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下半身を効率よく鍛える!おさえておきたい筋トレ4選

2019-02-14

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全身には下半身、体幹部、上半身とそれぞれたくさんの筋肉があり、一つひとつの筋肉に対してもトレーニング方法は複数あります。
しかし、それらのトレーニング全てを常に行うことは不可能であり、限られた時間と場所の中でできる限り効率よくバランスよく筋力をつけるためにはどうすればよいか悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

そこで今回は、下半身を効率よく鍛えるためにおさえておきたい筋力トレーニングをご紹介します。

下半身の主な筋肉

まずは、下半身にある主な筋肉をご紹介します。

■大殿筋
お尻の膨らみを作る最も大きな筋肉です。
股関節の伸展(股関節を後ろに引く動き)と外旋(外側に捻る動き)に作用するため、立ち上がりや歩行など移動機能に大きく関与します。

■中臀筋
お尻の外側にある筋肉で、股関節の外転(足を股関節から外に開く動き)に作用します。
歩行や階段昇降など片脚立ちを繰り返す動作において、立っている方の足をまっすぐに支え、骨盤が傾かないようにします。

■腸腰筋
股関節前面(足の付け根)にある筋肉で、股関節の屈曲(前に曲げる動き)に作用します。
歩行などで足を持ち上げるときはもちろん、座位や立位で背中の丸まった姿勢(円背姿勢)を伸ばすときには骨盤を起こす役割としても働きます。

■大腿四頭筋
太ももの前面にある大きな筋肉で、膝関節の伸展(伸ばす動き)に作用するとともに股関節の屈曲にも作用し、二つの関節に関与する筋肉です。
立ち上がりやジャンプで地面を蹴るときなど、大腿四頭筋の要素が強く関与しており、脚力の指標として最も重要な筋肉といっても過言ではありません。

■ハムストリングス
太ももの後面にある大きな筋肉で、大腿四頭筋と同じように二つの関節にまたがっているため、膝関節の屈曲と股関節の伸展に作用します。
大腿四頭筋や大殿筋に比べると忘れられがちな筋肉ですが、特にスポーツ競技中では肉離れを起こしやすい筋肉であること、大腿四頭筋とは拮抗する(反対の作用を持つ)筋肉であることから大腿四頭筋の筋力とバランスよく鍛えておくべき筋肉でもあります。

■下腿三頭筋
下腿三頭筋はふくらはぎの膨らみとなる筋肉で、腓腹筋とヒラメ筋の総称です。
足関節を底屈させる(つま先の方に伸ばす)作用を持ち、ジャンプや走行には欠かせない筋肉です。

■前脛骨筋
下腿前面(すねの前面)に走行している筋肉で、足関節を背屈させる(反らす)作用を持ちます。
歩行時につま先が引っかからないようにしっかりあげるという役割があります。

下半身を鍛えるメリット

下半身の筋肉を鍛える主なメリットをご説明します。

■日常生活動作が楽にできる
私たちは日常生活の中で常に立ち座りや歩くといった動作を行っています。
それらの動作には最低限の筋力が必要であり、さらに荷物を持っていたり、急いでいて走らなければならないときなどはさらに筋力が必要になります。
下半身の筋力が鍛えられているとそれらの動作が楽に行えるようになり、余裕が生まれるぶん疲れにくくなります。
また、私たちの体は年齢とともに筋力が低下していきますが、筋肉を鍛え続けることで筋肉の廃用(不活動による筋力低下)を防ぐことができます。

■ダイエット効果
下半身の筋肉は体の筋肉の中でも大きな筋肉が多く、鍛えることで効率的に全身の筋肉量を多くすることができます。
筋肉量が多くなると「基礎代謝(一日じっとしていても消費されるエネルギー)」が高くなるので、太りにくい体になります。
また、筋トレを行うことで鍛えた部分を引き締める効果もあるので、お尻や太ももといった気になりがちな部位の部分痩せ効果も生まれます。

■膝痛や腰痛の予防・改善
中高年やスポーツ選手など多くの方が膝や腰に痛みを抱えています。
膝は歩いたり走ったり、立ったり座ったりといった動作で、腰は寝たり起きたり、前かがみになったり捻ったりといった動作を中心に日常生活の中で頻繁に負担のかかる部位です。
それだけに周りの筋肉でしっかり守られていないと、関節に負担がかかりすぎて傷めてしまいます。
下半身の筋肉をしっかりと鍛えておくことで膝痛や腰痛の予防・改善につながります。

■スポーツパフォーマンスの向上
下半身の筋肉を鍛えることで、走力、跳躍力、パワーなどスポーツ競技に必要なたくさんの要素を高めることができます。
それぞれの競技動作を練習することも大切ですが、どの競技においても基本となる下半身の筋力強化はスポーツパフォーマンス向上において重要な要素になります。

下半身を効率よく鍛える筋トレ4選

下半身のそれぞれの筋肉を鍛えるトレーニングメニューはたくさんありますが、今回は複数の下半身の筋力をバランスよく効率的に鍛えるトレーニングをご紹介します。

■スクワット
脚力アップのために必要な筋肉全てを鍛えるために最も効率的なトレーニングです。
背中から腰をまっすぐに保ったまま足関節、膝関節、股関節をバランスよく曲げ伸ばしすることができるようにトレーニングすることで、腰や膝に負担がかかりにくく、下半身の筋力を最大限に発揮できる動作を習得することができます。

1.両足は骨盤の幅に開き、足先が進行方向を向くように両足を平行にします。
2.手は頭の後ろや身体の後ろに組むか、身体の横に沿わせておきます。
3.背筋を伸ばして体幹部をまっすぐにし、重心がなるべく前後に動かないようにゆっくりと股関節、膝関節、足首を曲げて重心を落とします。
4.太ももが床と平行に近くなるところまで腰を落としたらゆっくりとスタートの肢位に戻ります。

スクワット動作では正面から見た時に常につま先、膝関節、股関節が一直線に並んでいることが基本です。
膝関節が内側に入ってしまうと膝を捻ってしまうことになり、靭帯や半月板損傷の原因となりますのでフォームには十分注意して行って下さい。
日常生活レベルのトレーニングであれば、自身の体重を負荷としたトレーニングで十分ですが、スポーツパフォーマンス向上などさらに下半身を強化したい場合には、肩にバーベルを担いだり両手にダンベルを持つなどして負荷を加えると効果が高まります。

■前方ランジ
両脚で体重を支えるスクワットに対し、ランジでは前方に踏み出した脚に負荷が偏ります。
主に大腿四頭筋、ハムストリングス、大臀筋、下腿三頭筋といった筋肉を鍛えることができます。

1.両足は骨盤の幅に開き、足先が進行方向を向くように両足を平行にします。
2.片方の足を大きく一歩踏み出し、踵から着地させ、膝と股関節を曲げながら重心を真下に落とします。
3.前に出した足の膝が約90°になるまで重心を落としたら、前の足で地面を蹴るようにしながら重心を戻し、スタートの肢位に戻ります。
4.踏み込む足を左右交互に変えながら踏み込み動作を繰り返します。

ランジ動作でもスクワット同様、前後の足ともにつま先、膝の向きがまっすぐ前を向くようにし、前から見た時につま先、膝、股関節の位置が一直線になるようにします。
腰を落とす際には、上半身が前のめりにならないようにし、常に地面と垂直になるように保ちましょう。
負荷を増やしたい場合にはバーベルやダンベルといった重量物を使用して行って下さい。

■側方ランジ
スクワットや前方ランジにはない側方への重心移動を行うトレーニングです。
正しいフォームでトレーニングを行うことで中臀筋を鍛えられます。

1.両足は骨盤の幅に開き、足先が進行方向を向くように両足を平行にします。
2.片方の足を大きく側方に一歩踏み出し、つま先が正面を向いた状態で足を着地させたら、膝と股関節を曲げながら重心を落とします。
3.踏み込んだ側の踵が浮くことなく下げられるところまで重心を落としたら、踏み込んだ側の足で地面を蹴るようにしながら重心を戻し、スタートの肢位に戻ります。
4.踏み込む足を左右交互に変えながら踏み込み動作を繰り返します。

側方ランジでは踏み込む方の脚に重心をかけるため、踏み込む方の脚は前方ランジと同じようにつま先、膝、股関節の位置が一直線になるように注意することで、中臀筋をしっかりと機能させることができます。

■ヒップアップ
スクワットやランジに対し、大臀筋やハムストリングスといった背部の筋肉を特化して鍛えたい場合に使われるトレーニングです。

1.両膝の間を拳一個分ほどあけて、両膝を立てて仰向けに寝ます。
2.息を吐きながら肩から膝が一直線になるまでゆっくりとお尻を持ち上げ、3秒静止したらゆっくりとお尻を下ろします。

スタート肢位の時点で、膝を深め(90度以上)に曲げていると大臀筋が、浅め(90度以下)に曲げているとハムストリングスが主に働きますので目的に合わせて使い分けてください。 筋力がある程度備わっている方は、完全にお尻を下ろしてしまう一歩手前で再びお尻を持ち上げることで、負荷を上げることができます。
また、片脚を反対の足に引っかけて片脚のみでヒップアップを行うことで負荷を倍にすることができます。

おわりに

今回は下半身の筋肉を鍛えるメリットや効率的に下半身を強化するトレーニング方法をご紹介しました。
下半身の筋肉を鍛えることはスポーツ競技を行うかどうかにかかわらず、私たちにとって重要な運動です。
今回は自宅でもできる簡単なものばかりご紹介しましたので、現時点で困っていることがない方も運動不足解消や加齢に伴う筋力低下防止のために是非とも始めていただきたいと思います。


■プロフィール

監修:いきいき100歳応援中(理学療法士)
専門:整形外科疾患、介護予防分野

自己紹介
二児の母でもある理学療法士。整形外科疾患、介護予防分野を専門とし、
病院勤務の傍ら健康や医療に関する記事を執筆している。

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