皮も活用!玉ねぎに含まれる栄養と効果

2018-10-27

関連キーワード

1年中流通している玉ねぎは、煮物・スープ・炒め物・サラダなど、さまざまな料理に使われる万能野菜です。
実だけでなく、皮も余すことなく利用できます。淡色野菜で、主な栄養素は多くはありません。その一方で、体の中で効果的に働く成分が期待されています。

今回は、玉ねぎに含まれる栄養についてご紹介しましょう。

玉ねぎの基本情報

玉ねぎは、和食・中華・洋食など各国の料理に使われています。そんな万能野菜でありながら、世界中に広まった歴史は浅いです。原産地は中央アジアで、エジプトやヨーロッパには紀元前に伝わりました。アメリカには17世紀、中国には19世紀、日本には明治以降に持ち込まれたといわれています。日本で本格的な栽培が始まったのは、北海道と関西です。

大きく辛味と甘味の2つの品種に分けられ、皮や大きさにより黄玉ネギ、赤玉ねぎなどに分かれます。日本で主に流通しているのは、貯蔵性の高い辛味品種の黄玉ねぎです。収穫された玉ねぎは、約1カ月風にあてて乾燥させると、日持ちが良くなります。

春には、辛味の少ない新玉ねぎが出回ります。これは、黄玉ねぎや白玉ねぎを早めに収穫し、乾燥させずに出荷したもので、皮が薄くてみずみずしさがあります。辛味も少ないため、薄切りにしてサラダにするのがおすすめです。水分が多いため、通常の玉ねぎよりも保存期間は短くなります。

選び方と保存方法

皮の色が濃く、ツヤのあり、重みのあるものを選びます。芽が出てくる付近から腐りやすいため、実が柔らかくなっているものは避けましょう。また、緑色の芽が出かかっているものは、味が落ちています。

ネットやカゴに入れて風通しの良い場所に置くと、2~3カ月持ちます。新玉ねぎは1週間ほどで食べ切りましょう。冷凍保存するときは、薄切り・みじん切り・クシ形切りなど好みの切り方にして、チャック付き保存袋へ入れます。じっくりと炒めた飴色玉ねぎにしてから冷凍する場合もありますよ。使うときは、解凍をしないで炒め物など加熱調理に利用しましょう。

玉ねぎに含まれる栄養

水分が約90%の玉ネギの栄養成分は、それほど高くありません。しかし、栄養の吸収を助けたり、生活習慣病を予防したりする効果が期待されています。硫化アリルとケセルチンの2つです。

■硫化アリル
玉ねぎを切ると涙が出るのは、辛味成分の硫化アリルが原因です。調理時には、できるだけ避けたい成分ですが、体の中に入ると、消化液の分泌を助け、新陳代謝を促進するといわれています。また、ビタミンB1の吸収をアップさせると期待されている成分です。硫化アリルは水に溶けやすいため、玉ねぎを水にさらすと辛味が消えるのですが、栄養の効果を期待すると、長時間水にさらさない方が良いでしょう。加熱すると甘味成分に変化し、スープやカレーなどに加えるとコクのある味わいになります。

■ケセルチン
玉ねぎのほかに、ブロッコリ-などにも含まれているポリフェノールの1つです。ほかのポリフェノールと同様に、抗酸化作用や抗炎症作用などが期待されています。玉ねぎにはケセルチンがたくさん含まれていますよ。

皮も捨てずに活用

料理の具材として玉ねぎを使う場合には、茶色の皮を剥いて白い実だけを使用します。その一方で、スープのダシに使う場合には、皮付きの玉ネギを使用することもあります。これは、玉ねぎの皮を煮込むことで、色素が溶け出し、黄金色のダシに仕上がるからです。丸のままの玉ねぎでなくても、皮だけをストックしておき、ダシに利用することもできますよ。玉ねぎの皮のほかに、野菜の皮や芯を使って煮込んで作るダシに、ベジブロスがあります。

ベジブロスは、野菜の「ベジタブル」とダシの「ブロス」を組み合わせた言葉です。野菜の皮・種・ヘタ・根・葉・茎などを水に入れて、煮込んで作ります。数種類の野菜を組み合わせることがほとんどですが、玉ねぎの皮だけで作ることもできますよ。普段捨ててしまう部分も、煮込むことで甘味や旨味が染み出るため、余すことなく利用できます。なお、野菜のカサが減り、生ゴミの量も少なくなります。旨味たっぷりのベジブロスは、味噌汁・スープ・カレーなどのダシにピッタリです。

作り方は、水1Lに対して、野菜の切れ端100gが目安です。臭いが気になる場合は、酒小さじ1を入れると良いでしょう。どのような野菜でも利用できますが、紫玉ねぎなどの紫色の野菜を入れると、ダシの色が汚くなるため避けましょう。作ったベジブロスは、煮沸消毒した保存瓶にいれ、1週間以内に使い切ります。さらに長期間保存したい場合には、製氷皿などに入れて冷凍するのもおすすめです。

まとめ

玉ねぎには、辛味成分の硫化アリルやポリフェノールの1つケセルチンが含まれています。
これらは、消化吸収を助け、抗酸化作用などの効果が期待されています。玉ねぎの実をそのまま食べると辛味がありますが、水にさらしたり、加熱したりすると食べやすくなりますよ。皮もダシにして、余すことなくご利用ください。

監修:はせがわじゅん
子どものころから食への探求心が強く、管理栄養士の道へ。
食にまつわる歴史や、豆知識を調べることが趣味です。素材の味を活かした料理や、簡単で手軽にできるレシピが得意。

    キーワード一覧

    ▲ページトップ