家庭菜園

鉢植えでも育てやすいキンカンを育てて実を収穫しよう

2019-03-29

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小さくて皮に張りがあり、コロンと丸く可愛いオレンジ色のキンカンは、みかんに似ていますが、皮を捨てて実を食べるみかんとは逆に、皮を食べて実を食べない果物でした。
品種改良によって、実も甘くなり、皮も実も食べられるキンカンが流通しています。

現在も、実が酸っぱい品種もあり、実が酸っぱいものは皮ごと、砂糖やはちみつに漬けたり、砂糖やはちみつを加えて煮た甘露煮にすることで丸ごと食べることができます。

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最も流通しているキンカンは寧波金柑

キンカンは中国南部が原産地で、日本国内でも古くから栽培されています。
現在も最も流通しているキンカンが、「寧波金柑(ニンポウキンカン)」です。
宮崎県の「たまたまきんかん」「たまたまエクセレント」は、ニンポウキンカンの選別種です。

「ネイハキンカン」と呼ばれることもあるニンポウキンカンは、宋代には中国浙江省で栽培されていました。

1826年(文政9年)に、浙江省寧波(せっこうしょうにんぽう)の船が遠州灘で難破したため清水港に寄港しました。
このとき世話をしてくれた名主・柴田権左衛門に、船員がお礼にキンカンの砂糖漬けを渡し、その種をまいて育てたのが、日本におけるキンカンの実生の始まりと言われています。

しかし、それ以前からすでに栽培されていたともいわれていて、はっきりとはしません。

種が多いキンカンに種無しキンカンも

食用のキンカンとしては、ニンポウキンカンの他に、「丸(実)金柑(マル(ミ)キンカン)」「長金柑(ナガキンカン)」なども適しています。

果実がごく小さく、木自体もとても小さい「マメキンカン」は、小盆栽に仕立てて鑑賞されることが多いキンカンです。

1999年に農水省が開発した種無し金柑「ぷちまる」は、金柑の最高品種として、糖度も高くビタミンCも豊富で、香りも高く、育てやすい品種です。
若木のうちは種が稀に入る時もあり、枝にトゲが出ますが、段々とトゲがなくなっていきます。

キンカンは、一本だけでもたくさん実がなりますが、苗から育てて実がなるまでに3~5年、種子から育てて実がなるまでは7年以上かかります。

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キンカンは遅霜の心配がなくなってから植えて

キンカンは日当たりを好む植物なので、庭植えにするときも鉢植えにするときも、日当たりの良い場所で通年育てます。

庭植えの場合、根付いた後は乾燥がひどい時以外、水やりは必要ありませんが、鉢植えの場合、表面の土が乾いてきたらたっぷりと水やりしましょう。

キンカンの植え付けは3月下旬~4月中旬の、遅霜の心配のなくなった時期に行いましょう。

2月・5月・10月に株元に有機質の肥料か緩効性化成肥料を株元にまいておきましょう。
2月の肥料は芽出し肥、5月の肥料は収穫後のお礼肥、10月の肥料は実を育てるための肥料です。

キンカンは耐寒性が強いので庭植えしやすい

キンカンの耐寒性は-5℃まであり、霜が降りるくらいでは枯れないので、関東以西であれば庭植えができます。

キンカンは自然に樹形が整いやすいので、剪定は混み枝を取り除く程度の軽いもので十分なので、育てやすい果樹です。
土質もあまり選ばないので、植え付け前の酸度調整は必要ありません。

キンカンを庭植えする場合、大きめの植え穴を掘った後に、腐葉土や有機堆肥たっぷり投入して混ぜ合わせます。
更に、庭土を少し埋め戻したところに苗を植え付けます。
水はけが悪い場合は、庭土に腐葉土をブレンドした土を用いましょう。

キンカンの鉢植えは2~3年おきに植え替えて

キンカンを鉢植えする場合は、2~3年おきを目安に鉢を外して1/3ほど土を落として根を整理し、新しい土で植え替えるようにします。

キンカンはあまり土質を選びませんが、水はけも水持ちも良い土になるようにブレンドしましょう。
普通の培養土や、赤玉土小粒に半量ほどの腐葉土をブレンドした土を使うのがおすすめです。
普通の培養土に赤玉土小粒をブレンドした土もおすすめです。

10号ぐらいの大きめの鉢で育てましょう。

キンカンには本来四季咲き性がある

キンカンは、本来四季咲き性がある植物です。
日本国内では主に7~8月に開花し、9~10月にもよく開花しますが、みかんなどの他の柑橘類がよく開花する5月ごろにはキンカンはあまり開花しません。

キンカンの実の収穫期は、主に2月上旬~5月下旬になりますが、通年開花するので、通年収穫することも可能です。
しかし、9月以降に咲いた花は、大きな実にはなりにくいことから、花の段階で摘んでおくのが一般的です。

大きくするキンカンの実は葉数を見て減らして

キンカンは、花をたくさんつけるため、よく開花した後はたくさん実がつきますが、ついた実を全部収穫するまで育てようとすると、木が弱ってしまいます。
気が弱ってしまうと、やがて花が咲かなくなってしまいます。

木を弱らせずにキンカンも収穫していくためには、一つの実について20枚位葉っぱがついている状態になるように、適宜実数を減らして行くようにします。

キンカンがしっかり熟すまで待たずに、早めに収穫してしまうと、実が酸っぱいままですが、しっかり熟すまで育てると実まで甘くなります。
キンカンの収穫のタイミングは、花が咲いてから150日後が目安です。

監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物、多肉植物、ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。

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