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太ももの筋肉の種類とトレーニングの方法

2018-10-08

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はじめに

太ももの筋肉は、立ち座りや階段の昇り降りといった日常生活でも、走ったり跳んだりといったスポーツ競技でも使われる非常に重要な筋肉です。
運動する機会の多い子どもや若者はあまり意識することはないかもしれませんが、運動不足になると最も筋力の低下を感じたり、その筋力低下によって日常生活に支障をきたす部位でもあります。

そこで今回は、太ももの筋肉についてその重要性と鍛え方をご紹介します。

太ももの筋肉の種類

太ももの筋肉についてご紹介します。

■大腿四頭筋
太ももの前面を覆う大きな筋肉で、大腿直筋、外側広筋、内側広筋、中間広筋の4つの筋から構成されます。
大腿直筋は骨盤の骨である腸骨前面にある下前腸骨棘という突起部から始まり下降し、膝蓋骨(お皿の骨)を介して脛骨(すねの骨)の近位にある脛骨粗面という部位に停止します。
股関節と膝関節の二つの関節をまたいでいるため、股関節を屈曲する(曲げる)作用と膝関節を伸展する(伸ばす)作用の二つに働きます。
外側広筋は大腿骨の外側、内側広筋は大腿骨の内側、中間広筋は大腿骨の前面で大腿直筋の深層から始まり膝蓋骨に向かうところで大腿直筋と合わさり、一つの腱になって脛骨粗面に停止します。
これらの3つの筋肉は膝関節のみをまたいでいるため、膝関節の伸展のみに作用します。

■ハムストリングス
太ももの後面を覆う大きな筋肉で、大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋の3つの筋から構成されます。
大腿後面外側にあるのが大腿二頭筋で、坐骨結節(座ったときにお尻の真下で触れる骨)から始まる長頭と大腿骨後面から始まる短頭が下降して合わさり、腓骨頭(下腿の外側にある骨の近位端)に付きます。
大腿後面内側にあるのが半腱様筋とその深層にある半膜様筋でどちらも坐骨結節から始まり下降して脛骨の内側に付きます。
大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋とも股関節と膝関節をまたいでいるので、股関節の伸展(脚を後ろに引く)作用と膝関節の屈曲(曲げる)作用を持っています。

太ももの筋肉を鍛えるメリット

太ももの筋肉を鍛えることのメリットをご説明します。

■走力、跳躍力アップ
走るという動作を効率よく行うためには、下半身の筋肉を中心に全身の様々な筋肉や関節を連動させることが必要になります。
その中でも太ももやお尻の筋肉は地面を蹴って身体を前に運ぶために大きな役割をしています。
特に短距離走においては、太ももの筋力が走力に大きく影響します。
また、同じように地面を蹴るという点において跳躍力についても太ももの筋力が大きく影響しますので、高跳びなどの陸上競技、バレーボールやバスケットボールなど跳躍力を必要とする競技では太ももの筋力が競技力に大きく関与します。

■転倒予防
太ももの筋肉の中でも大腿四頭筋は抗重力筋として大きな役割をしています。
バランスを崩したりして転倒しそうになったとき、太ももの筋力がしっかりしていると重力に逆らって踏ん張る力が発揮されるため、転倒を防ぐことができます。
高齢になって立ったり座ったりが難しくなっている方も、太ももの筋力低下が原因となっている場合が多いです。
よって高齢の方は積極的に太ももの筋肉を鍛えることをおすすめします。

■変形性膝関節症の予防
膝関節や股関節など下半身の関節は立っているだけで体重を支えているため、関節には大きな圧迫力がかかります。
それが長年続くことにより関節が変形して痛みや可動域制限を伴う疾患を「変形性関節症」と言います。
膝関節も変形性関節症になりやすい関節の一つですが、それを予防するために重要になるのが関節周囲の筋肉です。
関節の周りの筋肉が収縮すると関節を安定させたり支えてくれるため、筋力がしっかりしている方は筋力が弱い方に比べて変形性関節症になりにくくなります。

太ももの筋肉のトレーニング方法

太ももの筋肉をトレーニングする方法をご紹介します。

■レッグエクステンション
膝関節の伸展に対する抵抗運動で大腿四頭筋を鍛えることができます。
専用のトレーニング機器を使用して行うほかトレーニング用のチューブを負荷にして行うこともできます。

1. レッグエクステンション専用の機器に座り、足あてが下腿の遠位前面にあたるように調整します。トレーニングチューブを使用する場合は膝から下を下ろしても足が床につかないような台に腰かけ、8の字にしたトレーニングチューブを台の脚と自分の下腿遠位に引っ掛けます。

2. 背筋を伸ばし、大腿四頭筋に力を入れて膝をゆっくりと伸ばします。

3. 膝を完全に伸ばしきったらゆっくりと力を抜きながら徐々に元の位置に戻します。

10回を1セットとして休憩をはさみながら2〜3セット行います。
膝を完全に伸ばすことのできない負荷は強すぎますので、調整しながら行ってください。
また、トレーニング機器を使用する場合は基本的に両足同時にトレーニングすることになりますが、トレーニングチューブを使用する場合は片脚ずつ行うことになります。

■レッグカール
膝関節の屈曲に対する抵抗運動でハムストリングスを鍛えることができます。
専用のトレーニング機器を使用して行うほかトレーニング用のチューブを負荷にして行うこともできます。

1. レッグカール専用のトレーニング機器にうつ伏せになって乗り、持ち手を持ち、足あてが下腿の遠位後面にあたるように調整します。トレーニングチューブを使用する場合は床にうつ伏せになり、8の字にしたトレーニングチューブを自分の足の延長線上にある固定点と自分の下腿遠位に引っ掛けます。

2. ハムストリングスに力を入れながら膝関節を曲げます。

3. 膝関節が90度程度まで曲げられたらゆっくりと力を抜きながら元の位置に戻します。

4. このときつま先の向きはまっすぐ向けるようにし、極端に外や内を向かないように注意します。

10回を1セットとして休憩をはさみながら2〜3セット行います。
膝を90度程度まで曲げることのできない負荷は強すぎますので、調整しながら行ってください。
また、トレーニング機器を使用する場合は基本的に両足同時にトレーニングすることになりますが、トレーニングチューブを使用する場合は片脚ずつ行うことになります。

■レッグプレス
膝関節の伸展とともに股関節の伸展を伴うトレーニングなので、大腿四頭筋だけでなくハムストリングスや大殿筋も同時に鍛えることができます。
これらの筋肉を協調して働かせる練習を行うので、跳躍や短距離走、重量物持ち上げといった膝関節と股関節を同時に伸展させる動作に直結させることができます。

1.レッグプレス専用のトレーニング機器に座り、足は骨盤の幅に平行に開いて足置きに置きます。

2.背筋を伸ばして背中は背もたれにつけ、膝関節と股関節を同時に伸ばします。

3.膝関節が伸び切ったらゆっくりと曲げ、元の位置に戻します。

10回を1セットとして休憩をはさみながら2〜3セット行います。
膝を完全に伸ばすことのできない負荷は強すぎますので、調整しながら行ってください。

■スクワット
自重やそれに加えてバーベルなどの重量物を負荷とするトレーニングです。
膝関節や股関節の動かし方はレッグプレスと同じになりますが、上半身もフリーな状態になっていますのでレッグプレスで使う下半身の筋肉に加えて腹筋や背筋といった体幹を安定させる力も必要になります。
跳躍や人との接触がある陸上スポーツにおいては実践的な動きにもなる重要なトレーニングです。

1.足を骨盤の幅に広げ、両足はつま先が進行方向を向くかやや外向きにします。手は身体の横に自然に置いておくか、頭の後ろに組む、もしくは腰の後ろで組むようにします。バーベルなどの負荷を使用する場合には肩の上に置くことになるので、手はバーベルの持ち手をしっかりと持ちます。

2.しっかりと背筋を伸ばしてゆっくりと股関節、膝関節を曲げて重心を落としていきます。

3.太ももが床と平行になる程度まで重心が下がったら、ゆっくりと開始肢位まで戻ります。

10回を1セットとして休憩をはさみながら2〜3セット行いますが、筋力アップの目的によっては、1〜2回しか行えないような負荷をかける場合もありますので、専門家と相談しながら行って下さい。
フォームが崩れる場合は負荷が大きすぎ、腰痛や膝の痛みなどケガの原因にもなりますので調整しながら自分に適した負荷をかけるようにしてください。

おわりに

今回は、太ももの筋肉の鍛え方をご紹介するとともに太ももの筋力をアップさせることの効果をご説明しました。
スポーツ競技を行う方も行わない方も太ももの筋肉を鍛えることのメリットは十分にありますので、ご自身が不十分だと感じる方は是非行ってみてください。
ただし、どのトレーニングもポイントを間違えるとケガにつながってしまいますので、トレーニングに慣れていない方は専門家の指導を受けてから始めていただければと思います。

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