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加熱してもビタミンCが失われにくい!ジャガイモの栄養

2018-10-10

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肉じゃが、コロッケ、フライドポテト、カレーなど、いろいろな料理に欠かせないジャガイモ。ジャガイモには、ビタミンCが多く含まれています。水に溶けやすく、不安定なビタミンCは、調理によって失われやすいのですが、ジャガイモのビタミンCは、ほかの野菜とは違う特長があるのです。

今回は、ジャガイモの栄養についてお伝えしていきましょう。

ジャガイモの基本情報

ジャガイモは、炭水化物を多く含む野菜です。加熱調理をして食べるほかに、でんぷん質を粉にして片栗粉などに利用されています。原産地は、南アメリカのアンデス山脈中南部。5世紀のころから栽培され、原産地付近では主食として食べられていました。その後、コロンブスアメリカにたどりついた頃、ヨーロッパに渡ります。

日本には16世紀頃、インドネシアから伝わりました。当時のインドネシアを「ジャガトラ」と呼んでいたため、ジャガトラから伝わったイモ、すなわち「ジャガトライモ」と呼ばれていたのだとか。その後、ジャガトライモを短く略して「ジャガイモ」に変化しました。ジャガイモの名前の由来はさまざまありますが、インドネシアの国名からつけられた説が有力だといわれています。

日本で本格的に栽培されたのは明治以降のこと。北海道の開拓が行なわれていた時期に、アメリカから多くの品種が輸入され、栽培が始まったそうです。現在でも、ジャガイモの主要産地は北海道。北海道のお土産品に、ジャガイモを使ったお菓子が多いのも納得ですね。ジャガイモは栽培がしやすいため、北海道だけでなく全国でも作られています。

ジャガイモの選び方と保存方法

スーパーで1年中見かけるジャガイモですが、どのような基準で選んでいますか?ここでは、ジャガイモの選び方をおさらいしてみましょう。

皮に張りがあって薄く、形がふっくらとしているものが良品です。皮にシワや傷があり、デコボコが多いものは避けましょう。日に当ると、皮の下が緑色になります。緑色になった部分には、ジャガイモの芽と同じ毒性のあるソラニンが含まれていますので避けましょう。

保存していて気が付くと、芽が出ていたことがあるかもしれません。ジャガイモは芽が出ると、でんぷん質が減少するなどの品質の劣化がおこります。そのため、芽が出ないように保存するのがGood。日光が当たり、気温が10〜20℃くらいになると、芽が出る最適な条件になります。それを防ぐために、紙袋や新聞紙に包んで涼しい場所へ置きます。

夏の気温が高くなる時期は、冷蔵庫へ入れるのがおすすめです。ジャガイモは、収穫後の2〜3カ月は、発芽に適した環境に置いていても芽が出ません。しかし、購入したジャガイモが収穫後から何日経っているのか分かりませんね。長持ちさせるためには、芽が出にくい環境で保存しましょう。

ジャガイモのビタミンCは失われにくい

ビタミンCを多く含むジャガイモは、畑のリンゴとも呼ばれています。ビタミンCは水に溶けやすく、加熱で失われやすい性質がありますが、ジャガイモに含まれるビタミンCは失われにくいことが分かっています。

■ビタミンCの残存率を調べた実験
ビタミンCは不安定なビタミンで、調理や保存の過程でどのくらい失われるか、さまざまな研究が行なわれています。たとえば、ホウレン草を茹でてビタミンCの残存率を調べた実験があります。茹でる前と、5分茹でたあとを比べると、茹でたあとは40%のビタミンCしか残っていませんでした。ビタミンCの性質の通り、失われやすいことが分かります。では、ジャガイモではどうでしょうか。ジャガイモの生のままと、丸ごと40分蒸したあとのビタミンC量を比べると、40分蒸したあとでも約70%のビタミンCが残った結果となりました。

茹でると蒸すの加熱の方法に違いはありますが、不安定なビタミンCが、ジャガイモでは残りやすいと分かる実験結果です。なぜ、ジャガイモのビタミンCは失われにくいのか。それには、多く含まれるでんぷん質が関係しているといわれています。ジャガイモに含まれるビタミンCはでんぷん質に囲まれているため、加熱しても影響が少ないのだとか。

■ビタミンCの特長
ビタミンCは、体の中でコラーゲンを作る原料や、骨の形成と鉄の吸収を促進する働きがあります。コラーゲンは、美容の分野でもよく耳にしますね。細胞同士をつなぎ合わせる働きがあり、皮膚や粘膜を健康に保ってくれるのです。

成人におけるビタミンCの目標摂取量は、1日100mg。野菜や果物に多く含まれている栄養のため、不足しにくいビタミンです。その一方で、調理過程で失われている場合もあるため、できるだけ損失を少なくして、効率よく摂りたい栄養でもあります。野菜の種類によっては、そのまま食べたり、加熱して食べたり、いろいろな食べ方がありますが、ジャガイモを生のまま食べることはほとんどありません。加熱が前提の調理過程で、ビタミンCの損失が少ないのは効率的ですね。

冷凍保存は避けて

たくさん買い過ぎた野菜を冷凍保存したことはありませんか?野菜を冷凍保存すると、解凍することなく、そのまま調理できるため便利です。その一方で、冷凍に向かない野菜もあります。ジャガイモもその1つです。

ジャガイモは冷凍をすると細胞が壊れます。その後、調理をしても中がスカスカした食感に仕上がります。元の食感とは程遠くなるため、生での冷凍は避けましょう。しかし、ジャガイモを茹でて潰したマッシュポテトの状態なら、食感は変わりません。マッシュポテトをチャック付き保存袋へ入れて冷凍し、使うときは加熱します。コロッケの種やスープなどに利用できますよ。たくさん買ったジャガイモから芽が出てしまいそうなら、マッシュポテトにして冷凍がおすすめです。

まとめ

ビタミンCを多く含むジャガイモは、加熱調理をして食べる野菜です。ほかの野菜であれば、加熱調理するとビタミンCが失われやすいのですが、ジャガイモは残存率が高いことが分かっています。
これは、ジャガイモに含まれるビタミンCがでんぷん質に囲まれているから。食材に含まれている栄養の特徴を知ると、効率良く摂取するコツも見えてくることでしょう。

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