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丸いシックな花穂が風に揺れる吾亦紅の魅力と育て方

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「吾木香」と書くこともある「吾亦紅(ワレモコウ)」は、夏~秋に、コスモスのような細長い繊細な茎の先端に、赤茶色い丸みのある穂をつけた山野草で、秋の七草の一つです。

春の七草は食べられる植物が選ばれていますが、秋の七草は、薬効のある植物が選ばれています。
吾亦紅は止血効果があるとされていて、やけどや湿疹など皮膚薬としても用いられてきました。

吾亦紅は、田畑の畦、草原、海岸近くなど、北海道から九州まで、日本中の日当たりの良い場所ならどこででも見ることができます。

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吾亦紅は日本だけでなく広くヨーロッパまで分布

吾亦紅は日本だけでなく、朝鮮半島・中国・シベリア・ヨーロッパに至るまで、北半球の広い範囲に自生しています。
吾亦紅は、草丈が70cm~1mになりますが、冬になると地上部分は枯れてしまいます。
しかし、地下部が越冬して、誰も世話をしなくても、春になるとまた、芽を出してくれます。

草丈が20~30cmくらいしか伸びない矮小種の吾亦紅は、小さくて可愛らしいので扱いやすいため、「ヒメワレモコウ」として人気があります。
「屋久島吾亦紅」「済洲島吾亦紅」「丹那吾亦紅」などの矮小種の吾亦紅がまとめて「ヒメワレモコウ」として流通しています。

白い花穂が7cmくらいまで伸びて、垂れ下がったようになる「ナガボノワレモコウ」は、日あたりのよい湿地帯に自生しています。
ナガボノワレモコウの花穂は、白だけでなく、薄茶色になる品種もあります。

この他に、若葉を生食できる「サラダバーネット(オランダ吾亦紅)」や、長いピンクの花穂をつける「カライトソウ」などの品種もあります。

吾亦紅の花は上から下に向かって咲く有限花序

吾亦紅は、7~10月と、長い間花を咲かせてくれます。
吾亦紅の茎の先端につく赤茶色い丸い花穂は、小さな蕾が寄り集まってできていて、上から順番に花が開いていきます。
一つの花は2mm程度の大変小さなものですが、花びらは退化していて、花びらに見える赤茶色いものは葉っぱの一種の萼(がく)片です。

花穂が下から上に咲いていく場合は、下の方の花が咲き始めても、上に次々と新しい蕾もできていくので、花数がどんどん増えていくことから「無限花序」といいます。
吾亦紅は無限花序とは逆に、一番最後に蕾がついた上から、下に向かって花開いていきます。
開花し始めると、新しい蕾はもうできてきません。
「新しい蕾ができない=花数が限られている」ことから、「有限花序」と言われています。

吾亦紅の葉っぱは、長い柄のついた、周りにぎざぎざのある楕円形で、茎に互い違いに生えています。
緑色の葉っぱが一般的ですが、白斑入りや黄斑入りのものもあります。
吾亦紅の葉は、下茹でしてアク抜きすると食べることもできます。

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吾亦紅は日当たりで種まきか株分けでふやして

吾亦紅を日当たりの悪いところで育てると、更にヒョロヒョロになって自立できなくなってしまうので、一年を通して日当たりで育てましょう。

斑入りの品種は、夏場は日当たりでは葉焼けすることがありますが、葉焼けで枯れたり自立できなくなるわけではないので、多少の葉焼けがあっても、通年日当たりで管理するのがおすすめです。

山野にある吾亦紅は誰も世話しなくても生育しますが、鉢植えや庭植えで育てる場合は、山野草培養土腐葉土を半量ほど混ぜた土を用いて栽培しましょう。

吾亦紅の水管理と肥料

吾亦紅は、土が乾いたらたっぷりと水やりをしますが、湿り気が多すぎるのも乾燥しすぎるのも好きではありません。
水やりは、常時湿ったままにならないように、土が乾いているのを触って確認してから、水やりするようにしましょう。

花の時期に水切れすると花を咲かせずに枯れてしまうので、花の時期の水切れには注意してください。

きれいに育てる場合、肥料は不可欠なので、毎月緩効性化成肥料をまくようにしましょう。
吾亦紅は、地下茎を伸ばして広がっていくので、丈夫でよく増えます。

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大きくなり過ぎで倒れる前に切り戻す

吾亦紅は、通常70cm~1mまで草丈が伸びてしまい、日当たりが悪いところで育てると、更にヒョロヒョロになって、自立できなくなることがあります。
吾亦紅は茎が細いし、花全体でも大きくないので、草丈があまり大きくなりすぎないほうが可愛らしく自然な形になります。

吾亦紅の草丈をある程度抑えて育てるには、6~7月頃に草丈の1/3くらいまで切り戻します。
切り戻しをすることで、草丈が高くなり過ぎるのを抑えられ、脇芽もたくさんできて花数も増えます。

吾亦紅の植え付け・植え換え適期は2~3月

吾亦紅の植え付け・植え替えの適期は2~3月で、種まきの適期は発芽温度が15~20℃なので、4~5月に行いますが、花は翌年まで咲きません。
ばらまいた種の上に、うっすら土をかぶせます。

株分けは、土をきれいに落として、3本くらいがひとまとめになるように切り分けて、深さのない浅鉢に植え付けます。

吾亦紅は冬に地上部が枯れても枯れていない

冬になると吾亦紅は地上部分が枯れてしまうので、地際で刈り取っておきます。
春になると再び芽吹いてくるので、枯れたと処分しないようにしてください。

吾亦紅は日本にも自生している植物なので、暑さ寒さに強いので、寒冷地であっても特別なことをしなくても越冬し、暖地であっても問題なく夏をこせます。

監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物多肉植物、ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。

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