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【ダチュラ】野菜と一緒に植えたり食べたりしないで!

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ダチュラ(ダツラ)というと、何の名前なのかピンとこない方も多いのですが、ダチュラ(Datura)はチョウセンアサガオ類の属名です。
園芸店では、「ダチュラ(ダツラ)」の名称で流通していることもあれば、「チョウセンアサガオ」の名称で流通していることもあります。

ダチュラは、日本だけでなく、世界中で野生化した品種もありますが、取り扱いに注意したほうが良い植物です。
ダチュラは医療分野で活用されてきた薬用植物ですが、同時に有毒植物でもあります。

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ダチュラにはチョウセンアサガオ以外の別名も

ダチュラは春に種をまくと、夏に花を咲かせて、秋には枯れる一年草です。
ダチュラ」は学術名で、「チョウセンアサガオ」という和名がつけられていますが、朝鮮半島は関係なく、海外から来たことを意味しています。
アサガオのような花を咲かせるので和名に「アサガオ」が入っていますが、ヒルガオ科のアサガオと違って、ダチュラはナス科です。

また、ダチュラには、チョウセンアサガオの他に、「曼陀羅華(マンダラゲ)」「キチガイナス」の別名もあります。

ダチュラはこぼれ種でどんどん増える

ダチュラは、7~9月頃に、葉と葉の間から、10~15cmほどの長さのある、長いロート状のアサガオのような花を咲かせます。
花は一重咲きのものがほとんどですが、八重咲きの品種もあります。
ダチュラは草丈が1~1.5mくらいまで伸び、大きな卵型の葉を茎の両側につけます。
品種によって、葉の縁に切れ込みが入るものもあります。

ダチュラの花は、夕方開き、朝になるとしぼんでしまう短命なものですが、次々と開花し、花後はトゲトゲの実がなり、実は熟すと先端が裂け、種を弾き飛ばします。
ダチュラの育てやすい品種は、これらのこぼれ種からどんどん広がっていきます。

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日本でよく見られるダチュラ

ダチュラ属とその仲間の植物は、インド・中東・アメリカに10種類ほど自生しています。
日本で見ることがあるダチュラ属には、江戸時代に日本に入ってきた「チョウセンアサガオ」、明治時代に入ってきた「ヨウシュチョウセンアサガオ」、茎に小さな毛がいっぱいついている「アメリカチョウセンアサガオ(ケチョウセンアサガオ))、八重咲きの花が咲く「ヤエチョウセンアサガオ」などがあります。

大きな白いラッパ状の花を咲かせるエンジェルトランペットもかつてはダチュラ属に分類されていましたが、現在はブルグマンシア(Brugmansia)属(キダチチョウセンアサガオ属)に分類されています。

チョウセンアサガオとヨウシュチョウセンアサガオ

熱帯アジア(インド)原産のダチュラ「チョウセンアサガオ(Datura metel)」は、江戸時代に日本に薬用植物として持ち込まれましたが、栽培が難しいことと採算が合わないことから、現在は薬草園以外では、ほとんど見られなくなっています。

明治12年(1879年)に熱帯アメリカ原産のダチュラ「ヨウシュチョウセンアサガオ(Datura tatula)」が持ち込まれました。
ヨウシュチョウセンアサガオのうち、花色の、紫がかった白いものをヨウシュチョウセンアサガオ、白~クリーム色のものをシロバナヨウシュチョウセンアサガオ、実に刺のないものをハリナシチョウセンアサガオとして分類することもあります。

現在、ヨウシュチョウセンアサガオは、温暖な地域に適応して、世界中で野生化していて、日本でも本州以南で帰化して、野生化したものが各地で見られるようになっています。

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ダチュラの成分は医療利用されてきた

チョウセンアサガオは、華岡青洲による世界初の全身麻酔「通仙散」の材料として用いられ、明治時代まで全身麻酔に用いられてきました。

ダチュラに含まれるベラドンナアルカロイドは、麻酔開始前の前投薬や、眼科で眼底検査のときに散瞳させるために現在も用いられています。

ダチュラは全草に、ヒオスチン・アトロピン・スコポラミンなどのベラドンナアルカロイドが含まれている有毒植物です。

ダチュラの医療利用は、用量・用法を見極めて使っているものです。
素人判断で用いると、命に関わるので、試してみるのは厳禁です。

ダチュラは全草に強い毒性があるので要注意

ダチュラを誤って食べると嘔吐、痙攣、呼吸困難に陥り、場合によっては死に至ることもあります。
現在はダチュラ属とは別のブルグマンシア属に分類されたエンジェルトランペットなども、同様の有毒物質を含んでいるため、同じような症状が出てしまいます。
近年、国内ではダチュラの食中毒で死亡した事例はありませんが、誤って食べることのないように、取り扱いに注意しましょう。

根をごぼう、つぼみをオクラ、葉をモロヘイヤ、種をごまと間違えて食べて、重篤な中毒症状を起こしたという事例があります。
ダチュラに接ぎ木したナスが販売されていて、採れたナスを食べて中毒を起こした例もあります。
家庭菜園などで野菜と一緒に栽培しないようにしましょう。

子供やペットの居るご家庭では、栽培するのも、切り花として用いるのも避けるようにしましょう。

樹液がついた手で目をこすってしまうと、眩しくて目を開けていられなくなってしまうので、ダチュラに触った後は、すぐによく手を洗うようにしてください。



監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物多肉植物、ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。

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