不動産

歴史ある不動産ほど資産価値?ヨーロッパに見た「資産」の在り方

2018-11-15

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昔ながらの街並みが残るヨーロッパ。市街地を歩くと、昔ながらの建物が綺麗に手入れされながら長く利用されてきていることが分かります。日本でも古民家が珍重されるようになってきた昨今ですが、さすがにヨーロッパの歴史的建築物には圧倒されます。

そんな歴史ある不動産を大切に扱うヨーロッパでは、不動産の「資産価値」についてどのように考えているのかご紹介します。資産に対する考え方を比べてみることで、きっと今後の私たちの生活にヒントを与えてくれることでしょう。

    ヨーロッパは中古住宅主義。歴史があるほど「資産価値が高い」とされる。

    ヨーロッパでは中古住宅が主流です。その理由は2つあります。
    1.新規の建築となると非常に厳しい制限があるから。
    2.中古住宅でも資産価値が高いから。
    詳しくは以下で説明していきたいと思います。

    ●1. 新規の建設は非常に厳しい制限があるから
    ヨーロッパでは、新たに建物を建てるとき非常に厳しい基準が存在します。特に旧市街地では、街並みや景観を壊さないように考えなくてはなりません。このような場所で新規の建築許可を取るには厳しく、少しでも違反しようものなら周辺住民から抗議の声が上がるそうです。

    このような理由から、ヨーロッパでは新築物件を建てるのではなく、すでにある中古物件を利用する傾向にあります。歴史あるものを長く使っていくという考えになるのも当然ですね。

    ●2.中古住宅でも資産価値が高いから
    ヨーロッパでは中古住宅でも資産価値があることは普通です。ヨーロッパにおいて、基本的に住宅に対し定期的なメンテナンスを施し、中古住宅でも資産価値を保つようにしています。「昔からあるものを長く大切に使う」という考え方は資産価値を高める点でも有効であり、空き家問題などを抱える日本にとっては、見習うべき価値観だといえます。ただ、日本でも古民家再生の動きなど、中古住宅の資産価値の見直しの兆しは感じられます。

    資産価値がある不動産を有効活用する「リバースモーゲージ」とは?

    資産価値のある物件を有効活用し、かつ老後の資金不足に対応する制度として「リバースモーゲージ」があります。現在はアメリカで最も発展し、その累計市場規模は24兆円とも言われています。アメリカの場合は政府の金融的保証に支えられたことが、発展した一番の要因です。ただし、この仕組みはもともとはフランスで生まれ、イギリスで流行したことにより、今日の発展に繋がっています。

    リバースモーゲージとは、自宅を担保にお金を借り入れる仕組みのこと。特に高齢者となると金融機関側は融資に慎重になるのは仕方ないかもしれません。しかし老後の生活費や住宅のメンテナンス費用、旅行代や子・孫への援助費用などが必要になってくるのは、日本だけではなくヨーロッパでも同じこと。この費用を捻出するために、自宅を担保にしながら老後に年金を受け取るような感覚でリバースモーゲージが発展したのでした。

    先ほどでも述べたようにヨーロッパでは中古住宅でも資産価値が高いことが多く、市場で数多くの物件が流通しています。このような状況があるからこそ、歴史的にヨーロッパの課題となっていた年金問題に対して、不動産を活用するというアイディアが生まれ、リバースモーゲージ発祥の起源となったのでしょう。



    日本でも人気?リバースモーゲージの普及が拡大中。

    我が国でも同様なリバースモーゲージを利用できることを知っていますか?銀行などの金融機関でも広がりをみせ、今日では数多くの金融機関でリバースモーゲージを利用できます。

    ここ日本においても、まとまった資産は自宅だけ、というのはよく聞く話です。しかし、豊かな老後を送るための資金を作りたいと思っていても、自宅を売却してしまうと住むところに困ってしまいますよね?何よりも老後は愛着のある自宅や住み慣れた土地に住み続けたいと願う人がほとんどです。その点リバースモーゲージは、自宅に住みながらお金を受け取ることができるので、自宅を手放す心配がないのが最も大きな特長です。

    さらに借入金はご利用者がご存命中に完済する必要はなく、ご利用者がお亡くなりになった後で、保険金、預貯金や自宅の売却益の一部を活用することで完済されます。昨今では、親とは別居で、別の土地にマイホームを構えてしまうケースが多いですよね?親の住んでいた不動産を相続しても空き家にしてしまう場合も多く見られます。不動産の相続に見通しが立たないくらいなら、リバースモーゲージを利用することで、元気に豊かにセカンドライフをエンジョイしようと考えるのは賢い選択かもしれませんね。

    再評価されている日本の古民家。文化資産としての住まいとは。

    ヨーロッパは中古住宅先進国です。中古住宅の流通市場は活発で、定期的にメンテナンスを入れることで歴史ある不動産でも資産価値を保っています。このような状況から自宅を担保にしてお金をうけとれるリバースモーゲージが生まれました。

    しかし、リバースモーゲージは今、空き家問題に悩む日本でも話題のサービスとなっています。実際、古民家が立ち並ぶ飛騨高山は、今や外国人観光客で常に賑わい、日本のライフスタイルが文化資産として世界に認められ始めています。定期的な修繕により住み慣れた自宅を空き家にしないことで、日本の住まいを資産として考え直す岐路に立っているのかもしれません。

    観光立国を目指す日本。住宅への考え方も徐々に変わり始めているようです。古民家レストランなどは、外国人のみならず、日本の若い人たちにも人気ですし、飛騨高山だけではなく、古い建物、街並みを、地域活性化の起爆剤にしているところもたくさん出てきています。

    リバースモーゲージのような新しいサービスが、「古き良き日本」を文化資産に変え、日本を訪れる外国人観光客を楽しませ、ひいては若い人たちの心も豊かにしていくのかもしれません。愛する自宅が、より長く、多くの人に愛される。ヨーロッパにおける不動産資産の在り方は、今やここ日本においても求められているのかもしれません。

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