関節痛

足の付け根が痛いのは?その原因と対処法

2018-12-17

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はじめに

歩きすぎや運動不足、足を捻ったなど様々なことをきっかけに「足の付け根が痛い」と感じたことのある方はたくさんおられると思います。
原因がなんとなくでもわかっていれば何かしら対処ができるのですが、原因がわからない場合はどうすればよいのか、病院に行った方がよいのかなど悩んでしまいます。
そこで今回は、足の付け根の痛みについてその原因となる疾患や対処法についてご説明したいと思います。

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股関節周囲の構造

足の付け根には「股関節」という関節が存在します。
大腿骨(太ももの骨)の近位部がボール状の「骨頭」になっており、それと骨盤の受け皿のような形になっている「臼蓋」という部分で関節を構成しています。
「蝶番関節」と呼ばれて曲げ伸ばしのみの運動が可能な膝関節に比べて、股関節は前後左右に加え捻りの動きも可能な「球関節」という自由度の高い関節になっています。
また、股関節の周りには大臀筋や腸腰筋などたくさんの筋肉が付着しており、それらの筋肉がバランスを取り合いながら、股関節を支えたり動かしたりしています。

足の付け根が痛い原因は?

足の付け根に痛みを伴う主な疾患をご紹介します。

■変形性股関節症
変形性股関節症は、股関節を構成する臼蓋や骨頭が摩耗して変形したり、関節同士がぶつかり合って炎症を起こしてしまう疾患です。
加齢や日頃の積み重ねによる股関節への負荷が主な原因ですが、肥満により股関節に対する負荷が強すぎること、運動不足により股関節を支える筋力が不足していること、スポーツ競技によるオーバーユース(使いすぎ)もその変形を進行させる原因となります。

■大腿骨頸部骨折
高齢者に非常に多い骨折で、転倒して大腿骨の近位部を地面などに打ち付けることによって起こります。
痛みが強く歩くことができないことがほとんどで、骨折部位によって、早急に手術を行わなければならない場合が多くあります。

■大腿骨頭壊死
大腿骨頭がなんらかの理由で血流障害に陥ってしまい、壊死する疾患です。
ステロイド薬を多量に使用している方、日常的に多量の飲酒をしている方に多い傾向がありますが、そうでない方にも発生する可能性はあり、直接的な原因ははっきりしていません。
骨頭が壊死した段階では痛みを伴わず、病変に気づかないことが多いですが、壊死した状態で歩行など行っているうちに骨頭が潰れてしまい、その際に激痛が起こって気づくことが多いようです。

■股関節脱臼
大腿骨の骨頭が臼蓋から外れたり、外れかけた(亜脱臼)状態で、そうなると痛みが強く歩くことや股関節を動かすことができなくなります。
先天的な骨の形成不全で起こる股関節脱臼が一般的ですが、後天的なものでは事故や外傷など強い外力が加わって脱臼することがあります。
早急に整復して関節の状態を元に戻さなければ、後々大腿骨頭壊死になってしまう可能性がありますので、適切な処置が必要になります。

■腰椎椎間板ヘルニア/腰部脊柱管狭窄症
足の付け根に痛みを覚えるものには、直接股関節やその周囲の組織に問題がない場合もあります。
腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症は腰部の疾患ですが、腰部から出て下肢に続く神経を圧迫することで鼠径部や臀部など足の付け根に痛みや痺れを伴うことがあります。
その場合、腰部に対して適切な治療を行わなければ足の付け根の痛みも改善しません。

■鼠経ヘルニア
本来、内臓は腹膜や腹筋群の深層にありますが、腹筋や腹膜が弱くなっている部分があるとそこから腸などの内臓が皮膚上から触れられるところまで押し出されてくることがあります。
これが鼠径部(足の付け根前面)で起こることがあり、これを「鼠経ヘルニア」と言います。
最初は皮膚上にできる膨隆だけが問題であり、指で押すと元に戻ることもありますが、放っておくと痛みがでてきたり、指で押しても元に戻らなくなることがあります。

■関節リウマチ
関節リウマチは自己免疫疾患で、自分自身の免疫が自分の組織を破壊してしまう疾患です。
手指や手首、足首といった手足の末端に生じることが多いですが、股関節にも生じることがあります。
関節の痛みや腫れに加えて関節リウマチの特徴として、朝起きたてに関節がこわばったり、発熱、食欲不振などの全身症状がでることがあります。

■その他筋肉の損傷
歩きすぎやスポーツ競技でのオーバーユース、筋力のアンバランスなどにより股関節周囲の一部の筋肉に過度の負担がかかると筋肉を損傷したり、筋肉のコリによる痛みを伴うことがあります。
特に多いものとして股関節前面の腸腰筋、大腿直筋近位部また股関節外側から後面にかけての臀筋群(大臀筋や中臀筋)などがあります。

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足の付け根の痛みの対処法と予防法

足の付け根に痛みを感じたときどのように対処すればよいのか、またどうすればそれらの痛みを予防することができるのかをご説明します。

■消炎処置
痛みの原因が炎症である場合、消炎処置を行うことで痛みが緩和することがあります。
具体的には、歩行や運動などの負担を減らしできるだけ安静を保つ、氷で患部を冷やすアイシング、湿布や消炎鎮痛剤などの薬を使用するといった方法があります。
消炎鎮痛剤の服用の場合、対症療法として痛みを緩和しているだけで痛みの原因の除去にはなっていない場合もありますので、長期化しないように注意が必要です。

■温熱療法やマッサージ
筋肉のコリによるものや筋損傷からある程度時間が経過して慢性期に入っているもの、神経由来の痛みなどは温熱療法やマッサージによる筋肉の緊張緩和を行うことで痛みが和らぐことがあります。
温熱療法は入浴やホットパックなどで患部を温めることで血流を良くしたり、周囲の組織を柔らかくするものです。
マッサージにも筋肉をほぐすだけでなく、それに伴い周囲の循環がよくなる効果もあります。

■病院受診
変形性股関節症、大腿骨頸部骨折、股関節脱臼、大腿骨頭壊死といったものは病院で股関節のレントゲンを撮らなければ特定ができません。
また、それ以外の疾患についても血液検査やエコーなど専門的な検査を行う必要があり、今回あげた疾患はどれも病院で適切な治療を受ける必要のあるものばかりです。
上で述べたような対処を行っても症状が改善しない場合は早めに病院を受診する必要があります。

■足の付け根の痛みを予防するためには?
足の付け根に痛みを伴う疾患の原因はさまざまですが、予防するために日頃から気を付けることのできることはいくつかあります。
一つ目は肥満を予防することです。
肥満になると、股関節だけでなく全身の関節全てにかかる重さが大きくなり、負担が増してしまいます。
二つ目は適度な運動を心がけ、筋力を維持することです。
関節の周りにはたくさんの筋肉があり、それらの働きで関節にかかる負荷を支えています。
運動不足になり筋力が低下すると、関節に対する負荷が大きくなってしまいます。
三つ目は規則正しくバランスの良い食生活を心がけることです。
カルシウムがしっかりと摂れていることで骨が丈夫になり、骨に関わるケガや疾患を防ぐことができます。
また、たんぱく質やビタミン、ミネラルをしっかり摂ることも良質な筋肉を育てるために大切です。
逆に偏った食生活や多量の飲酒習慣などは、さまざまな疾患のリスクを増やすことになってしまうのでできるだけ避けるようにしましょう。

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おわりに

今回は、足の付け根の痛みについてその原因や対処法および予防法をご紹介しました。
日常生活にさほど支障をきたさない程度の軽い痛みであれば、今回ご紹介した対処法を行って様子を見てもらえればと思いますが、改善が見られないにも関わらず長期間放置してしまうと状態が悪化してしまう場合もあります。
痛みの原因を含めご自身の状態がはっきりしない場合は、必ず整形外科などの病院を受診してみるようにしてください。

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