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淡い緑色が美しいフキの栄養と効果

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フキの花の蕾であるフキノトウが雪どけの土から顔を出す姿は、春の訪れを感じますね。フキは日本全国の山野や河川の土手などに自生している野菜です。古くから栽培され、食べられてきました。

今回は、フキの栄養と効果についてご紹介しましょう。

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フキの基本情報

フキは、キク科フキ属の多年草で日本原産の野菜です。爽やかな風味と独特な歯ごたえを楽しめます。
地中に地下茎を伸ばし、地下茎から芽吹く花のつぼみを「フキノトウ」、葉を付ける柄を「フキ」と呼びます。フキは平安時代から栽培されてきました。
多く栽培されているのは愛知早生(あいちわせ)と呼ばれる品種です。そのほかの品種は、水フキ、秋田フキがあります。

■愛知早生
尾張フキとも呼ばれています。春になると店頭でよく見掛ける品種で、根元が赤紫色をしているのが特徴です。生産量は愛知県がトップ。愛知では江戸時代からフキの栽培が盛んに行われていました。

■水フキ・山蕗(やまぶき)
葉柄が淡い緑色で、根元が赤色をしています。京都や奈良を中心に栽培されている品種です。山野に自生しているものを山蕗と呼び、醤油で煮て佃煮にします。

■秋田フキ
葉の直径が1m、高さ2mの大型のフキです。愛知早生に比べて固さがあるため、佃煮や砂糖漬けなどの加工品に利用されています。北海道から東北に自生しています。

フキの選び方・下処理方法・保存方法

自生しているフキの旬は春から初夏、栽培物は秋から翌年の春までです。収穫後からアクの成分が増えていくので新鮮なものを選び、購入後すぐにアク抜きしましょう。

■選び方
店頭でよく見掛けるフキは、葉付きか、葉柄をカットしたものがあります。葉付きの場合は、葉の色が鮮やかで、持ち上げたときに葉柄に張りがあるものが新鮮です。また、葉柄が太すぎると筋が固くて風味が落ちるため、直径が1.5~2.0cmくらいのものを選びましょう。

■アクの抜き方
アクのあるフキは下茹でをしてから味付けを行ないます。まず、葉を切り離し、葉柄を20cmほどの鍋に入る長さに包丁で切ります。まな板に葉柄を並べ、たっぷりの塩を振り掛けて、まな板にこすりつけるように手で押さえて前後に動かしましょう。鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩が付いたままの葉柄を入れます。色が透き通った緑色になったら取り出し、冷水に浸けて粗熱を取りましょう。フキの葉もたっぷりの湯で下茹でします。しんなりとしたら、水に浸けて粗熱を取りましょう。

■皮のむき方
下茹でしたフキは薄皮を剥きます。葉柄の断面に爪を掛けて皮を少し剥がし、そのまま反対の断面に向かって引っ張りましょう。力を入れずにツルンと剥くことができますよ。包丁を使う必要はないので、手軽に行えます。

■保存方法
フキの皮を剥いたら、調理するまで水へ浸けておきましょう。水に浸けた状態で1週間ほど保存も可能です。その際には、1~2日おきに水を取り替えます。

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フキに含まれている栄養と効果

水分を多く含むフキは低カロリーです。含まれているビタミンはそれほど多くはありませんが、食物繊維やカルシウムが含まれています。

■食物繊維
食物繊維は、ヒトの消化酵素では消化できない食べ物に含まれている成分です。特徴の異なる水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2つに分けて考えられています。水溶性食物繊維にはさまざまな種類があり、果物に含まれるペクチン、海藻類に含まれるアルギン酸ナトリウムなどがあります。腸内をゼリー状となってゆっくりと進むため、血糖の吸収を緩やかにする働きが知られています。不溶性食物繊維は、野菜のセルロース、甲殻類のキチンなどがあります。便のカサを増やし、腸を刺激することが分かっています。

■カルシウム
カルシウムはヒトの体内で、主に骨や歯の構成成分として、そのほかには血液や筋肉に存在しています。血液のカルシウム濃度は一定に保たれており、食事から吸収されたカルシウムが足りない場合は、骨からカルシウムを溶かして一定にします。カルシウムは主に小腸で吸収されます。吸収率は成人で20~30%と高くありません。日本人のカルシウム摂取量は不足しているといわれており、積極的に摂りたい栄養素です。

フキのおすすめレシピ

フキといえば緑色の美しい煮物が定番です。色をきれいに仕上げるには、フキを茹でたら熱いままにしないこと。氷水で冷やして冷まします。

【材料】
・フキ:300g
・だし汁:300ml
・砂糖:大さじ1
・薄口醤油:小さじ1
・塩:少々

【作り方】
1.フキをアク抜きして、氷水で冷やします。
2.フキの皮を剥き、長さ5cmに切ります。
3.鍋にだし汁、砂糖、薄口醤油、塩を入れてひと煮立ちさせ、ボウルに移してから、ボウルの底を氷水で冷やします。
4.冷やした煮汁にフキを入れて30分以上浸して味を含ませたら完成です。

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まとめ

独特な風味がクセになるフキは、春を感じさせる野菜です。水分を多く含むのでみずみずしく、特有の歯ざわりを楽しめます。淡い緑色の美しい色合いは、食卓を春らしく彩ってくれるでしょう。アク抜きは難しそうに思えるかもしれませんが、1度行なってみると意外に簡単ですので試してみてくださいね。

監修:はせがわじゅん
子どものころから食への探求心が強く、管理栄養士の道へ。食にまつわる歴史や、豆知識を調べることが趣味です。素材の味を活かした料理や、簡単で手軽にできるレシピが得意。

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