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株購入でお金は増やせる?これから買う人向けポイント解説

2018-10-12

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金融機関に預金していても僅かな利息しか望めないということから、投資を考えることはないでしょうか。
中でも株は、かつてのバブル景気の時には注目され、「財テク」という言葉が流行したことがありました。
今は当時ほど熱狂的なブームはないものの、「株を購入して資産運用を」という面では、環境が整っていると言えるかもしれません。

1.株購入でお金は増やせるのか

「僅かな利息しか望めない預金では将来が不安。何か資産運用のよい方法はないのか」という場合、株の購入という選択肢があります。以前のイメージから「損をするのでは」と思い、なかなか購入に踏み切れないこともありますが、株購入でお金は増やせるのでしょうか。

1-1.株とは

株とは主に営利目的で事業を行う会社などが、事業を行うために必要なお金を会社外部に出資者を募り、出資してもらうことで調達する際に発行する証券です。詳しい内容は「会社法」という法律に明記されています。事業を行うために必要なお金を調達する方法にはこれ以外に会社外部からお金を借りるということもできますが、通常は出資と借り入れを併用して事業に必要なお金を調達することが殆どです。

出資者は出資の金額に応じて、言い換えると保有する株数に応じて会社の経営に関与する権利を持つことになります。会社は出資者の出資で設立されているということで、株主としての権利を行使できるということです。この権利の1つに会社が事業で挙げた利益を配当してもらうことも含まれます。

株というものは、こうした株主としての権利を行使できることを証するもので、証券取引所に上場している会社の株は、誰でも自由に売買することができ、株主である間は配当を貰えたり、株主優待を受けられたりといった特典の他、株主総会の場で経営者に経営に関して自由に質問したり発言することができます。

1-2.儲かる仕組み

株には株価という価値があります。この株価を裏付けるのは基本的には株を発行している会社などの事業体が毎年上げる利益や、保有する財産ということになります。毎年利益が上がっていれば、その一部は配当として株主へ配られ、残りは内部留保などの形で会社の保有する財産となります。会社の保有する財産といっても経営者のものではなく、将来の株主利益のために事業を拡大して安定して成長する目的で、生産設備の新規更新投資に使われたり、成長のために他の事業分野に強い会社を買収するために使われます。

事業活動で利益が継続的に上がっていて、それが毎年増えているのであれば、会社内部にお金があるということ、また今後の成長の期待を含めて株価は上昇します。当初より株価が上昇すれば、株価が上昇した株を売却することで儲けが出ます。これは株を手放す場合に生じる儲けですが、手放さず保有し続ければ配当による儲けを毎年受け取ることができるでしょう。

これとは逆に事業がうまくいかなくなった場合は、株価は下落してしまい、やむを得ず株を手放すとすれば損失が生じてしまいます。事業がうまくいくかどうかで儲けが大きく変わり、場合によっては投資したお金の一部が還ってこない、いわゆる「元本割れ」の危険があるのが株の特徴と言えます。

2.株購入までの流れ

株を買うまでの流れは次のようになります。

1:口座を開く
2:口座にお金を振り込む
3:買いたい株を選ぶ
4:株を買う注文を出す
5:約定(やくじょう)により売買が成立する

最初に行うことは、株を扱っている証券会社などに口座を開くことです。口座開設にあたり、口座開設申込書に必要事項を記入、提出するとともに本人確認などができる資料の送付が求められます。最近はインターネット上で手続き出来るケースが殆どです。口座が開設されたら、手数料や株の取引に必要なお金を口座に入金します。

買いたい銘柄を選び、株を買う数量と価格を内容とする注文を出します。価格に関して売る側との折り合いがつけば約定により売買が成立することになります。買う側の注文の方法には「成り行き注文」と「指し値注文」があり、「成り行き注文」は簡単に言えば「売り値がいくらであっても買う」注文、「指し値注文」は「買う側が希望する価格より売り値が安ければ買う」という条件付きの注文です。「成り行き注文」の場合はすぐに売買が成立すると考えられますが、「指し値注文」はなかなか約定できなかったり、注文が売買の成立に至らず。無効になる場合もあります。

3.株購入で注意したい点

株は値上がりすれば大きな利回りを実現しますが、値下がりすれば元本割れの危険があることはよくご存じかもしれません。日本を代表するような大きな会社の株の場合は、証券取引所に上場する厳しい基準をクリアしているので暴落や暴騰の可能性は低いものの、景気動向が企業業績に影響し、結果として株価に反映されるので、景気の後退局面で短期的に大きく株価が下がり、一時的に含み損を抱える場合があります。

好況時に株価の上げ幅が大きい特徴がある銘柄は、不況時に株価の下げ幅も大きいと考えて良いでしょう。運用利回りのプラスを投資の世界では「リターン」、利回りのマイナスを「リスク」と考える事が一般的ですが、これらは別個ではなくコインの表裏のように一体であるので、こうした銘柄を買うことは避けた方が無難かもしれません。

4.株購入で節税のメリットを活かす

株購入の後、売却により利益が出た場合に気になるのが税金です。この税金に関して優遇を受けられる場合がありますので要チェックです。

4-1.NISA(ニーサ)

株や投資信託で得た売却益には通常、所得税の課税対象となり、税率は復興特別所得税分を上乗せした20.315%となります。税申告に関して、口座を開設する際に一般口座を選択する場合は確定申告が必要になりますが、特定口座を選択する場合は源泉徴収されるので個人で確定申告する手続きを行う必要はありません。

NISAはこうした税金を売却益の一定額の範囲内で非課税にする制度です。NISAはイギリスのISA(Individual Saving Account:個人貯蓄口座)を参考に日本に導入された制度で、Nippon- Individual Saving Accountの頭文字をとっています。NISA対象の投資銘柄や投資信託に関して、個人投資家に毎年配当及び譲渡益を合わせた利益に関し、120万円上限の非課税枠が設定されます。

NISAにはこの他に、未成年者を対象とした「ジュニアNISA」、小口累積投資、積み立て型の一部の投資信託を対象にした「積み立てNISA」があります。

4-2.iDeCo(イデコ)

iDeCoは自分で作る年金制度のことです。60歳になるまで毎月一定金額を積み立て、決められた定期預金、保険や投資信託で運用し、60歳以降に年金か一時金で受け取るというものです。iDeCoを始めると途中でお金の引き出しは出来ませんので注意が必要です。

iDeCoは日本在住の20歳以上60歳未満の方なら原則として始められます。iDeCoを始めると次のような税制上の優遇が受けられるメリットがあります。

・毎月一定金額を積み立てた分は所得控除の対象となり、所得税や住民税が節税できる
・定期預金や投資信託による運用で得た利益には所得税がかからない
・60歳以降に年金か一時金で受け取るお金は「公的年金等控除」「退職所得控除」の対象となる

積み立ては月5000円から始められますが、加入する方の職業などで月々積み立てできる金額に上限がありますので注意が必要です。iDeCoを取り扱っている金融機関、証券会社等は数多くありますので、詳しい内容についてそうした金融機関、証券会社等で確認してみるといいでしょう。

5.まとめ

株と言えば、以前はマネーゲームの主役のように言われ、不労所得の象徴のような扱いであったのかもしれません。その後のバブル崩壊、長引く景気低迷と超低金利時代から株を含めた投資関連の金融商品の数は増え、様々な情報を書籍やインターネットを使って知ることができるようになりました。

また、インターネットやスマートフォンの普及もあって、ミニ株やプチ株といった1単元に満たない株を数千円くらいからスマートフォンの画面をワンタップするだけで気軽に買ったりできるようになったことから、幅広い年齢層で株を含めた投資を始められる環境が整っています。NISAなど投資に関する税制優遇措置を上手に利用する目的で、少しずつ株を購入してみることを考えてもいいのかもしれません。

監修:Asasei

二級FP技能士(番号:F20321015439号)
二十数年間の行政系公務員生活の後、在職中に取得した金融、投資知識をもとに自宅にて執筆活動、相談業務を実施しています。
経済や金融、外国為替などの知識を生かして株式投資やFXなど資産運用を行っています。

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