへの治療と看護について経験と学びを深めてきました。現在はその経験を活かし、乳幼児に関わる行政看護師として勤務しています。保育園を兼ねた職場であり、日々元気な乳幼児と関わりながら、保護者へ流行りの感染症や予防方法、成長発達に関わることなど多岐に渡る相談を受けています。自身も3姉妹の父であり、1日中元気な子供に囲まれた生活を送っています。

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