疲労回復

免疫力って何?免疫力を高めるための6つの方法

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免疫は、人が健康に生きていくためになくてはならないものです。免疫力が低下すると、風邪やインフルエンザ、がんなどにかかりやすくなるといわれています。

今回は、免疫力の低下を招く生活習慣や免疫力を高める方法などについてわかりやすくまとめます。

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免疫力とは

生まれつき免疫力が低い場合を除き、私たちの体には健康な状態を保つための免疫力が備わっています。
免疫力とは、わかりやすくいうと「病気や病原菌に対抗できる力」のことです。体の中では、多くの免疫細胞が免疫力を維持するためにはたらいています。たとえば、体内に侵入した病原菌や体内の異常な細胞を攻撃するナチュラルキラー(NK)細胞や体内に侵入した病原菌を食べて殺すマクロファージなどが挙げられます。
免疫力に関わる細胞が正常にはたらいていれば、風邪やインフルエンザ、がんなどを発症しづらくなるといわれています。

免疫力が低下すると何が起きるか

では、免疫力が低下すると何が起きるのでしょうか。睡眠不足やストレスが多い時に、いつもより風邪をひきやすかったり、風邪がなかなか治らないと自覚したことのある人もいるかもしれません。免疫力が低下すると、感染症にかかりやすくなるだけでなく、症状が重くなって命に関わる可能性があります。

一般的に、免疫力が低いと考えられている乳幼児、高齢者、糖尿病などの基礎疾患がある患者さん、免疫を抑える作用のある薬を内服している患者さんにおいては、インフルエンザや結核、カビに関連する感染症などを発症しやすいことがわかっています。また、糖尿病や腎臓病などの基礎疾患のある患者さんにおいては、健康な人に比べるとがんを発症しやすいといわれています。

健康な人においても、免疫力が低下すると風邪や胃腸炎、インフルエンザなどにかかりやすくなる可能性があります。

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免疫力が低下する生活習慣とは

免疫力は、毎日の生活習慣で低下してしまう可能性があります。具体的には、睡眠不足やストレス、過労、体温の急激な変化、偏った食事、運動不足などが挙げられます。私たちの体では、交感神経と副交感神経からなる自律神経がバランスよく機能することによって、臓器や免疫細胞などのはたらきが調整されています。
睡眠不足やストレス、体温の急激な変化などは交感神経を過剰に緊張させてしまうため、自律神経のバランスが乱れて免疫力の低下を招きます。

注目される免疫力と腸の関係とは

近年、腸の状態を健康に保つことが免疫力を高める鍵になると注目を集めています。腸には、食べ物だけでなく、ウィルスや細菌なども入ってくる可能性があります。
そのため、腸の壁には病原体に対抗できるように免疫細胞が集まっており、驚くことに全体の免疫細胞の約70%を占めるといわれています。つまり、腸を良い状態に保つことができれば免疫力を高めることにつながります。具体的には、バランスの良い食事を摂ることが最も大切ですが、腸の中に住む腸内細菌のバランスを整えるような発酵食品、食物繊維、オリゴ糖などを意識して摂るようにするとよいといわれています。発酵食品には、ヨーグルト、味噌、納豆、漬け物などが含まれます。
食物繊維は、根菜類やきのこ、豆類、海藻類などに多く含まれています。オリゴ糖はスーパーなどでも手に入れることができるので、ヨーグルトに加えるなどして食べるとよいかもしれません。

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免疫力を高める6つの方法

1.バランスの良い食事
バランスの良い食事を3食摂ることは、肥満や糖尿病、高血圧、脂質異常症など、さまざまな病気の予防によいとされていますが、免疫力を高めるためにも重要です。免疫力を高めるためには、腸を活性化することが大切なので、まずはバランスの良い食事を摂るように心がけましょう。肉や脂質、糖類が多い食事を摂っている人は、野菜や魚、穀物を中心とした食事に少しずつ変えていくとよいでしょう。腸内環境を整えるような発酵食品、食物繊維、オリゴ糖などを意識して摂ることも免疫力を高めるためには良い方法です。

2.十分な睡眠
十分な睡眠によって疲労回復やストレス軽減などの効果を期待できます。自律神経のバランスも保たれるので、免疫力を高めることができます。また、寝ている間に免疫に関わる白血球などの産生が活発になるので十分な睡眠をとることは免疫力を高めることにつながります。

3.適度な運動
適度な運動は血液の循環を良くし、新陳代謝を促進します。また、適度な運動は免疫細胞のひとつであるナチュラルキラー細胞を活性化し、免疫力が高くなることもわかっています。

4.体を温める
体温が1度低下すると、免疫力が約30%低下するといわれています。体温が上がると血液の循環がよくなり、新陳代謝が促進されます。血液の循環がよくなると、病原菌と闘う白血球が体の中を巡りやすくなり、免疫力の向上につながります。

5.不要な抗生剤は内服しない
抗生剤は、細菌による感染症に対して効果を期待できます。しかし日本では、ウィルス感染が原因と考えられる風邪に対しても抗生剤がよく処方されてきました。
患者さんの中には、抗生剤を内服しないと治らないと信じている人もいます。多くの場合、風邪であれば休養と十分な栄養によって時間経過と共に改善します。つまり、抗生剤は内服しなくても治る可能性が高いです。不要な抗生剤を内服すると、体にとって良い効果を期待できる腸内細菌まで殺してしまうことがあります。抗生剤に限りませんが、不要な薬は内服しない方がよいです。ただし、抗生剤が治療に必要な場合もあるので、医師とよく相談するようにしてください。

6.笑う
笑う門には福来る、とはいいますが、笑うことによって免疫細胞も活性化されることがわかっています。
笑うことによって、免疫をコントロールしている脳の一部に興奮が伝わり、情報を伝達する物質が生産されます。生産された物質がナチュラルキラー細胞の表面に付着することによって細胞が活性化し、ウィルスやがんなどの原因となるような病原体を攻撃できる力が強まるといわれています。

まとめ

免疫力が低下すると、風邪やインフルエンザ、がんなどを発症しやすいことがわかっています。
毎日の生活習慣によって、免疫力は低下してしまう可能性があります。免疫力を高めるために、十分な睡眠、適度な運動、バランスの良い食事など、できる方法から始めてみるとよいかもしれません。
腸内環境を健康に保つことは免疫力を高めることにつながるので、今回紹介した腸に良い食材を摂ることも心がけてみてください。

監修:大塚真紀(医師・医学博士)
学歴:東京大学大学院医学系研究科卒。
専門:内科、腎臓、透析の専門医。

自己紹介
現在は育児の傍ら、医師という職業を生かし、医療系記事の執筆・監修、最新医学論文の翻訳、医療コラムの作成に従事。

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