筋肉

簡単にできる!筋肉痛の治し方

2019-03-13

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はじめに

たまに運動をしたりいつもより負荷の強いトレーニングを行ったときに、翌日から2、3日の間に筋肉に痛みがでてくる「筋肉痛」は誰でも一度は経験したことがあると思います。
そして何度も経験したことのある方では、運動後に筋肉痛になることは想像がついているけれども防げない、対処の仕方が分からずただただ筋肉痛が落ち着くまで我慢してなるべく動かないように生活しているという方もおられるのではないでしょうか?
そこで今回は、筋肉痛の正しい対処法とともに筋肉痛をできるだけ軽くするためにできることをご紹介します。

筋肉痛とは?

筋肉痛は正式な名前で「遅発性筋痛」と言います。
名前の通り運動直後からでなく、数時間から数日後に遅れて発現することが特徴です。
また日常的に頻繁に行っている運動で筋肉痛にはなることはなく、久しぶりに運動した場合や運動習慣のある方がいつも以上の負荷の運動を行ったときに発症します。

一つひとつの筋肉は、糸状の筋肉の線維が多数束になってできています。
筋肉は力を入れると縮み脱力すると緩むという動きを繰り返していますが、一定以上の負荷の運動を行うと収縮とともに筋線維の一部が断裂します。
この筋肉の微細断裂が筋肉痛の原因になります。

一般的には筋肉痛はできれば避けたいものですが、筋力をつけたいトレーニング中の方にとってはこの微細断裂がとても重要です。
筋肉は微細断裂を起こしたあと修復される過程で筋線維が元よりも太く強いものに育ちます。
これを「超回復」といい、この繰り返しによって筋力が増強されていきます。
よって、筋肉痛になると動くのがつらくどうしても悪いイメージになりがちですが、筋肉痛自体は決して悪いことばかりではないのです。

)筋肉痛と肉離れの違いとは?

もう一つ知っておいていただきたいこととして、「筋肉痛」と「肉離れ」の違いがあります。
筋肉痛は上で述べたような筋肉の微細断裂であるのに対し、肉離れは断裂の程度が強く、筋肉の束の一部または全部が断裂してしまいます。
どちらも使いすぎた筋肉の痛みを伴うため筋肉痛なのか肉離れなのか判断がつかず対処に困ったことのある方もおられるかと思いますので、見分け方をご説明します。

肉離れは運動直後または運動中に痛みに気づくのに対し、筋肉痛は運動直後ではなく数時間以上経過してから生じます。
また、筋肉痛は自然に生活していれば数日から長くても1週間以内に治りますが、肉離れは日に日に痛みが和らぐことはなく軽度のもので1週間、重度の肉離れでは治るのに数週間はかかります。
さらに、筋肉痛は日常生活レベルや軽い運動など動いていると少しずつ症状が和らいできますが、肉離れであれば傷めた筋肉に負荷をかければかけるほど症状が悪化してきてしまいます。
一度肉離れを起こすと、きちんと治療してよい状態に戻しておかないとまた同じ部位を傷めてしまいやすくなるので、このような違いを理解した上でご自身が肉離れではないかと思われる場合には一度整形外科を受診するようにしましょう。

筋肉痛の治し方

筋肉痛になってしまったときの正しい対処法をご紹介します。

■入浴
筋肉痛になってしまったときは、血流を促して損傷した部位の修復を促すことが大切です。
筋肉痛がひどいときは動くことが億劫になっているので、その中で血流を促す方法としておすすめなのが入浴です。
熱すぎない心地よい温度のお湯にゆっくりと浸かり、リラックスしましょう。

■ストレッチ
ストレッチは筋肉を伸張する姿勢をとり、数十秒静止してゆっくりと筋肉を伸張することを言います。
ストレッチは身体の柔軟性を高めるために行うことが多いですが、運動後に筋肉痛になっている筋肉は硬くなり伸び縮みしにくい筋肉になっていることが多いので、ゆっくりと行うことで動きやすくなってきます。
また、ストレッチによって患部の血流を促進するため、筋肉の修復も促すことができます。
ただし、筋肉痛の最中に強い痛みを伴いながら我慢してストレッチを行ったり反動をつけたりするとさらに筋肉を傷めてしまう可能性もありますので、注意しながら無理ない範囲で少しずつ伸ばしていくようにしましょう。

■マッサージ
マッサージは筋肉を直接自分の手などで揉んだりさすったりすることを言います。
硬くなった筋肉を柔らかくし、血流をよくする点ではストレッチと同じような効果があります。
ストレッチのように筋肉を伸張するような痛みを伴うことはありませんが、マッサージにおいても強すぎると逆に筋肉を傷めてしまいますので、気持ちの良い範囲で軽くマッサージを行ってください。

■ウォーキングや軽いジョギング
全身の血流をよくし、身体全体をほぐすという点ではウォーキングや軽いジョギングといった有酸素運動も効果的です。
動くのが億劫になるほどの筋肉痛のときにさらに運動する気にはなかなかなれないかもしれませんが、ゆっくり歩き始めて身体が温まってくるころにはかなり筋肉痛も緩和して楽に動けるようになってきます。
ウォーキングだけでも十分ですが、歩くことが楽になってきたら徐々にペースを上げて軽いジョギングまで行うとなお効果的です。

筋肉痛を軽くする方法

筋肉痛をできるだけ軽くするためにおすすめの方法をご紹介します。

■ウォーミングアップとクーリングダウン
準備運動や生理運動をした方がよいということは多くの方がなんとなく理解しておられると思いますが、そういった軽い運動を運動前後に行うことはケガの予防やよりよいパフォーマンスをするためだけでなく、筋肉痛の予防のためにも効果的です。
準備運動をすることで筋肉が伸び縮みしやすい状態が徐々にできてくるため、激しい運動を行っても筋肉が順応しやすくなり、運動による微細断裂を最小限に抑えることができます。
また、運動後の生理運動を行うことで運動中に収縮を繰り返して縮んだ筋肉を伸ばした状態で終わることができるので、その後筋肉痛になっても比較的動きやすい状態を保つことができます。

■運動直後のアイシング
アイシングとは氷などを患部に直接あてて冷やすことを言います。
筋肉痛は筋肉の微細損傷であることをご説明しましたが、損傷した直後の筋肉は筋線維内で出血し、軽度の炎症を起こしています。
運動直後にアイシングを行うことで出血や炎症を早期に抑えることができ、筋肉痛も軽度に抑えることができます。
ただし、けがではなく筋肉痛予防のアイシングは運動直後から数時間以内とし、数時間以上が経過したら前に述べたように入浴やマッサージなど血流を促すようなことが効果的になってきますので、行うタイミングには十分注意しましょう。

おわりに

今回は筋肉痛について、その原理や治し方についてご紹介しました。
時間が経てば自然に治っていくものとはいえ、ひどい筋肉痛になってしまうと日常生活内の動きも大変な苦痛を伴うことになってしまいかねません。
今回の内容を参考に筋肉痛に対する理解を深め、少しでも予防できるようにまた正しい対処ができるようにしていただければと思います。

■プロフィール

監修:いきいき100歳応援中(理学療法士)
専門:整形外科疾患、介護予防分野

自己紹介
二児の母でもある理学療法士。整形外科疾患、介護予防分野を専門とし、病院勤務の傍ら健康や医療に関する記事を執筆している。

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