栄養素

季節で変わる!?トマトの栄養量の変化。効果的に摂れる時期

2018-10-11

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スーパーには、全国各地や海外から集まった野菜が並び、1年中見かける野菜もたくさんありますね。トマトは、その中の1つです。しかし、見た目は同じでも、含まれる栄養量は1年で変化しています。

ここでは、トマトの栄養量の変化と、効果的に摂れる時期ついてお伝えしていきましょう。

「旬の野菜を食べよう」の意味

野菜は、収穫すると鮮度が落ちていきます。葉物野菜や果実野菜は、しおれたり、乾燥したりして、とくに鮮度が落ちたことがわかりやすいですね。
鮮度が落ちやすいため、昔は地元で収穫された野菜をよく食べてきましたが、物流技術が進み、鮮度が落ちる前に全国の野菜が届くようになりました。
また、栽培技術も進み、ハウス栽培などで季節を問わずに食べられる野菜もあります。手に入る野菜が増えたことで、食卓が豊かになりましたが、季節感が薄れてきた面もあります。一方で、現在でも「旬の野菜を食べよう」といわれ、地元で栽培されたものを食べる地産地消も大切にされていますね。
これには、野菜に含まれる栄養量も関係しているのです。

トマトに含まれる栄養成分は?

季節の栄養量をお伝えしていく前に、トマトに含まれる栄養成分を確認しましょう。トマトは、水分を多く含む野菜です。大玉のトマトは94%、ミニトマトは91%の水分が含まれています。そのほかには、ビタミンや微量のミネラルが含まれています。ビタミンでは、β-カロテンとビタミンCが多く含まれて、含有量は以下の通りです。

・大玉トマト:β-カロテン540μg、ビタミンC15mg
・ミニトマト:β-カロテン960μg、ビタミンC32mg
<日本標準食品成分表2015年版(七訂)より>

トマトはサラダなどにして生でも食べられますし、炒め物やスープなど加熱して食べることもできます。幅広い料理に使われ、食卓に上がる頻度の高い野菜ですね。カボチャやブロッコリーと比べると、トマトのβ-カロテンやビタミンCの含有量は少ないのですが、食べる頻度を考えると栄養を手軽に摂れる野菜でもあります。

■β-カロテンの働き
β-カロテンは、体の中に入ると必要な分だけビタミンAに変換されます。ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康を保つビタミンです。目の健康にも関わっています。ニンジンやカボチャなどの緑黄色野菜に多く含まれ、現在の日本では不足しにくいビタミンです。
しかし、海外では不足して欠乏症が発症する場合もあります。また、β-カロテンは脂溶性で、油に溶けやすい性質があり、油と一緒に食べることで、吸収率がアップしますよ。

■ビタミンC
ビタミンCは、コラーゲン合成、骨形成、鉄分の吸収に関わるビタミンです。野菜や果物などに多く含まれています。
現在の日本では、不足しにくいビタミンですが、偏った食事をしていると欠乏症になる恐れもあります。コラーゲンは細胞同士をつなげる働きがあるため、ビタミンCが不足してコラーゲンが作られないと細胞同士が離れてしまいます。そうすると、細胞の隙間から出血する欠乏症の壊血病が知られています。
ビタミンCは水溶性で、水にさらしたりすると溶け出しやすくなります。そのため、ビタミンCを含む野菜を食べるときは、加熱するなどの加工をしないで、そのまま食べると効率良く摂れますよ。

季節によるビタミンの変化

野菜に含まれているビタミン量の変化を調べた研究によると、β-カロテンを含むカロテンや、ビタミンCは季節による変動が大きいとの結果があります。この結果は、野菜に含まれるビタミンが光合成の影響を受けるためなのだとか。季節によって日照量が変化するため、1年でビタミン量の変化が起こるのです。では、ミネラルは変化しないのでしょうか?じつは、ミネラルは、土壌の栄養分に左右されるため、季節による変動は少ないのだそうです。

ビタミン量の1年の変化は、トマトに限らず、ほとんどの野菜でカーブを描き、ピークになる時期があります。このピークになる時期と、昔からいわれている旬の時期が重なるのです。トマトは、6〜9月にピークがあり、一番低いときと高いときを比べると、約1.5〜2倍の差があります。同じ量を食べていても、季節によって摂取している栄養素の量は違うため、旬の時期に食べようといわれるのは、理にかなっているのですね。

保存温度で栄養量が変化

店頭でトマトを購入し、家庭で保存するとき、保存温度によってビタミンCの残存量が変化します。30℃の室温と、5℃の冷蔵庫でそれぞれ3日間保存した場合では、5℃の冷蔵庫で保存したほうが多く残るのだそう。トマトを購入して、すぐに食べない場合は、冷蔵庫の野菜室へ入れたほうが、ビタミンCは残りやすいのでおすすめです。そのほかの野菜の場合は、さまざまな条件で残存量が変化するため、トマトと同様の変化を遂げるとは限りません。

まとめ

トマトのビタミンは、季節によって変化し、旬の時期である6〜9月が最も多いことが分かっています。
野菜を旬の時期に食べるとよいといわれているのは、栄養を効果的に摂れるからでもあるのです。また、購入後の保存温度によってビタミンCの残存量が変化します。
トマトの場合は、5℃の冷蔵庫で保存すると、ビタミンCが多く残りますよ。トマトの栄養を効果的にとるには、季節や保存温度を考慮してみるのがおすすめです。

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